予算委員会第二分科会
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会
会議録情報#0
昭和三十四年三月二十五日(水曜日)
午前十一時三十三分開会
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委員の異動
本日委員仲原善一君辞任につき、その
補欠として小幡治和君を予算委員長に
おいて指名した。
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出席者は左の通り。
主査 西田 信一君
副主査
栗山 良夫君
委員
笹森 順造君
鶴見 祐輔君
苫米地英俊君
羽生 三七君
担当委員外委員
鈴木 強君
国務大臣
外 務 大 臣 藤山愛一郎君
国 務 大 臣 世耕 弘一君
政府委員
防衛庁防衛局長 加藤 陽三君
防衛庁装備局長 小山 雄二君
経済企画庁長官
官房長 宮川新一郎君
経済企画庁長官
官房会計課長 塚本 茂君
経済企画庁調整
局長 大堀 弘君
経済企画庁総合
計画局長 大來佐武郎君
経済企画庁調整
局長 金子 美雄君
外務大臣官房長 内田 藤雄君
外務大臣官房会
計課長 吉田 健三君
外務省国際連合
局長 宮崎 章君
外務省移住局長 伊関佑二郎君
—————————————
本日の会議に付した案件
○昭和三十四年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十一時三十三分開会
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委員の異動
本日委員仲原善一君辞任につき、その
補欠として小幡治和君を予算委員長に
おいて指名した。
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出席者は左の通り。
主査 西田 信一君
副主査
栗山 良夫君
委員
笹森 順造君
鶴見 祐輔君
苫米地英俊君
羽生 三七君
担当委員外委員
鈴木 強君
国務大臣
外 務 大 臣 藤山愛一郎君
国 務 大 臣 世耕 弘一君
政府委員
防衛庁防衛局長 加藤 陽三君
防衛庁装備局長 小山 雄二君
経済企画庁長官
官房長 宮川新一郎君
経済企画庁長官
官房会計課長 塚本 茂君
経済企画庁調整
局長 大堀 弘君
経済企画庁総合
計画局長 大來佐武郎君
経済企画庁調整
局長 金子 美雄君
外務大臣官房長 内田 藤雄君
外務大臣官房会
計課長 吉田 健三君
外務省国際連合
局長 宮崎 章君
外務省移住局長 伊関佑二郎君
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本日の会議に付した案件
○昭和三十四年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
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西
西田信一#1
○主査(西田信一君) ただいまから第二分科会を開会いたします。
昭和三十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中外務省所管を議題といたします。政府から御説明を願います。
この発言だけを見る →昭和三十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中外務省所管を議題といたします。政府から御説明を願います。
藤
藤山愛一郎#2
○国務大臣(藤山愛一郎君) それでは外務省所管の昭和三十四年度予算につきまして大要を御説明いたします。
予算総額は百十三億四千三百三十九万円で、これを組織別に大別いたしますと、外務本省の予算が四十七億六千二百七十三万七千円、在外公館のために使います予算が六十五億八千六十五万三千円であります。
ただいまその内容について御説明いたします。まず外務本省の経費について申し上げます。第一、外務本省一般行政に必要な経費十億二千十八万四千円は外務省設置法に定める本省内部部局及び附属機関の一般事務を処理するための職員千二百七十八名の人件費及び事務費等であります。
第二、外交運営の充実に必要な経費三億一千万円は諸外国との外交交渉によりまして、幾多の懸案の解決をはかり、また各種の条約、協定を締結する必要がありますが、これらの交渉をわが国に有利に展開させるため本省に必要な経費であります。
第三は、アジア諸国に関する外交政策の樹立並びに賠償実施業務の処理に必要な経費千九百十三万八千円であります。これはアジア諸国に関する外方政策の企画立案及びその実施の総合調整並びに賠償の円滑かつ統一的な実施をはかるため必要な経費であります。
第四は、欧米諸国等に関する外交政策の樹立に必要な経費でありまして、九百八十六万四千円であります。北米、中南米、西欧、ソ連東欧、中近東、アフリカ及び英連邦諸国に関する外交政策の企画立案及びその実施に必要な経費であります。
第五は、国際経済情勢の調査並びに通商交渉の準備等に必要な経費でありまして、千四百九十八万七千円であります。これは国際経済に関する基礎的資料を広範かつ組織的に収集いたしまして、これに基いて国際経済を的確に把握するための調査、並びに通商交渉を行う際の準備等に必要な経費であります。
第六は海外経済技術協力に必要な経費でありまして、六億八千二百六十九万九千円であります。これは海外との経済協力に関する企画立案及びその実施の総合調整を行うとともに、コロンボ計画等に基きます技術者交換及び各種技術センターの新設等経済技術協力を実施するため必要な経費でありまして、技術協力実施委託費三億二千百一十八万一千円、海外技術センター等事業実施委託費二億一千万円、メコン河開発事業調査委託費四千三百二十五円、国際技術調査委託費千四百二十五万円、社団法人アジア協会補助金二千八百八十一万八千円、財団法人国際学友会補助金五千二百六十五万円、財田法人ラテンアメリカ協会補助金一千一百五十万円等であります。前年度に比べまして四億六百三十七万七千円の増加は技術協力実施委託費、海外技術センタ一等事業実施委託費等の増加によるものであります。
