池田勇人の発言 (本会議)
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○国務大臣(池田勇人君) 水谷さんの御質問の貿易・為替の自由化につきまして、ただいま菅野企画庁長官がお答えになりましたが、お話の通り、この問題は、現在並びに将来にかけて日本の経済が直面しておりまする重大な問題でございますので、所管大臣といたしまして、少しくつけ加えて御説明申し上げたいと存じます。
皆さん御承知の通り、戦争を中心として、わが国の経済はいわゆる統制経済に相なったのであります。昭和二十三年に外国から来られましたドッジ氏は、日本経済を竹馬経済と称せられたのであります。私は、当時、日本の経済の発展には、為替相場をきめ、少なくとも国内経済を自由にして、いわゆる竹馬をとっぱずすことを試みて、皆様方の協力を得て、国内的には今日のごとく発展を来たしたのでございます。(拍手)しかし、国内経済の発展は見られましたが、国際経済的観点から申しますと、日本の輸入の七、八割はまだ切符制度でございます。この切符制度があったのでは、ちょうど十年前、わが国の国内経済が正常化していないと同様であって、この国際的切符制度を、今の日本の現状から申しますならば、できるだけ早くなくして、自由な姿にしたいということが、われわれの念願であるのであります。しこうして、世界経済の新情勢に即応いたしまして、私は、一つには、日本経済の正常化とその発展の基盤を強化する意味において、また、他面、国際経済社会の一員として、世界貿易の拡大と日本の国際貿易上における地位を高めていくことが、われわれのいわゆる国際平和と国民経済安定増進のゆえんであると考えまして、私は、この意味におきまして、貿易・為替の自由化につきまして着々歩を進めていきたいと考えております。水谷さんの言われるように、わが国の経済の体質はまだまだ脆弱な面もございます。従いまして、こういう面につきましては、体質の改善に努力をいたすと同時に、生産性の向上と、流通機構の正常化、また、関税制度の再検討等々を行ないまして、農村、中小企業はもちろん、脆弱な産業につきましても競争力を高めつつ、徐徐に行なっていく考えでおるのであります。(拍手)
〔国務大臣渡邊良夫君登壇〕