曾禰益の発言 (予算委員会)

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○曾祢益君 国際情勢を全般的に見ても、このような内容に今すぐやらなきゃならない緊急性はない。
 いま一つ考えなければならないのは、いわゆる安保改定が日本の隣の国である中ソ、これにどうはね返ってくるか、これはやはり非常に大きな問題でありまして、ただ自主性云々を名とし、また、アメリカとの軍事的な関係が必要だというような論点だけで安保改定をやるわけには参らないことは当然であります。もとより、日本の安全の問題でございまするから、他国がどう言うからどうだというそういう自主性のない態度をとるべきではありません。しかし、自主性のある態度ということは、言い換えるならば、日米関係がこうなる、冷戦のさなかでありまするから、その日米関係がこうなれば今度は日本と中ソとの関係にどうはね返るかということを初めから測定なしに一つの外交行動なり方針がとられるはずはないわけであります。したがって、安保改定をこの際強行することによって中ソにどういうはね返りがあるか、それがはね返ってもいいのか悪いのか、全般的にそれが日本の平和と安全にプラスであるかどうか、こういう総合的判断の上に立って安保改定が進められておるのかどうかと思いますると遺憾ながらこれは、単なるアメリカと話し合いをしてしまったからやるんだ、あるいはアメリカとの関係さえ強まればいいんだという、中ソに対する判断が非常に甘かったのではないか。これは岸外交の大きな失敗であって、さきほども私が申し上げたように、むしろ世界における極東の緊張を岸内閣の安保改定が強めておるというきざしすらあるわけであります。従って、こういう意味で岸外交は非常な失敗であったと、私はこう考えるのですが、はたして中ソに対する十分なる施策と検討が行なわれたか、この点に関する総理の答弁を伺います。

発言情報

speech_id: 103415261X00819600305_009

発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1960-03-05

院: 参議院

会議名: 予算委員会