第七は、条約締結及び条約集編集等に必要な経費でありまして、千二百十七万五千円であります。これは国際条約の締結、加入及び条約集等の編集、条約典型の作成、条約、国際法並びに内外法規の調査研究のため必要な事務費であります。
第八は、国際協力に必要な経費でありまして、二億三千六百八十五万一千円であります。これは国際連合等に対しまして協力するため国際連合各機関との連絡、その活動の調査研究等に必要な事務費及び諸種の国際会議にわが国の代表を派遣し、また本邦で国際会議を開催するため必要な経費と財団法人日本国際連合協会補助金九百五十二万七千円、財団法人日本エカフエ協会補助金五百万円、財団法人日本ユニセフ協会補助金百万円等であります。前年度に比べまして八千百十一万一千円の増加は、ガット総会の本邦開催に必要な経費等の増加によるものであります。
第九は、情報啓発事業並びに国際文化事業実施に必要な経費一億八千七百五十三万九千円を計上いたしております。これは国際情勢に関する資料の入手、海外に対する本邦事情の啓発及び国内啓発並びに文化交流を通しまして、国際間の相互理解を深めるため必要な啓発宣伝資料の作成、購入の経費と、財団法人国際文化振興会補助金二千九百二十四万三千円、及び財団法人国際教育情報センター補助金三百万円等であります。前年度に比べまして八千八十二万二千円の増加は国際文化振興会補助金及び啓発宣伝関係経費等の増加によるものであります。
第十は、海外渡航関係事務処理に必要な経費二千三百三万八千円でございます。これは旅券の発給等海外渡航事務の経費と、その事務の一部を都道府県に委託するための委託費千二百四十八万八千円であります。
第十一は、国際分担金等の支払いに必要な経費十一億四千五百四十三万五千円でございます。これはわが国が加盟いたしております国際機関の各種分担金及び拠出金等を支払うため必要な経費でありまして、前年度に比べまして四億九千三百七十二万八千円の増加いたしておりますのは、国際連合分担金、後進国経済開発技術援助拡大計画並びに国連特別基金拠出金、国連警察軍スエズ派遣費負担金等の増加によるものであります。
第十二は、旧外地関係事務処理に必要な経費六百八十九万二千円を計上いたしております。これは朝鮮、台湾、樺太、関東州等旧外地官署職員の給与、恩給の支払いその他残務整理に必要な経費でございます。
第十三は、旧外地官署引揚げ見込職員十二名と未引揚げ職員二百八十四名の留守家族に支払っております俸給その他諸給与等でございます。
第十四は、移住振興に必要な経費でありまして、十億六千九百九十三万五千円でございます。これは中南米等に移住いたします者一万人を送り出すための旅費、事務費及び渡航費貸付金六億六千四百八十五万四千円、日本海外協会連合会補助金六千百十六万三千円、移住者受入機関補助金一億八千九百五十八万六千円、農業労務者派米協議会補助金千四百八十三万九千円、移住船運航費補助金六千二百五十六万円等、移住事業の振興をはかりますため必要な経費であります。前年度に比べまして、一億五千三百四十九万三千円の増加いたしておりますのは、渡航費貸付金及び移住船運航費補助金、日本海外協会連合会補助金、移住者受入機関補助金等の増加によるものであります。
次に、在外公館の経費について申し上げます。
第一、在外公館事務運営に必要な経費五十七億二千九十万六千円を計上いたしております。これは既設公館九十一館二代表部六百八十名と三十四年度新設予定の在ハンガリア公使館、在ポルトアレグレ総領事館及び在ヒユーストン領事館のために新たに必要となった職員十一名並びに既設公館の職員の増加三十五名、計七百二十六名の人件費及び事務費等であります。
第二、外交運営の充実に必要な経費四億九千万円でありまして、これは諸外国との外交交渉の有利な展開を期するため在外公館において必要な工作費を計上いたしたのであります。
第三は、対外宣伝及び国際文化事業実施に必要な経費でありまして、九千七百万三千円でございます。これはわが国と諸外国との親善に寄与するため、わが国の政治、経済、文化等の、実情を組織的に諸外国に紹介するとともに、国際文化交流を行う等のため必要な経費であります。
第四は、在外公館営繕に必要な経費でありまして二億七千二百七十四万四千円計上いたしております。これは在インドネシア大使館事務所、在オーストラリア大使公邸、在マラヤ大使公邸(第二年度)及び在外職員宿舎の新営工事、在ヴアンクーヴァー領事公邸の購入、在連合王国大使館事務所のリース購入等、並びに在外公館の事務所及び館長公邸建物の修理費等であります。
以上がただいま上程されております外務省所管昭和三十四年度予算の大要であります。詳細御審議のほどお願いいたします。
この発言だけを見る →予算総額は百十三億四千三百三十九万円で、これを組織別に大別いたしますと、外務本省の予算が四十七億六千二百七十三万七千円、在外公館のために使います予算が六十五億八千六十五万三千円であります。
ただいまその内容について御説明いたします。まず外務本省の経費について申し上げます。第一、外務本省一般行政に必要な経費十億二千十八万四千円は外務省設置法に定める本省内部部局及び附属機関の一般事務を処理するための職員千二百七十八名の人件費及び事務費等であります。
第二、外交運営の充実に必要な経費三億一千万円は諸外国との外交交渉によりまして、幾多の懸案の解決をはかり、また各種の条約、協定を締結する必要がありますが、これらの交渉をわが国に有利に展開させるため本省に必要な経費であります。
第三は、アジア諸国に関する外交政策の樹立並びに賠償実施業務の処理に必要な経費千九百十三万八千円であります。これはアジア諸国に関する外方政策の企画立案及びその実施の総合調整並びに賠償の円滑かつ統一的な実施をはかるため必要な経費であります。
第四は、欧米諸国等に関する外交政策の樹立に必要な経費でありまして、九百八十六万四千円であります。北米、中南米、西欧、ソ連東欧、中近東、アフリカ及び英連邦諸国に関する外交政策の企画立案及びその実施に必要な経費であります。
