笹森順造の発言 (予算委員会第二分科会)

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○笹森順造君 関連して。この前外務大臣の御演説の中にも、これは一つの債務と考えているというお話しがあった。非常に私ども気にしておった。それは援助せられたあの当時から、いろいろ状況を私どもは気にしておったわけですが、決して理屈っぽいことを申し上げるのではないですけれども、国家が一つのそういう財政的な債務を負っているということになると、建前としてはやはり国会がこれに対して承認を与えなければ、政府が債務として責任を負い得ないじゃないかという議論は、ずっと前からあって、国会でこれに感謝決議をしてもらったこともあったけれども、これを国家の責任として、債務として決議したことは一度もない。そういうことを行政府として政府がやり得るものではないと私どもは信じている。これはもらったものであると私どもは信じている。ところが、後において賠償の問題が起ったときに、日本としてそれだけの賠償を払うところの力がないのだというようなときに、ジェスチュアでごくわずかな金でも、まだ債務があるんだ、あるんだということでやった方がいいじゃないか、これは私の方の解釈ですけれども。そういうようなことで、ごく少額な金を返すというようなことを考えた時代があったことを私は記憶している。ところが、今のお話しで、これが国が負うべき債務だ、しかしそれは処理を要する債務だという外務大臣のお答えであって、これを正確に二十億ドル、あるいは二十一億ドルの債務であるがゆえにこれを返すとか、ドイツのように三分の一を返すとかというような性質のものではなくやれるのだということで、そういうふうなことがいろいろ日本とほかの国に対する賠償の問題等の振り合いがあって、非常に高い外交の、政治的な意味においての取扱いというふうに私どもは了解しておった。ですから、そういう意味で、国会としてはそういうことを決議したこともないわけですから、そうすると、一体その責任はどこが負うかということになるのですから、この際ぜひ一つそういう意味で、これは債務であるとしても、必ずしも返済を要する債務でないという線を強く出していただかなければならないじゃないかということで、一体国会で、責任がないものを政府がそれを債務とし得るという立場を一つ法的にこの際明らかにしておいていただいたらけっこうじゃないかと思います。

発言情報

speech_id: 103115272X00319590325_015

発言者: 笹森順造

speaker_id: 7101

日付: 1959-03-25

院: 参議院

会議名: 予算委員会第二分科会