曾禰益の発言 (予算委員会)
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○曾祢益君 そういうでたらめな外交交渉というものはあり得ないと思います。いやしくも責任ある保守党の内閣として、安保条約を改正するというのならば、どういう点を、どういう方向で改正するということがまず党議できまり、閣議できまって――打診の段階は別ですよ。いやしくもダレスと会って、提案する以上は、それがきまってなくちゃならぬ。自民党のやり方、岸内閣のやり方は、そういうことが全然きまっていない。ことしの五月三日になって初めて安保並びに行政協定の改定の自民党の要綱ができた。交渉は九月の段階においてすでにやられている。そういう状態ですから、まあ他党のことだからかまわないようですけれども、その後に至っても党内の議論がきまっていない。これは党内の間近だから、私たちはかまいませんが、国民はそんな無責任な、安保改定の基本方向もきめないで、ずるずるべったりにアメリカと交渉するなんというやり方に、たれも賛成はしていません。
そこで、特に私がこの際なぜそういうことを言うかということを御説明申し上げながら御質問したいのですが、この要綱、希望条項を見ますると、すでに最初から、アメリカとの話において、在日米軍の配備並びに装備の重要な変更及び極東の平和と安全のために日本の基地を使うことは事前協感にする、こういうことをもう頭からきめておるわけです。一体、自民党――保守党の立場に立っても、安保条約を改定しようというのならば、ほんとうにこの常時駐留ということが絶対に必要なのか、それが好ましいのか、また、駐留の目的を日本防衛に限って、極東への出動というような問題をこれはやめてもらうというような基本的な問題から、まず安保を肯定する立場に立ってのそういう基本的な改正の方向ということを、十分に党内において議論し、国民に徹底せしめ、閣議においてきめてから、この安保改定に手をつけるというのが、これが常道じゃないですか。それをやらずに、しかも外務大臣がダレスに小当たりして見、それを了承しているけれども、その初手から、これらの重要な問題について、安保改定の一つの骨格がきまってしまう全くずるずるべったりの交渉をしておったということが、今や明白になったと思うのですが、この駐留問題等について真剣なる討議を、日本の将来のことを考える保守党の立場からいってもやられたのかどうか、これを伺いたい。