下村定の発言 (日米安全保障条約等特別委員会)
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○下村定君 了承いたしました。
まだ少し割当の時間がありますので、防衛庁長官に一言お伺い申し上げたいと存じます。それは、戦後におきますわが国民感情の憂うべき面の一つといたしまして、戦争の惨害にこりました余り、大衆の中に、また一部知識階級の中に、国の安全保障に必要な方策あるいは防衛上必要とする安全措置等につきまして、あたかもそれが戦争を誘致するかのような錯覚のもとに、ことごとに絶対反対を唱え、あるいは協力を拓否するものが少なくありません。また、核兵器の残虐性をおそるる結果でありましょうが、新しい兵器といえば、危険性のないものまでも一律にこれを排撃する例が乏しくありません。かくのごときことは、現在世界各国のいずれにも見られない変態的な状態であると私は思います。このような状態が続きます限り、自衛隊そのものにいかなる新鋭な兵器を与えましても、その効力を発揮することはおぼつかないと思うのであります。これにつきまして、国民の国防意識を涵養するという必要を痛感するのでありますが、これは政府の全般のお仕事と存じますけれども、防衛の主務官庁であります長官の御意見、並びにこれに関して何か御腹案がありましたらば、拝聴をいたしたいと存じます。