予算委員会第三分科会

1960-03-26 参議院 全145発言

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会議録情報#0
昭和三十五年三月二十六日(土曜日)
   午前十時三十二分開会
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 出席者は左の通り。
   主査      白井  勇君
   副主査
           千田  正君
   委員
           重政 庸徳君
           西田 信一君
           鈴木  強君
           永岡 光治君
           羽生 三七君
           松浦 清一君
           森 八三一君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 楢橋  渡君
  政府委員
   運輸大臣官房長 細田 吉藏君
   運輸大臣官房会
   計課長     向井 重郷君
   運輸省海運局長 朝田 静夫君
   運輸省船舶局長 水品 政雄君
   運輸省船員局長 土井 智喜君
   運輸省港湾局長 中道 峰夫君
   運輸省鉄道監督
   局長      山内 公猷君
   運輸省鉄道監督
  局国有鉄道部長  広瀬 真一君
   運輸省自動車局
   長       国友 弘康君
   運輸省航空局長 辻  章男君
   運輸省観光局長 岡本  悟君
   海上保安庁長官 林   坦君
   高等海難審判庁
   長官      増田 一衛君
  説明員
   海上保安庁次長 和田  勇君
   日本国有鉄道副
   総裁      吾孫子 豊君
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  本日の会議に付した案件
○昭和三十五年度一般会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和三十五年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和三十五年度政府関係機関予算
 (内閣提出、衆議院送付)
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白井勇#1
○主査(白井勇君) ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。
 本日は、昭和三十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算のうち、運輸省所管を議題といたします。
 まず政府側の説明を聴取することにいたします。
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楢橋渡#2
○国務大臣(楢橋渡君) 昭和三十五年度の運輸省関係予算について御説明を申し上げます。
 初めに、今回の予算の規模につきまして申し上げたいと存じます。
 まず、一般会計予算について申し上げますと、歳入予算総額は十六億六千四百八十六万五千円、歳出予算総額は四百五十三億五千八百八十五万九千円であります。今、三十五年度歳出予算総額を前年度に比較いたしますと八十四億三千百三十二万三千円の増額であり、二十三%という顕著な増加率を示しております。さらに、政府全体の歳出予算規模中における当省関係予算の比重を見ますと、三十五年度は二・九%を占め、前年度に比較して〇・四%の増加を示しており、わが国財政中における当省関係予算の占めます地位が漸次向上しつつあることを示すものと存じます。
 歳出予算増加額の内訳を申しますと、行政部費系統におきまして二十九億九千八百六十九万六千円の増額であり、公共事業費系統におきまして五十四億三千二百六十二万七千円の増額となっておりますが、このうちには両系統を通じ定員三百八十一人の純増が含まれております。なお、今申し上げました歳出予算のうちには、北海道港湾事業費等他省所管の予算四十九億四千五百九十五万一千円が含まれております。
 次に、特別会計の予算について申し上げますと、木船再保険特別会計の歳入歳出予定額は前年度より若干増額されて二億八千二百七万三千円となり、自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予定額は、附保自動車両数の増加と保険料率の改訂に対応し、定員十二人の増加分を含め前年度に対して約十億円が増額された結果、四十億三千四百五十九万二千円となり、また、三十四年度より認置された特定港湾施設工事特別会計の歳入歳出予定額は、事業量の増大に伴ない、定員七十四人の増加分を含め前年度に対して約十七億円が増額された結果、九十五億九百七十万一千円となっております。なお、このほか三十五年度財政融資計画中には、運輸省関係分として約二百二十五億円が予定されております。
 以上をもちまして、予算の規模についての御説明を終わり、次に、三十五年度の運輸省関係予算の重点事項についての御説明に移りたいと存じます。
 御承知の通り、三十五年度における経済運営の基本的態度といたしましては、高水準に達した三十四年度経済のあとを受け、世界経済の動向に即しながらさらに着実な安定成長の実現をはかりますことを目標とし、経済の体質改善に施策の重点を指向し、日本経済の長期的発展の基盤の充実に努めることにいたしております。