第五は、国際経済情勢の調査並びに通商交渉の準備等に必要な経費でありまして、千四百九十八万七千円であります。これは国際経済に関する基礎的資料を広範かつ組織的に収集いたしまして、これに基いて国際経済を的確に把握するための調査、並びに通商交渉を行う際の準備等に必要な経費であります。
第六は海外経済技術協力に必要な経費でありまして、六億八千二百六十九万九千円であります。これは海外との経済協力に関する企画立案及びその実施の総合調整を行うとともに、コロンボ計画等に基きます技術者交換及び各種技術センターの新設等経済技術協力を実施するため必要な経費でありまして、技術協力実施委託費三億二千百一十八万一千円、海外技術センター等事業実施委託費二億一千万円、メコン河開発事業調査委託費四千三百二十五円、国際技術調査委託費千四百二十五万円、社団法人アジア協会補助金二千八百八十一万八千円、財団法人国際学友会補助金五千二百六十五万円、財田法人ラテンアメリカ協会補助金一千一百五十万円等であります。前年度に比べまして四億六百三十七万七千円の増加は技術協力実施委託費、海外技術センタ一等事業実施委託費等の増加によるものであります。
第七は、条約締結及び条約集編集等に必要な経費でありまして、千二百十七万五千円であります。これは国際条約の締結、加入及び条約集等の編集、条約典型の作成、条約、国際法並びに内外法規の調査研究のため必要な事務費であります。
第八は、国際協力に必要な経費でありまして、二億三千六百八十五万一千円であります。これは国際連合等に対しまして協力するため国際連合各機関との連絡、その活動の調査研究等に必要な事務費及び諸種の国際会議にわが国の代表を派遣し、また本邦で国際会議を開催するため必要な経費と財団法人日本国際連合協会補助金九百五十二万七千円、財団法人日本エカフエ協会補助金五百万円、財団法人日本ユニセフ協会補助金百万円等であります。前年度に比べまして八千百十一万一千円の増加は、ガット総会の本邦開催に必要な経費等の増加によるものであります。
第九は、情報啓発事業並びに国際文化事業実施に必要な経費一億八千七百五十三万九千円を計上いたしております。これは国際情勢に関する資料の入手、海外に対する本邦事情の啓発及び国内啓発並びに文化交流を通しまして、国際間の相互理解を深めるため必要な啓発宣伝資料の作成、購入の経費と、財団法人国際文化振興会補助金二千九百二十四万三千円、及び財団法人国際教育情報センター補助金三百万円等であります。前年度に比べまして八千八十二万二千円の増加は国際文化振興会補助金及び啓発宣伝関係経費等の増加によるものであります。
第十は、海外渡航関係事務処理に必要な経費二千三百三万八千円でございます。これは旅券の発給等海外渡航事務の経費と、その事務の一部を都道府県に委託するための委託費千二百四十八万八千円であります。
第十一は、国際分担金等の支払いに必要な経費十一億四千五百四十三万五千円でございます。これはわが国が加盟いたしております国際機関の各種分担金及び拠出金等を支払うため必要な経費でありまして、前年度に比べまして四億九千三百七十二万八千円の増加いたしておりますのは、国際連合分担金、後進国経済開発技術援助拡大計画並びに国連特別基金拠出金、国連警察軍スエズ派遣費負担金等の増加によるものであります。
第十二は、旧外地関係事務処理に必要な経費六百八十九万二千円を計上いたしております。これは朝鮮、台湾、樺太、関東州等旧外地官署職員の給与、恩給の支払いその他残務整理に必要な経費でございます。
第十三は、旧外地官署引揚げ見込職員十二名と未引揚げ職員二百八十四名の留守家族に支払っております俸給その他諸給与等でございます。
第十四は、移住振興に必要な経費でありまして、十億六千九百九十三万五千円でございます。これは中南米等に移住いたします者一万人を送り出すための旅費、事務費及び渡航費貸付金六億六千四百八十五万四千円、日本海外協会連合会補助金六千百十六万三千円、移住者受入機関補助金一億八千九百五十八万六千円、農業労務者派米協議会補助金千四百八十三万九千円、移住船運航費補助金六千二百五十六万円等、移住事業の振興をはかりますため必要な経費であります。前年度に比べまして、一億五千三百四十九万三千円の増加いたしておりますのは、渡航費貸付金及び移住船運航費補助金、日本海外協会連合会補助金、移住者受入機関補助金等の増加によるものであります。
次に、在外公館の経費について申し上げます。
第一、在外公館事務運営に必要な経費五十七億二千九十万六千円を計上いたしております。これは既設公館九十一館二代表部六百八十名と三十四年度新設予定の在ハンガリア公使館、在ポルトアレグレ総領事館及び在ヒユーストン領事館のために新たに必要となった職員十一名並びに既設公館の職員の増加三十五名、計七百二十六名の人件費及び事務費等であります。
第二、外交運営の充実に必要な経費四億九千万円でありまして、これは諸外国との外交交渉の有利な展開を期するため在外公館において必要な工作費を計上いたしたのであります。
第三は、対外宣伝及び国際文化事業実施に必要な経費でありまして、九千七百万三千円でございます。これはわが国と諸外国との親善に寄与するため、わが国の政治、経済、文化等の、実情を組織的に諸外国に紹介するとともに、国際文化交流を行う等のため必要な経費であります。
第四は、在外公館営繕に必要な経費でありまして二億七千二百七十四万四千円計上いたしております。これは在インドネシア大使館事務所、在オーストラリア大使公邸、在マラヤ大使公邸(第二年度)及び在外職員宿舎の新営工事、在ヴアンクーヴァー領事公邸の購入、在連合王国大使館事務所のリース購入等、並びに在外公館の事務所及び館長公邸建物の修理費等であります。
以上がただいま上程されております外務省所管昭和三十四年度予算の大要であります。詳細御審議のほどお願いいたします。
西
西田信一#3
○主査(西田信一君) この際、お諮りいたします。他の分科担当委員から質疑の御希望がある場合は、これを許可いたすことにしております。あらかじめ御了承を得たいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
