羽生三七の発言 (予算委員会)

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○羽生三七君 関連して。今の小林委員の発言と大体同じなのですが、前の日華条約を審議するときの委員会の大勢は、私はそのときは関係しておりませんが、その大勢は、台湾が全中国本土に対して主権を持つという意味でなしに、現に事実的に成立をしておる台湾という現実の事態を承認する意味で、その主権が本土に及ぶとか及ばないとかいうことを別にして、事実関係として交渉に入る、こういうことだったのです。これは今の速記録を読まれたことから見ても間違いのない事実であります。だから台湾政府の主権が中国本土に及ぶとか及ばないとかということは、全然吉田前総理も言ってないし、岡崎前外務大臣も言っていない。また今の政府の言われたことは、抽象的には非常に立場が苦しいのでよくわかります。わかりますが、それからいくと非常に発展している。単に現実の問題として存在している台湾を無視するわけにいかないので、私どもと立場は違うけれども、それを無視するわけにいかないので、一応台湾というものの事実関係に入る、こういうことだったのです。それを今の台湾政府の主権が中国本土に及ぶという解釈は、これは非常に私は大きな発展だろうと思う。ですから、これは昨日荒木委員が、この前岸総理が台湾に行かれて蒋介石総統と会ったときに、台湾本土反抗云々のことを質問されましたが、そんなことを言ったことはないと岸総理はおっしゃった。実は台湾からお帰りになった直後、私は外務委員会で、岸総理の発言は後日必ず中国が日本の敵視政策として問題にするに違いないから、この発言は取り消したらどうか、私は数回、回を重ねて申し上げた際に、岸総理大臣は、いや、それは武力を意味することでない、精神的な意味で言ったのだというふうに訂正されましたが、そのときから考えてみて、また昨日来の御発言が将来私は何らかの問題を起こさなければいいがということを杞憂する一人であります。従って今私はここでどうこうということは申しませんけれども、小林委員の発言の通り、あとでゆっくり御相談の上、私はしかるべき明白な回答を出されることが適当だろうと思います。私は意見だけ申し上げておきます。

発言情報

speech_id: 103415261X01019600308_012

発言者: 羽生三七

speaker_id: 21186

日付: 1960-03-08

院: 参議院

会議名: 予算委員会