曾禰益の発言 (予算委員会)

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○曾祢益君 首相の国際情勢に対する認識と私の認識と、ニュアンスの相違はあるでしょうけれども、そう基本的には違っておらないように思います。と申しまするのは、安全保障体制が不要である、たとえば、現在の安保を即時無条件一方的に廃棄するというような主張を私はしておるのではない。問題は、今、安保というものがあります。これはあとでも論じたいと思うのでありますが、この安保をやはり改廃の方向に考えることはこれは当然だと思う。しかし、それはそれとして、今首相が言われた、この情勢ではいずれの国も防衛体制あるいは安全保障体制をゆるめたり解消はしておらない。それはその通り。そうじゃなくて、自主性を名とし、この現在一応ある安保体制なるものを、これはあとで議論すればわかるのですが、さらに強化する。そういう軍事的な強化の方向をたどっておる国が一体どこにあるか。もとより、まだ雪解けの徴候があっても、雪解けが完全に、ベルリン問題を中心としても、軍縮問題等でも、完全にそれが実現している過程ではありませんから、安全保障体制をゆるめたくともゆるめられないという現状はあるでしょう。問題は、政府のように、だからといってこの際やりかけてしまったんたがら是が非でも安保強化のような改定を行なうという必要性と妥当性と緊急性が第一ないではないか。問題はこういう点でありまして、この点に対するお答えになっていない。なぜ強化をしていく必要があるのか。また、そういう強化をしている国があるのか。これはあとで論じまするが、安保強化が今度はむしろ緊張激化の方向すらたどっているということを考えたときに、このような外交路線をとっている国が東西いずれにどこにあるか。こういう点もからめて、あなたのおっしゃるようなただ自主性を回復するための手直しではなくて、内容的にこれははっきりと強化の方向をたどっている。これは行き過ぎではないか、こういう点でございますので、従って、この議論からいくならば、政府の主張は成り立たない。少なくとも現在安保というものはございます。これを即時無条件廃棄ということは理屈になりません。それならば、改定を特に急がなければならない理由はないではないか。自主性に基づく改定とかあるいは解消論、いろいろあるでしょう。そのどれの改安の方向がいいかについては、もう少し国論をよく聞いて世界情勢を見てからやってもおそくはない。簡単に申し上げるならば、せめて東西巨頭会談の結果を見ることまでなぜ待てないのか。この御説明はなされてないと思う。従って、私は的確に一つ質問しますが、こういう私の論点は、決してこれは独断ではなく、これは世界情勢の当然の結果であって、国民もこれを支持していると思うので、せめて東西巨頭会談を見守る、それまで安保は審議強行を急がない、こういうお考えはないかどうか。この点に関するお答えを願いたい。

発言情報

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発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1960-03-05

院: 参議院

会議名: 予算委員会