西
羽
羽生三七#5
○羽生三七君 この外務省所管の予算が一般会計の中の総予算の中に占める比率、それがどの程度のものか、外国との関係なんか等、検討されたことおあり血しょうか、たとえば海外の経済援助とか、技術援助とか、そういうものもあるから一がいには言えませんが、純粋な意味で、純粋な外交上の予算として、総予算の中に占める外務予算の比率、外国と日本との関係で、どういうふうになっておるか、そういうことは御検討になったことがあるのですか。
この発言だけを見る →内
内田藤雄#6
○政府委員(内田藤雄君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。大体一般外交予算というもののとり方あるいは予算の組み立て方というのは、国によって必ずしも同一ではございませんから、正確な意味での外交予算の比較検討というのはなかなかむずかしいのでございますが、大体一般的に申し上げますと、今の外務省予算を総予算の中でとりますと、ことしはたしか〇・七九%になっておると思います。戦後一番低いときは、〇・四八%ぐらいでございましたと思いますので、まあ漸次改善されつつある状況であると考えます。
それから世界各国との比較でございますが、大体のところを申しますと、総予算の一%ないし多いところでも一・五%くらいかと考えます。ただし、非常に大きな軍事予算を持っているような国の場合には、一%を切っておる国もございます。逆に、非常に軍事予算が少いような国では、概して申しますと、外交予算が占める地位が多くなっておるという大体の大勢ではないかと考えます。戦前におきましても、大体日本の外務省の予算というものは、おおむね一%から一・四%くらいの間を前後しておったというような状況であると考えます。
この発言だけを見る →それから世界各国との比較でございますが、大体のところを申しますと、総予算の一%ないし多いところでも一・五%くらいかと考えます。ただし、非常に大きな軍事予算を持っているような国の場合には、一%を切っておる国もございます。逆に、非常に軍事予算が少いような国では、概して申しますと、外交予算が占める地位が多くなっておるという大体の大勢ではないかと考えます。戦前におきましても、大体日本の外務省の予算というものは、おおむね一%から一・四%くらいの間を前後しておったというような状況であると考えます。
羽
羽生三七#7
○羽生三七君 先日もアジア公館長の会議ですかあって、中共問題、台湾問題等についての意見の交換があって、その結論的なものも新聞に出ておったようですが、こういう外務省の予算全体を扱っていく場合に、そういう日本の在外公館等について、何か一定の方針というようなものを政府が、外務省として持ってそれで御指導なさっておるのか、そういう点はどういう関係になっておるのか。私は、どうもアジア公館長会議におけるいろいろな検討の結果を見ておるというと、今の日本の置かれておる立場から見て、相当感賞的にズレがあるのではないかという批判も、けさ控室で皆さんあったわけです。そんなこともあって、一体政府として、外務大臣として何か御指導かさっておるのか、むしろそういう報告が逆に外務省を動かすことになっておるのか、そういうような関係は単にアジア公館長会議だけではない、全般的にその間の連絡といいますか、指導能勢というのはどうなっておるのか、号の辺を少し承わりたいと思います。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#8
○国務大臣(藤山愛一郎君) 外務省としては公館長会議等を開きまして、できるだけ現地と内地との連絡協調をはかっていかなければならぬのであります。御承知のように、久しく外地に滞在いたしておりまして、予算等の関係もありますので、諸外国のように、二年に一ぺん必ず賜暇休暇をもらって相当の日を内地に滞在するというような状況には今の外務省の予算では参りません。従ってやはり会議等を開きまして、そうして、時々会合をして現地の状況も聞きますし、また任国政府の対外政策等も十分聞く必要もありますと同時に、また日本の国内の事情、また日本のいろいろな政策というものを指示し、それによって今後の運営をはかっていくということも必要なんでありまして、そういう両面の必要からわれわれ公館長会議というものを開き、また開く際にはできるだけ、もし予算があれば東京であらゆる公館長会議を開きますことが必要だと思いますけれども、経費の関係上そうも参りませんので、ヨーロッパなりあるいは南米等につきましては現地において開いて、その際できれば外務省の首脳部が出て行って、そうしていろいろな問題について話をするというようなことにいたさなければならぬと思っておるわけであります。そういう意味において、今御質問のありましたような、本省あるいは政府の考えております考え方等について十分そういう機会に説明をいたすわけでありまして、万遺漏なきを期していくような方針は立てておるわけであります。ただ、それぞれの任国のいろいろな事情がありまして、任国の大使としてはそれらの情報を持って集まって参りますので、会議の場合においてはいろいろな意見が出ることは当然であり、またいろいろな意見が出ることが必要なことだと思うのでありまして、そういう意味において運営をしていっておるわけであります。
この発言だけを見る →羽
羽生三七#9
