笹森順造の発言 (予算委員会)
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○笹森順造君 私のお尋ねいたしましたのは、法理論のようなことになりましたので、政策面において今総理の申されたことは私も同様に適当だと思います。つまり法理に基かない政策は応応にして誤まつていますし、政策を持たない法理論は空疎なものになりまするから、ただいまのお答えは私は適当だと考えます。
そこで、問題の核心に触れて少しお尋ねをいたしたいのでありますが、また先ほどの共同コミュニケにおきまして、三原則を実行しなければならないことを確認した、ということを述べております。ところが、私はこの三原則なるものをよく検討いたしてみますると、私なりに、これは全然条理の通っておらない、これこそ空疎な理論に終始しておるものと判断される。そのことを私もう少し掘り下げて明確にしていただきたいと思います。
第一に、中国の敵視政策停止ということをあげておりまするが、それは日本とアメリカとの関係を意味しており、共同コミュニケにおきまして、日米安全保障体制を紛砕することだと、こう申しております。そうして中国及びソ連と相互の不可侵協定を結べ、こういうことを申している。ところが、この日米安全保障条約を締結いたしましたのは、これは中共を敵視するがゆえにやったものとは私には考えられない。御承知の通りに、サンフランシスコの平和条約と引続き行われましたその当時の状況を考えてみますると、今になってこの安保条約がそのまま継承せられてあることによって、あるいはこれに対する改定を考えることにおいて、中共を敵視するのが、それが目当てであるからという考え方はとんでもない考え方で、これは日本の従来岸内閣以前から継続された日本の一つの態度でありますので、これをもって決して日本が中共を敵視するがゆえに、この安全保障条約を継続しており、あるいは発足したときからそれをやったものでもなければ、それを継続するということもそれが決して目的ではない。これこそ完全に日本が自衛のためにやっておるものであり、この安全保障条約は、ある国を仮装敵とした、あるいは日本を仮装敵とした中ソ条約とは根本的にその意義を異にするので、日本が単に自国を防衛するための、自衛のためのこれは条約であって、決して、特に中共を目ざして敵視したところのこれは政策でないと私は確信しておるのでありまするが、しかし相手はそう考えておらない。その点の考えの食い違いについて総理はどう御判断なさっておられるか、明確にさしていただきたいと思います。