 当省におきましても、この趣旨に従い、経済発展については輸送力がむしろ先駆となるべきものと判断し、港湾等交通基礎施設の整備を推進することによりまして、産業基盤を強化するとともに、国土保全対策の一環となし、また、海運、航空及び観光による貿易外輸出の振興をはかることによりまして、国際収支の改善に資する所存であります。
 以上の趣旨によりまして、今回の予算におきましては、経済発展に先行する輸送力の整備増強、国際収支の改善に寄与する貿易外輸出の振興、国民福祉向上のための交通安全の確保、災害の防除及び海上治安の確保ならびに運輸関係科学技術の振興等の諸施策に重点を置き、これらを積極的に推進することにいたしております。
 以下、重点施策別に要旨を御説明したいと存じます。
 まず、輸送力の増強に必要な経費についてでありますが、その歳出予算総額は二百十二億九千七百二十万一千円であり、このほかに財政融資として六十億円を予定しております。
 このうちおもな事項といたしましては、
 第一に、特定港湾施設工事特別会計による港湾の整備に必要な経費として、一般会計よりの繰入金を四十二億二千百七十万円計上しておりますが、これを前年度に比較しますと、十二億二千七百九十万円の増額となっております。本特別会計の事業としましては、歳入歳出予定額九十五億九百七十万一千円の規模をもちまして、輸出港湾として横浜港外五港及び一航路、石油港湾として千葉港外一港、鉄鋼港湾として室蘭港外九港、石炭港湾として苫小牧港外八港について港湾施設の緊急整備を行ないますとともに、伊勢湾台風の被害にかんがみ、名古屋港外一港について伊勢湾高潮対策事業を行なう予定であります。
 第二に、一般会計による港湾の整備に必要な経費として百六十三億一千七十七万三千円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと、三十八億一千二百六十五万四千円の増額となっております。これによりまして、三十五年度は、前年度に引き続き特定重要港湾等主要港湾の整備を強力に推進いたしますが、これとともに今回は、特に国土保全対策の一環として海岸保全対策、伊勢湾高潮対策、地盤沈下対策、災害復旧対策等の諸事業を飛躍的に強化するために必要な経費として六十億四千六十万円を予定しております。
 以上申し上げました通り、三十五年度における港湾関係予算は、一般会計と特別会計とを通じ国庫負担として前年度に比較して五十億四千五十五万四千円の純増を予定しておりますので、これによる事業量の急速な増加に対処するとともに、台風防災体制を整備しますため、本省に防災課と臨時港湾調査設計室とを新設することにいたしております。
 第三に、国内旅客船公団の強化に必要な経費として大蔵省所管産業投資特別会計中に二億円を計上するとともに、資金運用部資金よりの融資五億円を予定しております。これにより三十四年度に新設された公団の業務運営の円滑化をはかり、三十五度は約五十隻、四千六百総トン程度の建改造を進める予定であります。
 第四に、国内空港の整備に必要な経費として五億二千五百万円を計上しておりますが、これを前年度に比較すると八千三百六十七万五千円の増額となっております。これによりまして、既定空港としては広島空港ほか九空港の整備を続行しますとともに、新規空港としては名古屋ほか三空港の整備に着手し、また新潟ほか一空港の災害復旧を行なう予定であります。
 次に、貿易外輸出の振興に必要な経費についてでありますが、その歳出予算総額は三十八億三千三百九十七万四千円であり、このほかに財政融資として約百六十五億円を予定しております。
 このうちおもな事項と致しましては、
 第五に、外航船舶の建造および主機換装に必要な資金として、開発銀行よりの融資百四十五億円を予定しております。これによりまして、三十五年度においては特に海運企業基盤の強化に留意しつつ、拡大するわが国の貿易規模に即応した外航船腹の整備をはかる予定であります。
 第六に、外航船舶建造融資利子補給に必要な経費として九億五千四百二十七万円を計上しております。本制度は二十八年に制定された外航船舶建造融資利子補給及び損失補償法に基づくものでありますが、三十二年度からは諸般の事情により実施を停止して参ったものであります。本制度は、外航船舶建造資金を融通する市中金融機関に対する利子補給を行なうことによりまして、海運企業の金利負担を軽減し、海運企業の基盤を強化しますとともに、これに国際競争力を賦与しようとするものでありますが、今回は企業の合理化を前提としてこれを支給する予定であります。なお、契約限度額としては二十七億四千百四十八万五千円を計上しております。
 第七に、三国間輸送の拡充に必要な経費として三国間輸送助成金に六億九千万円、船員海外厚生施設整備費補助金に一千万円計七億円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと二億円の増額となっております。これによりまして前年度に引き続き三国間輸送を促進し、国際収支の改善をはかるとともに、近海における過当競争の排除にも資したいと存じます。
 第八に、移住船の運航費補助に必要な経費として七千七百八十一万六千円を計上しております。前年度においては外務省所管に計上したのでありますが、今回これを千五百二十五万六千円増額し、運輸省所管の運航補助に切りかえたものであります。
 第九に、国際航空事業に対する出資として大蔵省所管産業投資特別会計中に五億円を計上しております。日本航空株式会社は三十五年度以降、新規路線の開拓及び既設路線のジェット機化等の推進により国際競争力の強化を企図しておりますが、このためのジェット機の追加購入等に対し三十五年度に必要な資金の一部に充当させるため、前年度と同額の政府出資を行なうものであります。なお、これとともに同社の発行する社債については、二十億円を限度として債務保証を行なうことにしております。