○羽生三七君 これはお話のあったように、私も現地にある外交官の意見を積極的に取り入れていくことはもちろん賛成なんですが、私は、強いやはり外務当局の指導性が望まれるのではないかということを考えておるわけですが、そういう抽象的な議論は別としまして、二、三具体的な問題についてお尋ねいたしたいと思います。その一つは、ただいま御説明の要旨の第三の、アジア諸国に関する外交政策の樹立並びに賠償実施業務の処理に必要な経費、これに関連してでありますが、ずっと前なくなられた重光外務大臣のおられたころに、私は賠償問題と日本の国内経済、特に予算との関係において緊密な配慮が要るだろうということから、いろいろ委員会で御質問をいたしたところが、重光外務大臣はその翌々日か、閣内に特別の閣僚懇談会を作って、この問題について協議をするようなことにしたことを記憶しておるわけです。実はガリオア、イロアの問題ですが、私はやぶをつついてヘビを出すようなことがあってはいけないということで、ずっとこれは質問を差し控えておったのでありますが、ずっと前に、これもなくなられた緒方さんが副総理のときに、この問題を私かなり詳細にお尋ねしたことがあったのであります。当時日本ではガリオア、イロアの総額二十億五千万ドルと受け取り、アメリカでは二十一億三千万ドルですかということで、当時返還についての要請があって、そのときに私緊急質問をしたのでありますが、そのままになった。しかし、しいてアメリカから特に特別の強い要望もあるかどうかわからないのに、委員会等であまりこういう問題を取り上げるのはどうかと思って、私はあまり多くを言わなかったのですが、しかし最近になって、つい二、三カ月前ですか、アメリカから日本政府に非公式に何か話があったようであります。私西独へ参りましたときに、ドイツもアメリカからの請求を約三分の一に切り下げてもらって、そうしてそれを長期の年賦償還にしたことは御承知の通りでありますが、日本の場合一体アメリカはどういうことを考えておるのか、それは実際具体的に賠償問題として日程に上るような形になっておるのか、あるいはこの日本の政策等の関係で関連があって、その関連で特に延ばされておるのか、その辺はどうなのか。実はこの問題は国民の立場からいうと、占領中のガリオア、イロア、特に食糧問題なんかについては、国民からいえば完全に食糧配給所を通じてすでに支払い済みのものであるが、日本としては、国家としてはアメリカに対して一定の債務関係にある、しかし、またそれが見返り物資として積み立てられて、その金は経済復興のために使われて、しかし、それは特別会計で積み立てられて処理されてきておるわけですが、私詳細に国会の立法考査局から詳しい数字はもらっておりますけれども、しかし、そういうことから今のアメリカとしてはどういう程度の考え方を持って日本に臨んでおるのか、その辺を、私まあ無理にこんなことを公けにするような形でお尋ねする気はないんですが、どうも事情が非常に不明確なので、その辺のところを少し御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#10
○国務大臣(藤山愛一郎君) ガリオア、イロアの問題は、日本としては債務だということは、これは今までの確定した態度だと思うんです。しかし、これは解決を要する債務であって、言われている解決する場合にどういうふうな形になるのか、それは問題が今後の交渉が起った場合にあると思いますが、アメリカ側としてはかねて日本から、歴代の政府が、日本は復興のために多額の経費も要るし、また賠償等も支払わなければならない、現在そうした問題のネゴシエーションには応じかねるというようなことを説明いたしておるのであります。アメリカ側もそれに対して了承をいたしておるというのが現在までの状況でございます。
この発言だけを見る →羽
藤
藤山愛一郎#12
○国務大臣(藤山愛一郎君) 特に今まで、今お話のように強い条件でのいろいろな話は出ませんでした。ときどきそれは号そそろどうだというような程度のことを——交渉をしてみたらどうだというような程度のことはございますが、強い要請があったということはございません。こちらもまだちょっとそういうような状況ではないということで推移しております。
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羽生三七#13
○羽生三七君 そうすると、これは日本政府の態度や方針によっては必ずしもドイツのように三分の一に負けてもらって、それを年賦払いというような具体的なことは起らないし、何とか政治的に処理してゆく可能性は存在しているわけですか。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#14
○国務大臣(藤山愛一郎君) これは交渉の相手のあることでありますから、ただやはりドイツ等の例もございますから、どういうふうにこれがきまりますか、われわれもそういう点を交渉がいよいよ行われるようになれば、そういう問題については考えて参らなければならぬと思っております。現在までの推移から見まして、手をつけてないという状況でございます。
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笹森順造#15
○笹森順造君 関連して。この前外務大臣の御演説の中にも、これは一つの債務と考えているというお話しがあった。非常に私ども気にしておった。それは援助せられたあの当時から、いろいろ状況を私どもは気にしておったわけですが、決して理屈っぽいことを申し上げるのではないですけれども、国家が一つのそういう財政的な債務を負っているということになると、建前としてはやはり国会がこれに対して承認を与えなければ、政府が債務として責任を負い得ないじゃないかという議論は、ずっと前からあって、国会でこれに感謝決議をしてもらったこともあったけれども、これを国家の責任として、債務として決議したことは一度もない。そういうことを行政府として政府がやり得るものではないと私どもは信じている。これはもらったものであると私どもは信じている。ところが、後において賠償の問題が起ったときに、日本としてそれだけの賠償を払うところの力がないのだというようなときに、ジェスチュアでごくわずかな金でも、まだ債務があるんだ、あるんだということでやった方がいいじゃないか、これは私の方の解釈ですけれども。そういうようなことで、ごく少額な金を返すというようなことを考えた時代があったことを私は記憶している。ところが、今のお話しで、これが国が負うべき債務だ、しかしそれは処理を要する債務だという外務大臣のお答えであって、これを正確に二十億ドル、あるいは二十一億ドルの債務であるがゆえにこれを返すとか、ドイツのように三分の一を返すとかというような性質のものではなくやれるのだということで、そういうふうなことがいろいろ日本とほかの国に対する賠償の問題等の振り合いがあって、非常に高い外交の、政治的な意味においての取扱いというふうに私どもは了解しておった。ですから、そういう意味で、国会としてはそういうことを決議したこともないわけですから、そうすると、一体その責任はどこが負うかということになるのですから、この際ぜひ一つそういう意味で、これは債務であるとしても、必ずしも返済を要する債務でないという線を強く出していただかなければならないじゃないかということで、一体国会で、責任がないものを政府がそれを債務とし得るという立場を一つ法的にこの際明らかにしておいていただいたらけっこうじゃないかと思います。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#16
