永野護の発言 (日米安全保障条約等特別委員会)
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○永野護君 これが全く何も話のなかった場合に、この安保条約というものが新しくできなかったのならば、まあ今のままでいいという、今のままでとどまり得るということが想定できますけれども、事ここまできて、これでかりにこの安保条約が否決されて、そうしてアメリカが日本を自分の身内と思わないような気持になったといたしまして、自然アメリカの少なくも好意を期待はできない、こういうことになりますと、一割足らなくても、足りない場合にはそれが十割に影響を起こして参ります。ことに経済現象は将来を割引きますから、かりにアメリカと一切経済断行をしたという臨時ニュースが飛びましたら、私はその瞬間に、今百花繚乱のような形の各デパートにあるたくさんの商品は一瞬にして姿を消して、またこの間のような石けん一つに涙を流してもらい、一握りの砂糖に手を今わせて拝むような経済現象が起きる、私はそう判断しているのであります。で、この事実は、数字的に実は私、多少の調べを持っておりますので申し上げ得るのでありますが、あまりくだくだしくなりますから数字は省きますが、非常に大きな影響が起きてくると私は思うのであります。そこで、軽々しくアメリカとの経済断交というような言葉を、アメリカ全部帰ってくれ、われわれは中共、ソ連に頼れば生きられる、あるいは中立主義というようなことを軽々しく口にすることはできない。それを言うためには、よほど数字の根拠のある対案を持たなくして言うべき言葉ではないと私は確信いたすのであります。今の長官のお言葉でアメリカを離れての日本、今の生活はないということがわかれば、それで一応私のその点に関する質問は了承いたします。
そこで、どこかの国の援助がなければ日本の国は生きられない、そういう国情であるということを、総理はきっと十分に認識されておったと思います。従って、今度の安保条約のときに今まではなかった第二条というものを入れて、この問題の安心して経済が自立ができる方向に進み得るように努力をされた結果が、この第二条だろうと思うのでありますが、総理大臣に御所見をお伺いいたします。