 第十に、国際空港の整備に必要な経費として十三億一千九百万円を計上しておりますが、これを前年度に比較すると二億九千八百二十万七千円の増額となっております。
 このうち東京国際空港につきましては、十一億一千九百万円を計上しており、三十五年度においては滑走路の新設等に着手し、航空交通量の増大と大型ジェット化への移行の趨勢に対処する予定であります。
 また、大阪国際空港につきましては二億円を計上しており、三十五年度においては滑走路の新設に着手し、東南アジア方面への国際航空路線の空港として整備しようとするものであります。
 第十一に、日本観光協会の補助に必要な経費として二億一千三百四十万円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと千三百四十万円の増額となっております。
 これによりまして、三十四年に特殊法人に切りかえられた日本観光協会の海外観光宣伝活動を整備充実致し、三十五年度においては、シカゴに海外事務所を新設しますとともに、海外宣伝資料作成費を増額し、海外観光客の積極的誘致を推進する所存であります。
 第十二に、ユースホステルの整備に必要な経費として地方公共団体のユースホステル整備費補助金に四千七百五十万円新規に国立ユースホステルセンター建設費に二千万円計六千七百五十万円を計上しております。これによりまして、地方公共団体の設置するユースホステルを前年度に引き続き整備しますとともに、国内及び国際ユースホステル大会の開催、内外青少年の交歓等の場とするため、新規に国立ユースホステルセンターを大津市に建設する予定であります。
 次に、交通安全の確保、災害防除および海上治安の確保に必要な経費についてでありますが、その歳出予算総額は二十六億三千七百六十三万二千円であります。なお、この金額には、先に申し上げた国土保全対策の一環としての港湾における災害防除関係の経費は含まれておりません。
 このうちおもな事項と致しましては、
 第十三に、航路標識の整備に必要な経費として六億五千万円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと一億四千万円の増額となっております。これによりまして三十五年度は年度に引き続き、航路標識の新営を、改良改修との両面において、その整備を促進する予定であります。
 第十四に、海上警備救難体制の整備に必要は経費として四億九千八百三十七万七千円を計上しておりますが、これを前年度に比較すると一億六千二十四万五千円の増額となっております。これによりまして三十五年度は老朽巡視船艇を三隻代替建造しますとともに、警備救難用航空機を一機追加し、また、老朽通信施設の改良改修を続行する予定であります。
 第十五に、自動車輸送秩序の確立及び事故防止に必要な経費として二億三千三百八十六万三千円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと三千九百二十九万七千円の増額となっております。これによりまして、激増の一途をたどる自動車両数に対応し、検査登録要員の確保をはかりますとともに、東京ほか一カ所に車両検査場を新設する等車両検査場施設の増強によりまして検査登録機能の強化をはかる予定であります。また、これとともに街頭監査及び既存事業者の監査を強化することによりまして、違法行為の絶滅を期し自動車輸送秩序の確立に努める所存であります。
 第十六に、航空交通管制業務及び航空保安施設の整備に必要な経費として二億八千七百五十一万八千円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと一億三千四百二万二千円の増額となっております。これによりまして三十四年度に日本側に移管された航空交通管制業務について、自主的運営体制を確立しますとともに、ジェット機時代への移行の趨勢に対処して高々度管制用無線施設を整備し、また航空保安施設の飛行検査を自主的に実施するため検査用航空機を一機購入する予定であります。
 第十七に、基礎的気象業務の整備に必要な経費として四億五千九百七万円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと一億二千五百四万二千円の増額となっております。これによりまして、三十五年度は前年度に引き続き無線模写放送を初めとする気象通信の整備拡充を行なうことによって予報精度の向上をはかりますとともに、名古屋の気象用レーダーの新設、気象庁本庁舎の新営続行等により基礎的気象業務体制の整備を促進する予定であります。なお、これとともに、気象業務の国際性にかんがみまして、東京、ホノルル問等の国際通信施設を整備し、気象資料の国際交換体制をも整備する予定であります。
 第十八に、防災気象業務の整備に必要な経費として三億五千四十五万一千円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと三千九百六十二万円の増額となっております。これによりまして、前年度に引き続き水利水害関係の気象業務を整備しますとともに、空港整備の進捗状況に対応して航空気象業務を整備し、また、前年度より着手した農業気象業務につきましては、前年度に比較して二千九百三十二万九千円を増額し、福島県の残部および山形県の一部に対し新規に実施する予定であります。なお、これとともに、伊勢湾台風の経験にかんがみまして、新規に防災気象官制度を設置し、防災気象業務の指導を強化する予定であります。
 最後に、運輸関係科学技術の振興に必要な経費についてでありますが、その歳出予算総額は三億六千四百四十七万三千円であります。このうちおもな事項といたしましては、