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私の言葉が若干足りなかったかと思いますが、これはわれわれ処理を要する債務ではないか、そうかといって、確定債務だと思っておるわけではございません。また同時に完全にくれたという意思表示もまあないわけなんです。ですから、何らか処理を要する債務関係があるじゃないかという立場で、交渉に当りますればやっていくわけでありまして、そういうつもりなんでありますから、今お話しのような確定債務としてあれしておるわけではございません。何といいますか、気持の問題でございます。
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羽生三七#17
○羽生三七君 今笹森さんからお話しの点は、これは一つの問題点で、実は私がずっと前に質問したときに、緒方副総理は、やはりこれが債務となる場合には国会の承認を要するものであるから、政府としては今何とも言えない。こういう御答弁があって、その後、今繰り返して何度も申し上げたようにやぶへびになってはいかぬので、あまり多くを申し上げなかったわけです。しかし御承知のように、もう衆議院、参議院、特に衆議院は何回となく感謝決議をしておられる。そうして国民の大多数は、これは贈与を受けたものと見ておるし、それから特にガリオアのごときは、当然やはり、そういう性質のものだろうというふうに見ておるわけです。しかも、いろいろ私国会図書館の調査を依頼したことがあるのですが、なかなか数字的に、あの混乱の中でこれを二十億ドルとか、二十一億ドルとかということを言うが、一体何を基準にして言うのかという非常に不確定な要素もあって、まあこんなことを幾度もこちらがきめてかかってかれこれ言うこととはないと思いますが、しかし二、三カ月前にどなたでしたか、アジア各地を回られて、その話が公然と新聞に出ておったし、それから今またきょう御説明の中に、賠償実施業務の処理に関する経費をこれに計上してありますから、それに関連してお尋ねしたわけですが、どうかこの問題は、たとい幾らにしろ、国民の負担というようなことが起ることは私は好ましくないと考えておりますので、そういう気持で一つ御処理をいただきたいと思います。
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藤山愛一郎#18
○国務大臣(藤山愛一郎君) 申すまでもなく、今羽生さんの言われましたように、総額が幾らだとかいう金額はまだ完全に確定しておるわけではございません。その中でどういう種類のものが、かりにそういう対象になるにしても、その金額が幾らになるかというものもまだきめていないわけであります。そういうふうに御了解願っておきます。
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西
羽
羽生三七#21
○羽生三七君 先日外務大臣が旅行された際に——二十二日ですか、行政協定の改定の場合には特に第二十四条、二十五条を中心にやっていきたい、その他のことは早急にやる必要はないという御見解を発表になっておるようでありますし、かつ、もう安保の本条約の方については、ある程度アメリカとの話し合い進んでおるように——あるいは話し合いが進んでおるのか、政府自身のお考えが固まってきたのか、その辺はわかりませんが、相当進行しておるように思われるのですが、きょうはまっこう切っての問題ではないのですから、少しどういう事情になっておるか、もう国会も実質上間もなく終ると思いますし、国会の終ったあとで実際問題として具体的な交渉に入られるということになると思うのですが、お差しつかえのない範囲で、少し具体的にお聞かせをいただきたいと思うのです。
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藤山愛一郎#22
○国務大臣(藤山愛一郎君) 安保条約につきましては、御承知のようにわれわれ世論に聞く点も問題点としてあるわけでありまして、過去半年の間一般う明白に、その場になって協議をするとか何とかいう性質のものではなしに、むしろ本質的に条約上拒否すべきものではないか。繰り返し申し上げますが、日本に対す直接攻撃はこれは別です。そうでない場合は少くともこの安保条約の第一条にある極東の平和と安全に寄与するということで、米軍の広範な極東地域における活動を日本を拠点として行うというこの考え方は非常に私は矛盾がある。のみならずこれはもう非常なあやまちであろうと考えるわけです。これはもう一番私は基本的な問題だと思うので、しかし国民の大多数はこのアメリカ軍が日本を守ってくれるのになぜ社会党は反対するのかという、こういう素朴な考え方をしておりますが、これは外国が直接日本を攻撃した場合に、援助を受けることもあり得ると思うのですが、そうでない私が今御指摘をした問題については、これはどうしても私は理解に苦しむ。しかし政府の立場に立ってみても、少くとも日本にかかわりのないアメリカと他国との紛争に、日本の基地を使用するということについては、私は十分これは規制する方法が、方針が政府の立場においてもあっていいと思うのです。これは政府と社会党との見解の違いなんというものではない、基本的な重要な問題ではないかと思うのですが、この前の総括質問の際はだいぶあまりにも簡単な御答弁だったわけですが、どういうことをお考えになっておるのか、もう少しきょうは詳しく聞かしていただきたい。
