市川房枝の発言 (予算委員会)

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○市川房枝君 日本の選挙で一番悪いのは、選挙に非常にたくさん金が要る。それもだんだんよけい要るようになってきている点でありまして、それが汚職、利権につながり、政治を腐敗させる、こういった点は、すべての人たちが認めているところであります。ところが、公職選挙法では、百九十六条で費用制限の規定がございまして、それを超過すれば、二百五十一条によって当選無効となるという規定がございますけれども、しかし肝心の届出の選挙費用というものはおよそナンセンスだ、ほとんど事実を届け出ていない。だれもそれを信用していないわけでございます。費用超過で罰せられたり、あるいは当選無効になったというような例は、聞いたことが私はまだございませんけれども、そうじゃないのでございましょうか。昨年六月の参議院選挙で、私東京地区から立ちましたが、東京地区の法定費用は三百七十三万二千十七円でございました。ところが、同じ東京地区から立候補されまして、非常にたくさんの金をお使いになり、非常に派手な運動をなすった某氏と申し上げれば、おわかりになると思いますが、その方の届出の選挙費用を三十四年九月十日の東京都公報で拝見しますると、選挙運動費用としては三百二万二百四十三円と記載してあります。また、その立候補の準備のための費用としては、三十二万九千六百五十六円とだけ出ておるのであります。ところが、この方の選挙違反が今東京地検で取り調べ中でありまするが、その選挙違反で、裏金として問題になっておりますのが約五千万円、そのほかに当時、都会議員あるいは区会議員に推薦料としてお出しになった金が千二百万円、これだけははっきりしておるわけであります。こういうのは非常にはなはだしい例でございますけれども、こういう事態が現に存在しておるという点から申しまして、選挙制度調査会は、選挙費用については、公営を拡充強化するとともに合理化すること。運動費用制限が実際に即しないから、再検討する、こういって増加するような方向になっておりますけれども、私は、増加したって何にもならない。結局裏金が問題なんです。こう思われます。そこで、法定選挙費用というものが確実に守られるようにすることが非常に大事な問題だと思いまするけれども、その点には一つも触れていないのであります。ただ選挙制度調査会は、費用公開方法を実効が上がるようにということを言っておられるのでありまするが、これは一体どうしようというのか、どんな具体案が出ておったか、ちょっとわかりませんが、自治庁の公職選挙法の改正案でも、あるいはまた、きょうの自民党の案でも、そういう点については触れていないと思います。自治庁長官は、その届け出の法定選挙費用というものが必ずしも事実に即していない、実際にはそれを超過している場合が多いんだということをお認めになりますかどうか。また、それをはっきり守らせるような対策というものを一体お持ちになって、自治庁でお考えになっているかどうか、それを伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 市川房枝

speaker_id: 31919

日付: 1960-03-19

院: 参議院

会議名: 予算委員会