 第十九に、原子力船の開発及び原子力の平和利用に必要な経費として八千八百九十四万円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと、二千四百三十五万二千円の増額となっております。本予算のほとんどは一応総理府所管となっておりますが、これにより三十五年度は世界の動向に対応して、原子力船の開発に関する研究、原子力の平和利用に関する研究並びに放射能汚染の実態調査を促進する予定であります。
 第二十に、運輸機関の高速化及び近代化に関する研究に必要な経費として、科学技術試験研究補助金が四千五百七十八万九千円、運輸技術研究所その他直轄研究機関の経費が二億二千九百七十四万四千円、計二億七千五百五十三万三千円を計上しておりますが、これを前年度に比較しますと、六千三百五十三万五千円の増額となっております。これによりまして、三十五年度は運輸技術研究所、気象研究所及び海上保安庁水路部の研究業務を拡充強化しますとともに、研究補助金を適切に運用することによりまして、増大する事故防止をも考慮しつつ運輸機関の高速化及び近代化の要請に対処する所存であります。
 なお、これとともに、台風防災関係の研究体制を強化するため、気象研究所に台風研究部を新設する予定であります。
 以上をもちまして昭和三十五年度の運輸省関係予算についての御説明を終わりますが、何とぞ十分に御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
 昭和三十五年度日本国有鉄道予算の概要につきまして御説明申し上げます。
 三十五年度の予算の編成にあたりまして、三十五年度は三十四年度の経済情勢の好況が引き続き持続するものと考えて収入支出予算を組みました。また、三十四年度に引き続き老朽施設取りかえ、輸送力増強及び近代化を主目標とする国鉄五ヵ年計画の第四年度として、この計画の達成に支障を来たさないように配慮したほか、東海道幹線増設工事の促進を考えて策定いたしました。
 以下収入支出予算につきまして、損益、資本及び工事の各勘定別に御説明申し上げます。
 まず、損益勘定について申し上げます。収入においては、鉄道旅客輸送人員は、対前年度四・二%増で四十九億四千万人、輸送人キロは一千百五十五億人キロとして旅客収入二千三十二億円を見込み、また、鉄道貨物輸送トン数は、対前年度六%増で一億八千六百万トン、輸送トンキロは五百十二億トンキロとして貨物収入一千六百十九億円を見込んでおります。これらの旅客、貨物輸送に要します列車キロは、四億六千百万キロで対前年度三・五%増となっております。以上の旅客、貨物収入のほか、雑収入等を含めまして収入合計は、三千八百一億円となっております。
 次に、経営費についてみますと、人件費につきましては三十四年三月の仲裁裁定実施による増額のほか、三十五年度の昇給と期末、奨励手当合計二・七五カ月分を見込みまして給与の総額は、一千三百九十四億円といたしております。また、物件費につきましては、節約に特段の努力を払うことにいたしておりますが、おもなものといたしましては、動力費四百十五億円、修繕費五百四十一億円を見込んでおります。これらを合せまして経営費の総額は、二千八百八十九億円となっております。
 以上の経営費のほかに、受託工事費四十億円、資本勘定への繰り入れ五百九十九億円、利子及び債務取り扱い諸費二百二十三億円、予備費五十億円を合せまして、損益勘定の支出合計は、三千八百一億円となっております。
 次に、資本勘定について申し上げます。
 収入といたしましては、先ほど申し上げました損益勘定から受け入れます五百九十九億円のほか、不用施設等の売却による八億円、鉄道債券五百二十五億円、資金運用部等からの借入金二百九十七億円、合計一千四百二十九億円を計上いたしております。
 他方、支出といたしましては、このうち一千二百五十二億円を工事勘定に繰り入れ、借入金等の償還百七十二億円、帝都高速度交通営団等への出資五億円を予定しております。
 最後に、工事勘定について申し上げます。
 三十五年度は五ヵ年計画の第四年度にあたりますので、五ヵ年計画中で工事のおくれております幹線輸送対策と車両増備に重点をおきました。また、東海道幹線増設工事については、全線にわたっての着工を予定いたしました。
 以下工事勘定の内容について御説明申し上げます。
 まず、新線建設につきましては、前年度と同じく九十五億円を計上いたしております。
 東海道幹線増設費は、前年度より百七十七億円を増額いたしまして二百七億円を計上し、幹線増設工事の促進をはかり、東海道線の輸送の行き詰まりを早期に解消いたしたい考えであります。
 通勤輸送対策といたしましては、前年度に引き続き東京付近三十四億円、大阪付近二十三億円、電車増備百両二十一億円、計七十八億円を計上いたしております。
 幹線輸送対策といたしましては、北海道、東北、常磐線、裏縦貫、北陸線、東海道、山陽線、九州、その他で百七十七億円を計上いたしております。
 幹線電化につきましては、現在工事中の東北本線、常磐線、山陽本線、宇野線、北陸本線及び鹿児島本線の電化のための工事費六十八億円のほか、これに伴う電気機関車十二両、電車四十三両計十五億円を合せまして合計八十三億円を計上いたしております。
 以上のほか、貨車三千五百両等の車両増備、諸施設の取りかえ工事、総係費等を含めまして支出合計は、一千二百五十二億円となっておりまして、これらに要します財源といたしましては、資本勘定から受け入れます一千二百五十二億円を充てることにいたしております。
 以上御説明申し上げました日本国有鉄道の予算は、今後の経済界の動向にもよりますが、これに予定されました収入をあげ、予定の工事計画を完遂するためには格段の努力が必要であろうと考えられますので、公共企業体としていま一そうの経営合理化をはかり、もって日本経済の発展に資するように指導監督して参りたい考えであります。