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藤山愛一郎#23
○国務大臣(藤山愛一郎君) 行政協定から二十四条を1抜くことは、本条約の方に書きますので、これは抜くことになっておりますが、本条約に協議事項としてこうした問題を入れていきますのは、要するに今お話のように日本が直接侵略を受けた場合、当然共同動作をとってもらうためにやらなければならない。ところが今のように日本以外の所で日本に直接関係のない戦乱が起るということなんでありますけれども、われわれの考えからいえば日本以外の非常に遠い所で日本に直接関係のない……むろん協議事項にしてノーと言うことは当然だと思います。しかしまあ現実の問題として、将来どういう周辺で何が起るかわからない。しかも、それがほんとうに明日の日本侵略の前提だということも考えられないことは私はないと思うのでして、若干それだけのゆとりは残しておくことが、やはりこうした条約をあれする上に私は必要なんじゃないかと思います。従って原則としてはわれわれ日本以外の作戦というものに対して常にノーという立場をとるだろうと思いますが、まあ条約上の規定からいえば、そういうことになろうかと思います。
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羽生三七#24
○羽生三七君 これは何回も繰り返した論議でありますが、実際問題として緊急の事態に事前協議をしてイエスかノーかを相談をしておるというような余裕はもう近代戦の場合にはないことは当然で、むしろでき上った既成事実をあとから協議をしたり、またそれに基いて合理化するという、そういう形のものしかなくなると思うので、私は日米の親善という点ならもっとほかに親善を強化したり、またそれを条約上にうたい込むことはまだほかに方法があると思うので、ノーと言うことがすでに外務大臣の心境にあるように明白であるならば、むしろこれを公然とチェックしておくべきだろうとこう考えますし、もう一つは、既成事実が起ってしまった場合はどうなるでしょう。あとから協議を持ち込まれて、実際上としては既成事実が先行してしまった、そういうようなことが予想されるのですよ。私は実際問題としてはそういうことが決定的になってくるのではないかという気がするのです。さてこれからアメリカが第三国との紛争を始めた場合に、日本に、基地を使わしてもらいたいのですが、いかがでございますかといって事前に申してくるような、そういうようなことは存在しない。既成事実が起ってしまって、むしろそのあと協議となり、またそれを合理化する、そういう形のものになっていかざるを得ない、そういう見通しだろうと思うのです。
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藤山愛一郎#25
○国務大臣(藤山愛一郎君) 現実としてまあアメリカ軍の行動そのものも事前折衝に従っていくことになります。そう不当にアメリカが飛び出してくるということも、まあ原則としては考えられないわけです。しかし、日本を基地として何か起らないとはむろん限りません。非常な抽出された議論としては、全然今まで空模様が何にも変りなかった、かんかん日が照っていたときに突然雨が降ってくるということを、自然現象としては考えられると思いますけれども、事実上はやはり相当雲が出てきて、そうして雨が降ってくる前には、夕立のあれも遠くで光っておるというようなことで、突然青天へきれきのごとく何か起って、そうしてそれがボタン一つ押すと飛び出す、すぐに動く、協議時間もないじゃないかということには、私は、そこまで議論を純粋に詰めていくというと、今お話しのようなことになりますけれども、しかし、社会の現象というものは、必ずしもそういう純粋論ではないのじゃないとか考えておるのです。
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羽生三七#26
○羽生三七君 これは、そのお話もわからぬわけでもありませんが、大体、本来こういう論議というものは、あまり具体的に論じ合っておると、むしろ政府のペースにこっちが入り込んだような形になって、妙な議論になるので、私はあまりやりたくないのですが、しかし、私は非常にそこのところは重大な問題であると思うので、ノーということがもう決定的な何か政府の心境なり、まあ政府というか外務大臣の心境にあるとすれば、なぜそれが実際上条約上チェックできないのか、そこがどうしても理解できないので、むしろ日本に対する急迫した他国からの理由のない攻撃、そういうものに重点が置かるべきであろう。だから、従って先ほど来申し上げるような形で極東全般にその問題を拡大するような、そういう意味での双務協定、共同防衛方式というものは、もうどう考えても危険だし、私は、やはり何といってもこれは憲法上非常な疑義があるし、疑義というよりもむしろ明白に憲法違反だろうと考えておるのですが、どうしてもやはり第一条の極東の平和と安全に寄与するという条項は残されるつもりですか。これははずすことはできませんか。
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藤山愛一郎#27
