曾禰益の発言 (予算委員会)
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○曾祢益君 もうこういう議論をしていても、誠意のある御答弁とは思われません。私は段階的にやり得るということを明白に証明したけれども、何かと言えば、最後のところまで、とことんまですってんてんになっちまうからやらないのだ、こういう論理でのお話ですから、これは平行線です。
次に、重要な問題として、これまた大きな論争点といいますか、論点になっているのは、相対立する軍事ブロックのこの問題です。すなわち、言いかえるならば、日米安保条約と中ソ友好同盟条約との関係であります。繰り返して申し上げる必要もないのでありまするが、私ども第一回に五七年に中国へ行きましたときに、共同コミュニケにはっきりと書いてあります。それは、アジアにおいて相対立する軍事ブロック体制を解消して、そうして日中米ソを含む平和保障体制を作ることが望ましい。私どもは、その基本的観念を今回もはっきり貫いておるのであります。第二回の共同コミュニケをごらんになっても、いろいろ字句的の問題がございまするが、要するに、われわれとしては安保体制は打破しなきゃならない、安保条約の改正はこれは反対だ、解消しなきゃならぬ、そうしてこの努力と並行して、われわれとしてはあらゆる手段を講じて日中米ソの四国の集団安全保障条約を作る、この集団安全保障条約ができる過程において、日米安保条約も中ソ友好同盟条約の対日軍事条項もこれは解消し、あるいは効力を失うと、こういう立場を明確にして参ったつもりであります。ところが、総理のこの問題に対する応酬ぶりは、これまた何といいまするか、あげ足取り的な歪曲的な解釈をしておられるようであります。たとえば、これまた淺沼君との応酬の一こまでありまするが、中国側はまず日本が裸になれ、そうしたら自分も裸になろう、こういう態度に出ていると、まあこういうことを言った。中国自体がまず手本を示すから日本もならえというならば信用できることだが、現実はそうでないと言った。私は今申し上げましたように、私どもの共同コミュニケの正確なる解釈として、四国条約ができるときには、あるいはその前にも、二つの対立する軍事同盟は解消する、こういう基本的な態度に立っておるのであるから、お互いに自分の方が先に裸になれとか、お前だけ先に裸になったらおれは裸になるというような言い方をしているのではない。現にそうでない。もとより私どもは、日米安保条約なり中ソ友好同盟条約の解消と、今申し上げました四国集団安全保障条約の締結が、今直ちにできる、容易にできると言っているわけじゃありません。そういう点についての社会党の方針についての御批判ならば、私どもは、それについて批判は批判として受け取る用意があります。ところがそうじゃなくて、総理の言い方は、まるで中国側が、お前だけ裸になれ、先に裸になれと言った、それはけしからぬじゃないか、むしろ中国よお前こそ中立になれ、裸になれという、挑戦的と言ってもいいような言い方をされておる。これは私は、日本の総理の態度としては、はなはだ遺憾にたえない。あらためて私が申し上げるまでもなく、たとえばNATO条約とワルシャワ条約との関係を考えても、まじめに東西の首脳部が話し合うときに、お前の方が先にNATO条約をまず解消してこなきゃ話にならぬ、あるいはワルシャワパクトを先に解消してこなきゃ話にならぬ、そんなことで外相会談や頂上会談ができるはずもないし、現実に東西の間にいろいろの外交の応酬はあっても、そういう子供らしい言い方をしている一国の総理はないと思う。この点について総理のもう少しまじめな態度を表明していただきたい。われわれは、日本の軍事同盟の方もやめていこう、中国もいろいろわれわれも誤解を与えたであろうし、歴史的の理由はあったろうけれども、それがやまって四国条約ができるならば、中ソ友好同盟条約の対日軍事条項を失効させるというこういうことを言っていることを、すなおに受け取って、この点を解釈すべきである。その政策に政府が賛成してないというのはいいけれども、中国にただ泥をかけるような無責任な言い方はやるべきでないと思いますが、この点はいかがですか。