 以上昭和三十五年度日本国有鉄道の予算につきまして御説明申し上げましたが、なにとぞ御審議のうえ御賛成下さるようにお願いいたします。
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白井勇#3
○主査(白井勇君) ただいま大臣から御説明のありました運輸省関係予算につきまして、御質問のあります方は順次御発言を願います。
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羽生三七#4
○羽生三七君 個々の質問に入る前にちょっとお尋ねいたしたいと思いますが、けさの各新聞が伝えております国鉄の輸送の隘路が重大化して、特に最近史上空前の輸送量となって、すでに明年度は輸送量が限界にくるのではないかということでいろいろ報道されております。特にその中で、明年度は景気下降とか農業不作というような不幸な事態が起こうない限り、この隘路というものは非常に大きなものになって、今大臣からお話があった公共企業体としての今後のあり方について、一つの限界といいますか、新しい角度からの輸送力増強というものが検討されなければならないということを、みな各新聞は伝えておるわけであります。もちろんこの問題は、スピード・アップの問題とか、あるいはダイヤの問題とか、あるいは操車施設とかいうような、いろいろな近代化、合理化の問題と関連する問題でありますが、しかし、日本経済は今後政府の計画にもある通り、停滞するわけではない、発展成長していくわけでありますから、それに比例してこの国鉄輸送力というものが今の停滞を打開できるのかどうか、つまり日本の経済の成長に対応して、技術的な単なる合理化というようなことで、これを完全に消化し切れるものかどうか、もしそうでないとするならば、他に自動車輸送とか、もちろんそれも今おやりになっておりますが、別途の方法等も考慮されることになると思いますけれども、今普通言われる鉄道輸送というものの観点から見た場合に、このような隘路というものをどうして打開していくか、その場合に公共企業体として、運賃との関係等も起こってくると思いますが、しかし同時に普通の企業とは違いますから、国民経済生活に与える影響も大きいので、単に運賃を値上げして、それで資金源を得ていくということだけでは問題の本質的な解決にならないと思います。ことに数年来、十年以上基幹産業として、これに対しては財政投融資の面からも相当積極的な施策をはかってきておるわけでありますが、今後ももちろんそれは必要になるでありましょう。そういう点から見て、最近の非常な史上空前と言われるような輸送力を、どういうようにして消化していくのか、またそれは単に技術的な改善等で達せられるのか、日本経済の成長と対応いたしまして、この隘路というものは打開せられるのか、日本の国土、人口、経済の成長等全般から関連をして、それはある一定の飽和点というものがあるのかどうか、これらの問題を中心にして、個々の質問に入る前に、運輸大臣の総体的な、今日の国鉄の隘路に対する打開の基本的な方針をお聞かせいただきたい、こう思うわけであります。
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楢橋渡#5
○国務大臣(楢橋渡君) 今御指摘のように、非常な貨物の隘路がここは露呈をいたしております。私が運輸大臣になりましたときに、ここにも申し上げましたように、やはり経済の成長発展の上において一番大事なものは、やはり運輸行政が先躯しなければならぬという考えのもとに、実は大臣になってそういう方針で、予算その他等も折衝いたしたのでありますが、根本的に今羽生さんの御指摘になりましたように、国鉄は重大な段階に来ておりまして、今日国鉄の財政等を真剣に調べて見ますると、それはおそるべき段階に実は追い込まれておると思うのであります。その原因はいろいろありまするけれども、一番やっぱり大きな原因は、国鉄というものを、公共企業体として国家がどういうふうに一体これを見きわめて、その使命をはたさせようとしているかという点において、非常なあいまいな点があるということを、私は発見いたしておりますので、言いかえて見ますれば、相当の政府借款になっております問題の要因等を調べましても、すでに敗戦前の時代からの債務等をやはり引き受けさせる一方には、政府の資本投下等が非常に限定されておって、利子負担等において非常な重圧を受けておる。一方にはこれは国鉄の性格等もありまするけれども、昔のやはり鉄道省的な考え方のもとに、公共割引その他を五百数十億もさせられておって、一方にはまた運賃の問題は、国民経済に及ぼす影響が大だというわけで、普通の商業ベースなら、あるいは少なくとも常識的に考えて妥当な結論になるという運賃のきめ方も、いろいろな点においてできないというような状態に追い込まれておるのでありまして、そういう点が非常ないろいろな問題を巻き起こしておる。また一方においては、後進地方の開発等から、ある場合においては相当赤字の線であっても新線建設としてなさなければならない、本年におきましても、すでに十一線審議会からの決定があります。これだけでも約四十億くらいの赤字になるのではないかというものも引き受けなければならないというような段階に来ておるのでありますから、私といたしましては、どうしてもこの機会に国鉄というものの実態を、やはり政府において、はっきりと見きわめて、これをどうするかという基本的な問題を一つ解決しなければ、全体的に私はすべての問題が解決つかないということも、実は考えておるのでありまして、従って近々閣議におきまして、私から基本的な一つの案を立てまして、国鉄というものに対して、政府自身に一つ取り組ませるという方向へもっていきたいと、こういうふうに実は考えておるのであります。