楢橋渡の発言 (予算委員会第三分科会)
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○国務大臣(楢橋渡君) 今御指摘のように、非常な貨物の隘路がここは露呈をいたしております。私が運輸大臣になりましたときに、ここにも申し上げましたように、やはり経済の成長発展の上において一番大事なものは、やはり運輸行政が先躯しなければならぬという考えのもとに、実は大臣になってそういう方針で、予算その他等も折衝いたしたのでありますが、根本的に今羽生さんの御指摘になりましたように、国鉄は重大な段階に来ておりまして、今日国鉄の財政等を真剣に調べて見ますると、それはおそるべき段階に実は追い込まれておると思うのであります。その原因はいろいろありまするけれども、一番やっぱり大きな原因は、国鉄というものを、公共企業体として国家がどういうふうに一体これを見きわめて、その使命をはたさせようとしているかという点において、非常なあいまいな点があるということを、私は発見いたしておりますので、言いかえて見ますれば、相当の政府借款になっております問題の要因等を調べましても、すでに敗戦前の時代からの債務等をやはり引き受けさせる一方には、政府の資本投下等が非常に限定されておって、利子負担等において非常な重圧を受けておる。一方にはこれは国鉄の性格等もありまするけれども、昔のやはり鉄道省的な考え方のもとに、公共割引その他を五百数十億もさせられておって、一方にはまた運賃の問題は、国民経済に及ぼす影響が大だというわけで、普通の商業ベースなら、あるいは少なくとも常識的に考えて妥当な結論になるという運賃のきめ方も、いろいろな点においてできないというような状態に追い込まれておるのでありまして、そういう点が非常ないろいろな問題を巻き起こしておる。また一方においては、後進地方の開発等から、ある場合においては相当赤字の線であっても新線建設としてなさなければならない、本年におきましても、すでに十一線審議会からの決定があります。これだけでも約四十億くらいの赤字になるのではないかというものも引き受けなければならないというような段階に来ておるのでありますから、私といたしましては、どうしてもこの機会に国鉄というものの実態を、やはり政府において、はっきりと見きわめて、これをどうするかという基本的な問題を一つ解決しなければ、全体的に私はすべての問題が解決つかないということも、実は考えておるのでありまして、従って近々閣議におきまして、私から基本的な一つの案を立てまして、国鉄というものに対して、政府自身に一つ取り組ませるという方向へもっていきたいと、こういうふうに実は考えておるのであります。まあ全体的にそういうような考え方を持っておりますが、当面の問題として、非常な貨車の不足のために貨物の停滞を来たして、いろいろと支障をあっちこっちに起こしている。一昨日も実は神奈川の知事以下横浜の市長、商工会議所の会頭が見えまして、あすこに、はしけ一ぱい荷物があって、船が動かないという状態になって、重大な危機にきているというような陳情を受けているような次第でありまして、当面国鉄として、貨車の配置その他の問題についても、時宜に適した措置をとらせるように指令はいたしておりますが、本年度の予算等においても、貨車その他についての新造ということも計画しているのであります。そのこまかい点につきましては当局から説明していただきたいと思います。