岸信介の発言 (本会議)

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○国務大臣(岸信介君) お答え申し上げます。
 今回のこの安保条約の改定に際しまして、全面的な改正をし、新しい条約の形式をとるつもりでおります。従って、その名前をどうするかという問題に関しましては、内容を最も明確に示すような名称にすることが必要であろうと思います。今度の条約の内容につきましては、先ほど外務大臣が説明を申し上げましたように、単なる安全保障の点ばかりでなくて、広く両国の相互協力のことに関しての規定を設け、今後日米の相互の協力を増進していくという趣旨を示す意味におきまして、相互協力ということを名称のうちにも入れるつもりでございます。
 第二の、この安保条約の改定について、党内においてもいろいろな意見があり、さらに、それが外交上いろいろな紛淆を来たしておるという点についての御質問でございます。もちろん、こういう重要な問題でございますから、多数の党員の間におきましてもいろいろな意見があったことは、これは事実でございます。その意見を調整するために、党におきましては、それぞれの機構、機関を通じて意見を十分戦わせ、党としての最後の意見を決定するように努力をいたして参ったのであります。その結果、過般、党の最高機関である議員総会におきまして、われわれは、明確にこの問題に関する党の意見というものを確定をいたしたのであります。今おあげになりました河野君のアメリカにおける言動等につきましては、われわれ、新聞等がいろいろなことを報じておりますが、新聞の記事だけでこれを云々することは適当でないと思いますが、はっきり、河野君が去るときに、外交の問題については政府がアメリカ政府と交渉するものであって、これを紛淆するような疑いを受けることは自分としては絶対にしないということを明約して参っておりますので、新聞の報道等につきましては、なお調べてみなければわからぬと思いますが、いずれにしても、申し上げるまでもないことでありますが、外交の交渉は、もちろん、政府の責任において一元的にこれを行なっていかなければならぬことでありまして、与党は政府と一体になってこれを支持していくという建前で進んでいかなければならぬことは言うまでもないところであります。
 なお、この安保条約の改定の問題について、十分に国民の理解、納得、その協力の上にこれを推進しなければならない。その点に関して政府与党等の、従来、PRに関する点においては努力が足りない、また、十分なその方法が講ぜられておらないという点についての御指摘でございます。私は、決してわれわれが十分なるこの点において方法を講じたと申し上げることのできないことを遺憾と存じますが、十分今後注意して、この問題に関しまして、特に国民の理解と納得、その上に協力を得るように努力を続けていくつもりでございます。(拍手)
   〔国務大臣藤山愛一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 103315254X00719591111_023

発言者: 岸信介

speaker_id: 6788

日付: 1959-11-11

院: 参議院

会議名: 本会議