まあ全体的にそういうような考え方を持っておりますが、当面の問題として、非常な貨車の不足のために貨物の停滞を来たして、いろいろと支障をあっちこっちに起こしている。一昨日も実は神奈川の知事以下横浜の市長、商工会議所の会頭が見えまして、あすこに、はしけ一ぱい荷物があって、船が動かないという状態になって、重大な危機にきているというような陳情を受けているような次第でありまして、当面国鉄として、貨車の配置その他の問題についても、時宜に適した措置をとらせるように指令はいたしておりますが、本年度の予算等においても、貨車その他についての新造ということも計画しているのであります。そのこまかい点につきましては当局から説明していただきたいと思います。
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羽生三七#6
○羽生三七君 きょうは他の方の御質問がだいぶあるようでありますので、私は大局的なことを承って、こまかいことはいずれまた改めて承りたいと思いますから、今の大臣のお話を補足する意味で、もし大局的な御説明があれば承りますが、こまかいことはよろしうございます。
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鈴木強#7
○鈴木強君 ちょっと関連して、大臣に私はこういうことを承っておきたいと思うのですが、日鉄法が制定されたのは昭和二十三年ですね。そのときに公共企業体という経営形体に移行したわけです。もう足かけ十三年、従来の国有国営の形体から、公共企業体経営に移ってから、この間国鉄が戦後の疲弊した交通の設備の拡充、発展のために非常な努力をしていただいたと思うのですよ。しかし、今大臣が最後に申されたように、非常に国鉄経営というものが重大危機にきている。従ってもう一度抜本的な改革をしなければならないのじゃないかというようなことで、近々閣議にも具体的な案を持って臨みたいのだ、こういう御所信ですから、私は今伺いたいのは、国有国営当時から公共企業体に移行して、十三年の経験の中で長所もあったでしょう。また公共企業体というものも中途半端なものですから、いろんな隘路も出てきていると思うわけです。ですから、そういった公共企業体経営というものに、かなりのメスを入れなければならぬ時期にきていると思うのです。この事業の公共性というものが非常に強く主張され、片や採算性というものを押しつけられてきている。ですから、運賃収入によって歳出をまかなうという非常に困難な企業だと思うわけですね。ですから、政府の事業に対する積極的な施策といいますか、援助といいますか、投資といいますか、そういったものがない限りは今の経営形体というものは非常にむずかしいと思うのですね。ですからあなたが近々に閣議に一つ諮ろうという、そういう基本構想の中に、国有国営当時から公共企業体に移行して、どういう長所があり、どういう短所があって、それでどこを直さなければならぬというお考えがあると思うのですね。ですから、それがもし大体まとまっているとすれば、その構想を一応ここで御披露していただくと、今羽生委員の非常に心配されている国鉄経営全般に対する隘路の打開ということに通ずると思うのです。ですから、私はできるだけ安い運賃でサービスをよくしてもらいたいというのは国民の要望でしょう。しかし一方経営者として見ると、赤字をかかえてなかなかそうもいかぬという苦しみもあると思うのです。ですから、どうか一つ国鉄経営という実態をよく国民に理解をしてもらって、国民の協力の上に改革をしていくということになりませんと、案外知らないのです、乗るお客さん自体は。国鉄経営というものはどうなっているのか、そういう点をやはりはっきりと国会を通じて、またいろんな機会を通じて、当局が国民にPRするということも大事なことではないかと思うのです。ですから、そういう意味において、あなたの御構想をもう少しこの際に伺っておきたいと思いましたものですから、関連でついでに御答弁いただきたい。
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羽生三七#8
○羽生三七君 その今の鈴木さんの関連質問に対する大臣の御答弁の前に、もう一つこういう注文をして、御答弁いただきたいと思うのです。それは構想がおありになると思いますが、その場合に、普通の商業ベースでやるような採算制にウエイトを置かれるつもりなのか、あるいは公共企業体としての、私は国民の立場から、その性格がもっと強く出なければいかぬ。私はそういう立場に立っておるのですが、その場合には、一般会計からの財政支出もある程度やむを得ないという立場で物を考えている一人ですからどちらにウエィトを置かれておるのか、その点を含めて一つ御構想を承りたいと思います。
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楢橋渡#9
