大竹平八郎の発言 (風水害対策特別委員会)
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○大竹平八郎君 私は無所属クラブを代表いたしまして、ただいま上程中の災害対策法案二十七件に賛成をするものであります。賛成にあたりまして一言申し上げたいのでありますが、今次の災害にあたりまして、むろん政府御自体が反省をしなければならぬことはもとよりでありますが、国民自体もこの災害を契機にいたしまして、今後の抜本的な対策をするにあたりまして、絶大な関心を持たなければならないと考えておるのであります。先般建設省から発表をせられました建設白書によりますというと、過去十年において約十万の尊い死者が出ておることを報じております。また、金額の上におきましても、二兆億円以上を突破するところの損害を受けておるのであります。こういうことを見まするというと、年年歳々日本に大きな台風が来ておるということであります。従いまして、その台風に対しての対策ということが、一番これに対する反省を必要とするのは私は政府でなければならないと思うのであります。先般の総合質問のときにあたりまして、私は石原自治庁長官に御答弁を求めて、長官から率直な答弁の開陳があったのでございますが、たとえてみまするならば、先般の名古屋の、いわゆる伊勢の台風の前におきまして、約一カ月以前名古屋行政管理局から数項目にわたりまして注意が出ておるのであります。たとえば大河川の下流の問題、それからあるいは堤防の問題、さらにこの人的な、あるいは動産の保全を、現在の状況においては守り得る可能性がない、あるいは水防団の問題、さらには水防工事に対して原始的な土のうの問題よりも、鉄鋼等を使用することについても詳細に出ておるのであります。さらに自衛隊の機動隊の出動という問題も明らかに警告をいたしておるのであります。こういうときにあたりまして、石原自治庁長官の御答弁によりましても、そのあとで知ったというようなことを伺ったのでありますが、これらを一つ見ましても、私どもは今次のこの災害にあたりまして、官紀が私は多少なりとも弛緩をしていたのではないかということを断言せざるを得ないのであります。
それから今度の災害、予算を通じて見まして、私が最も遺憾に思うことはは、これは気象庁の予算でございます。一番肝心なのは、これはもう気象通報によって一切の問題が各官庁でもって処理をされなければならないときにあたりまして、同庁の年間予算三十六億円、三百二十四人の防災官の新設を要求いたしておるのでありますが、聞くところによりますというと、ほとんどこれが削除をせられたということでありますので、私どもとしてははなはだこれを遺憾に思っておるのでございますので、ぜひこの点は十分御考慮を願って、通常予算等におきまして、私はあえて三百二十四人というものが適当かどうか知りませんが、十二分に一つ御考慮を願いたいと思うのでございます。
それからさらに、この臨海工業地帯の問題でございますが、これも一昨日の小委員会におきまして、通産当局に私は申し上げたのでありますが、ほとんど四面海の日本の状態、しかも日本の今の工業立地計画というものが、大体百万坪を中心にいたします埋め立てに依存をいたしておるのでありますが、こういう点におきまして、はたして従来とっております、そういった臨海工業地帯というものが適当であるかどうか、こういう点につきましては、私は特段の御考慮を願いたい、かように考えるわけであります。それからさらに干拓等の問題でございますが、堤を唯一の生命として、そうして各方面の勧誘によって干拓地に入りました人たちが、鍋田におきましてもそうであります、あるいは桑名地区におきましてもそうでありますし、ああいうむざんな状況になっておるときにあたりまして、干拓問題というものが必ずしも原形に復するということがいいかどうか、あるいは他に方法があるとすれば、他に適地がありまするならば、そういう方面に特別この際において私は考慮するの必要があるのではないか、かように考えるわけでございます。それからさらにこの問題を契機にいたしまして、私はあえて災害対策の常時本部を作れとは申しませんけれども、今後関係官庁の特別な有機的な結びつきということが非常に必要ではないか。今申し上げました通り、年々歳々日本には台風が必ず来るんでありますから、どうかそういう点に対しまして政府は特段の一つ注意を願いたいと思うのであります。
それから最後に、これは私ども無所属クラブという立場でなければこういう発言はできないと思うのでありますが、知事あるいは市長等が、ところによりましては必ずしも政府与党から出ているとは限らないのであります。これは民主主義のルールによってあるいは野党の方も出ておるかもしれません、そういうのは各方面にあるのであります。従いまして、そういう自分たちの与党関係でないというために、この災害対策がもしもいろいろな意味においておくれる、あるいはその連絡が緊密でないというようなことがありましたならば、国民は非常な迷惑を受けるのでありますが、この点につきましても特に御注意を願いたいと思うのであります。
必ずしも今度の二十七件を私どもはそのまま全面的にけっこうとは申しませんけれども、ただいまも各委員より申された通り、もうすでにあしたから十二月であります、寒さも迫っておるときでありますので、われわれはそういう意味におきましてとにかく一日も急ぐときでございまするので、政府提案に賛成をいたします次第であります。今申し上げたようなことを十分に御留意の上、今後の対策を講じていただきたいと思います。