下村定の発言 (日米安全保障条約等特別委員会)

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○下村定君 私が本委員会のために一般事項として質問を考えておりましたことは、今朝までの間に大部分出尽くしたと思いますので、ただいまから私は、主として本条約の内容、付属協定並びに交換公文の内容につきまして御質問をいたそうと存じます。また、本委員会には自民党以外の委員諸君が欠席せられておりますので、従来、衆議院等におきまして野党側から質問のありました事項に触れて、政府側の御意見を確かめたいと存じます。
 まず、新安保条約と国防基本方針並びに国防会議との関連について、総理大臣の御意見を承りたいと存じます。
 去る三月十五日、衆議院における委員の質問に対しまして、総理大臣は、新しい安保条約によって国防基本方針を変える必要はないから、条約案を国防会議にかけなかったというお答えがあったと記憶しております。私は、この御見解に同意を表するものであります。と申しますのは、現在の国防方針の第四に、将来国連が有効に侵略を阻止する機能を果たすに至るまでは、日本はアメリカとの安全保障体制を基調として対処するということが明記されておるからであります。
 それはそれといたしまして、現在の国防方針を見ますると、これは策定以来すでに三年を経過しておりまして、この間における国際情勢の動き、科学兵器の進歩等は注目すべきものがあると存じます。ことに、いわゆる世界戦略は、一昨日、鹿島委員が言及されました通り、従来の軍事を主体とする様式から軍事にあらざる手段に移る傾向がありまして、軍事のほかに、心理戦、経済戦、科学戦等の分野に大いに拡大されたように感じます。この点から見ますると、現在の国防方針は、従来よりも広い視野に立って再検討を要すると考えるのであります。ことに、承るところによりますと、近く第二次防衛五カ年計画が策定せられるということでありますから、なおさらもってこの再検討は必要であろうと考えます。なお、同じ意味におきまして、国防会議の構成につきましても、同じ考慮が必要でないかと存ずるのであります。この点につきまして、総理大臣の御意見を拝聴いたしたいと存じます。

発言情報

speech_id: 103414961X00719600612_021

発言者: 下村定

speaker_id: 3743

日付: 1960-06-12

院: 参議院

会議名: 日米安全保障条約等特別委員会