○国務大臣(楢橋渡君) 今羽生さんのお尋ねの点でありますが、私はやはり公共企業体という点にやはりウエィトを置いて、その中にやはり独立採算的な面にいくということも加味してやるべきである。これが単なる一つの営利企業としてやるという性格のものでは、日本の少なくとも国有鉄道はないと思うのであります。その点がどうも今まであいまいでありまして、たとえば新線の問題につきましても、そういうような赤字の出るのがわかっておるにかかわらず、建設審議会は、それをあるいはまた国鉄に、山の中に線を敷けという問題が出てくる。その場合に、当然そういうものについては国家の必要性によってそういうものを押しつけるのだから、しいていえば、国家民生のために開発されて、やがて福祉となってくるのだから、その間においては少なくとも国がめんどうをみるというわけで、利子補給の問題等も一つ、考慮してもらいたいということを、大蔵当局にも相当強く実は主張して今度もやったのでありますけれども、不幸にして微力で成功しませんでしたが、またそういう観点から考えますと、今まで国鉄に累積されておる負債、借金、こういうものの内容等もやはり分析して、これで国が肩がわりといいますか、できれば出資の形態にして、金利負担を安くするというようなことを考えてやるべき筋合いではないか。従って、鉄道の持ちまする一つの公共的な役割というものは、やはり国自体がこれをめんどうみるということを、ある程度まで一つ重点を置いてこの問題を処理しなければならないと思うのでありまして、また具体的な、どういう方式でどうかというふうにするかということについては、今私らの方でいろいろと研究を先般から進めておりまして、どうしてもこれはやはり内閣で、相当な、実際に取り組む調査会等も作って、運輸省の中にもそういうものを設けてやるということで計画しておりますが、根本的にメスを入れなければならぬ。大体国鉄の今日の問題は、本来から言えば、運賃収入が財源でありますから、運賃収入によってやる。これを商業ベースでやると、公共性に対して抵触してくる点もありますが、その運賃も、やはりある程度までの合理性を持って、公共という制度の中において、運賃自身もまた見なければならない限界線等も、ここできめるということをするべきではないか。外国では、ご存じのように、運賃その他につきましては、国有鉄道のような場合でも、フランスその他各国において、運賃審議会、運賃審判所というものが独立してありまして、そこでもって運賃の妥当性を公平にきめるというような制度等もあるようでありますが、まあ問題は、やはり一面から言いますと、議論といたしましては、それを利用する者に負担さしたらいいじゃないかという一つの議論もあるのです。これを国民全体に負担させるということは、かえって負担の公平原則からいったら、妥当性を欠くのじゃないかというような議論等もありまするけれども、少なくとも日本の国鉄の場合は、国が相当思い切ってやはりめんどうを見るという態勢に持っていきたい。こういうふうに実は考えております。
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永岡光治#10
○永岡光治君 ただいまの羽生委員からの質問を中心に、少しばかりお尋ねいたしたいと思います。今の基本政策の問題で、大臣がこれを根本的に解決するためにどういうふうに考えておるかということを、若干説明を受けましたけれども、結局は、審議会か何か知りませんが作られて、そこにゆだねて結論を待つという結論ですね、いうならば。それ以外に、積極的に、それでは暫定的にあなた方がどうするのだという、もうちょっと積極的に私は出てしかるべきじゃないかと思うのです。そこでお尋ねするわけですが、たとえば三十五年度の予算の場合には、ここにもありますように、予算の規模としては、貨物の輸送を例にとりますと、一億八千六百万トンとなっておるのですが、おたくのキャパシティの限界は一億九千三百万トンですね。ところが、新聞によりますと、中旬では百八十万トンで、昨年の倍になっておる。同期で。先ほども話がありましたけれども、予算委員会の一般質問あるいはまた総括質問を通じて、政府がたえず答弁していることは、十ヵ年問で所得倍増をやるんだ、これは大きな産業の伸びもあるのだ、こういうことを聞いてみますと、ますます産業は伸びるだろう。従って、その一番問題になるのは、輸送力だろうと思うのです。これは伸びざるを得ないと思うのですね。そうすると、一体この予算でいけるだろうかどうだろうかということを心配するわけです。予算はもう数日後には成立しなければならぬ筋合いの問題ですが、その成立以前にすでに問題が起きているのに、運輸大臣はこれについては何ら、予算委員会では、この予算では困るから変えてもらいたいという発言もない。審議会にゆだねるというようななまやさしい事態ではないと思うのです。これを見ると、もう大へんなことだ。隘路だ。もう行き詰まりを来たすというところまで来ているのに、依然としてこういう態度で臨んでおるというのは、非常に国民に対して申しわけない。一たん組んだ予算だから、それはしようがないのだということでなくて、あやまちを改むるにはばかることなかれでありますからね。早期に予算の変更をせなければならぬと思うのですが、本予算を今すぐあなた方が修正をすることはできないとすれば、当然これは年度の途中において、補正の必要がなくてはならない筋合いのものだと思いますが、そういうものをどう考えておるか。それから今鈴木委員もちょっと触れましたけれども、一体この公社制度というものが輸送の隘路を来たしておる。従って、施設を思うように伸ばすことができないという原因は一体何なのかということですね。一番大きな原因は何なのかということですね。おそらく、端的に言えばそれは資金だと言うでしょう。しかし、大臣は、今その資金の調達につきましては、公企業の精神にのっとり、また企業体だから、しかも、これは国がこれに参画しているわけですから、国民の税金でまかなうというつまり一般に迷惑を及ぼすことはどうかと、こう言うけれども、しかし私は、ことしの予算を見ましても、資金運用部資金の中で一体国鉄にどの程度見ているかということですね。この資金運用部資金は、住宅公団その他いろいろなところに出ておりますが、一体政府の資金として、そういう税金に頼らなくてもいい資金運用部資金が数千億あるわけですが、国鉄にこれだけ重要な問題があるにかかわらず、一体何%見ておるのか。それに比べてどの程度見ているのか。これは、私はあなたの誠意、それからほんとうに岸内閣がそれだけの誠意を持っていれば、たちどころに解決できるものだと思います。話に聞けば、造船利子補給法案も出るくらいですから、当面の陸上輸送というものは、限界が目に見えてひしめいておるわけですから、そういう資金面について、あなた方は比較的簡便な方法が考えられるのであるがこの資金面についてどう考えておるか。