○国務大臣(藤山愛一郎君) この極東の平和と安全に寄与するという文字そのものが全然今度の条約からはずされるということは、私はやはり考えておりません。それは、日本が他国から侵略されること自体も、極東の平和と安全を脅威することになります。これは日本人のうぬぼれかもしれませんけれども、私どもそういうように考えます。ですから、極東の平和と安全に寄与するということは、日本自体が他国の侵略から守られるということが必要だと思うのです。ただ、極東の平和と安全のために、今お話しのようにアメリカ軍がどこまでも出ていくというような場合があれば、これは今回の趣旨から言えば、アメリカも日本を守るために条約上義務を負うのだと……今度の条約改正の主眼というものは、やはり日本を侵略から守るということにあるわけなんですから、そういう意味から言えば、アメリカ軍が、ここに今目的の第二の目的あるいは第三の目的がある、その場合に、やはりわれわれとしては、ほんとうに日本が守られるという立場を考えてみますと、極東の平和と安全という言葉を使いましても、私は、今の安保条約における極東の平和と、安全という意味とはだいぶ違ってくる、だから、極東の平和と安全という言葉自体は、全然条約上からはずしてしまうという考え方は持っておりません。
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羽生三七#28
○羽生三七君 私も、極東が平和下、あり安全であることをこいねがう一人ですが、しかし、第一条の今の字句から、米軍の広範な活動権というものが容認されることになるので、これを問題にしておるわけですが、続いて、少しこれは抽象的な論議になりて恐縮ですが、私はやはり何といっても、新しい外交の基本的な問題は、防衛力の増強だけで、あるいはアメリカ軍に依存することによって日本の安全を保持しようということにのみ重点を置くのは、適当でないと思う。だから、戦争の起りそうな原因そのものを除去していくということに対する政府の方針というものが非常に欠けておる。だから、アジアにおいては、むしろ朝鮮問題の解決であるし、それから中国問題の、本土と台湾の関係ですが、この具体的な解決であるとか、そういう問題を逐次解決して、アジアにおける日本の脅威なり、——私は現実に脅威が存在するとは思いませんが、そういう脅威を徐々に除去していく、そういう意味の努力というものが非常に欠けているし、ウエートが非常に少い、それはそのままにしておいて、むしろ防衛力の増強によってこれをカバーしよう、これが何と言っても、今の政府の考え方の基本的な欠点ではないか。だからむしろ、日本の置かれた国際的な条件、客観的な条件、経済的な条件、そういうものから見て、しかもさらに際限のない兵器の発達から見て、防衛力というものを軍事力だけに限定して考えていくということは、少くとも新しい世界の進み方からいって、特に日本の置かれた立場からいって、あまり得策でないそういうように考えるわけです。そういう意味において、私は核兵器がどの程度まで攻撃的か、どの程度まで防衛的かという論議はあまり意味がないと思うし、場合によっては愚劣だと思っている一人でありますが、そういうふうな意味から、政府はもっと積極的に日本の周辺における脅威1という言葉を使っていいかどうかわかりませんが、かりに脅威なるものが存在するとするならば、そういうものを具体的に解決する、そういう努力をなすべきだと思います。これが非常に欠けているし、何らの積極的な熱意も見られない。ここに私は日本の外交の基本的な問題があると思いますが、どうですか。
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藤山愛一郎#29
○国務大臣(藤山愛一郎君) 大きな外交政策の上から言えば、私は羽生委員のお考えがむろんわれわれの考え方であって、日本を守るということの大きな面から言えば、当然世界に紛争がなく、特に周辺に紛争がないということ、また同時に、世界が平和になるための軍縮問題、その他いろいろな問題が解決されていかなければならぬ、そういう問題についてわれわれの外交は努力して参らなければならぬと思います。また防衛そのものにいたしましても、やはり現在の実情から申しますれば、国内の国民生活の安定とか、あるいは失業に対する対策という問題も、これはやはり広義な意味における国防だと私は思うのであります。しかし実際に現実の問題となりますと、現に膨大な武力を持っておる国もあり、また一方第一次世界大戦後の世界の状況から申しますと、大戦というもので揺り動かされた世界の現状から申しますれば、必ずしもまだ安定になっておるとは思われない。大戦から直接きた結果である分裂国家の問題もあるし、たとえば東南アジア、中近東においてそれぞれ独立した国もあるわけですが、あの第二次大戦の末期における混乱の中から独立したのでありますから、独立した国自身が、西欧に対するばかりでなく、独立した国相互間にもいろいろ問題があるわけであります。従って植民地独立後の西欧との関係ばかりでなく、それぞれの独立国家間においても、やはり紛争は、局地的紛争の関係ばかりでなく、それぞれの独立国家間においても、やはり紛争は、局地的紛争の起る種というものは非常に私はあると思う。ですからそういうことで、一方では膨大な戦力を持つ国があり、また他方ではそういうように局地的紛争の起るような要因というものが、これは二十年とか三十年たつとだんだん安定して参りましようけれども、現在はその安定の過程にあるということですから、局地的紛争というものも私は絶えないと思うし、またそれをできるだけ平和的に解決していくということを、国連その他を中心にして望ましく、やって参らんければならぬけれども、やはりそうした問題はあるのでありまして、そういう現実をやはり見ていきますと、外交の上でも、あるいは防衛の上でも、現実の政策を担当しております者としては、そうその理想論だけでは……、やはり現実のそういうところに目を置いて、われわれの足固めをしっかりしていくということが必要だと思う。従って外交の方針として、お話のように、ただ軍事上の防衛だけに頼らないで、できるだけそうした問題の解決に努力をするという御趣旨にはむろん賛成でありますし、われわれもその方針でやっておりますけれども、それだからといって、必ずしも現実の事態、日本自身の侵略に対する防衛をないがしろにしていい、現在の段階ではいいということにならないのじゃないか、こういうのが私どもの見解でありまして、外交活動が鈍いという点についてのお小言は十分承わりますけれども、まあ大きな意味から言えばそういうことです。
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