 それから今重ねてお伺いいたしますが、私はおそらくこの公社制度の根本は、財政法だろうと思うのですね。機構はそう変えたって……。私は、人が十分動けば、機構をいじることは必ずしも賛成しない。問題は人によると私いつも考えておるわけですが、従ってその動かし得る裏づけになる資金、その他の問題があるわけですが、何としても財政法の根本的にさかのぼる改正をやれば、一般の企業体のような観点に立って、もちろんこれは公共企業体ですから、若干の制約を受けるでありましょうけれども、今のようなかんじからあのような財政法では、とてもじゃありませんが、電電公社同様、これは動きがとれない制度だと思うのですが、そういう財政法の改正についてどう考えておるか、そしてそれをたとえば三十五年度の途中で国会が開かれれば、その際あるいはまた正規の通常国会であっても、三十六年度の通常国会になるわけですが、次の通常国会にはそういう改正を出すという腹があるのかどうか、この三点について、大臣から特に一つお答えいただきたいと思います。
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山内公猷#11
○政府委員(山内公猷君) ちょっと私から事務的に……。初めに輸送のお尋ねでございますが、今国会に提出いたしました貨物輸送の想定は、ただいま御指摘のございましたように一億八千六百万トンと想定いたしております。三十四年度の想定が、大体予想も入っておりますが、一億七千九百万トンという数字になっております。輸送は一時点でなくて、長い時点で見ていかなければならないわけでございまして、三十五年度われわれがこの予算でやり得るといいますことは、増車両あるいは幹線の増強、一般的なものは輸送力があるわけでございますが、現在端的に現われております隘路は、車両でございます。貨車が非常に不足しておるということで、来年度の予算におきましては、貨車の増備というものに相当大きな力を入れております。それで貨車の新造計画でございますが、これにつきましては、非常に今までになかった六千両新造しよう、九十六億円をもちまして六千両新造しよう、としております。ただ、この六千両が全部新車が入るわけではないわけでございまして、この中の車両増備が三千五百両ということになっておるわけでございます。従って三十四年末で十万九千八百両の総現在車両が、三十五年度末には十一万三千三百両となりまして、三%増加するということになります。それで三十四年度の、ただいまお話し申し上げましたように、一億七千九百万トンに対しまして、一億八千六百万トン、まあ大体三%くらいふえるという見込でありますので、大体貨車の面におきましては、いき得るという見通しをとっております。ただ、現在非常にわれわれで問題にいたしておりますのは、幹線輸送力が非常に劣ってきております。御承知のように幹線が非常に輸送の大きな動脈をなしますために、この点に将来相当力を注がなきゃならないと考えておりますのと、ただいまお話のごいざました所得倍増計画というものになりますと、日本の産業をもっと発展していかなければならない。それに伴う輸送はどうかという問題を、われわれはその数字に伴って輸送の裏づけをしていかなければならないということで、現在国鉄、運輸省を通じましてこれから五年くらい後の輸送はどうなるか、それに対して国鉄の施設、車両、あり方という全般がどうなるかということを、詳細な研究をしていかなければならないということで、今それをやっておるわけでございます。非常に問題になりますのは、主要な隘路は何かといいますことは、ただいま先生端的に御指摘になりましたように資金でございます。で、この点、電電なんかと非常に悩みの点が違いますのは、投下した資本が利益を生むものであるならば、国鉄財政も何といいますか、割合に仕事がやりいいわけでございますが、御承知のように、通勤、通学輸送というものを考えました場合に、これに輸送力の増強をしてそれではプラスが出るかといいますと、通勤、通学は実は一人送れば送るほど赤字になるというものでございます。これは詳しく御説明するまでもなく、非常に割引率の多いのは九割二分引いております。どんな収入がありましても、百円のうち八円収入して成り立つ事業というのはあり得ないのでありまして、こういう事業に非常に金を使っているというところに、国鉄の非常な悩みがあるわけであります。そこで、投下をいたしまして、資本効率が改良によって利益が上がるのではなくて、ますます赤字になるというところにわれわれは非常な隘路があるのじゃないか。
 それからまた、貨物輸送にいたしましても、御承知のように高級貨物はトラックに来ております。それから下級貨物は国鉄に来ております。近来の傾向はそういう高級貨物トラックにいっておる。非常に今、史上未曽有の輸送増だと言っておりますが、ふえておるのは、運べば運ぶほど赤字を出す貨物がふえておるというところに、国鉄の非常な悩みがあります。それで一方独立採算制でございますので、収入の範囲でやるということになりますと、社会的に大きな影響を来たす輸送の隘路ができる。それではどんどんやったらいいじゃないかというので、やるのには金がない、金を借りれば利子がふえるというところに、がんじがらめの国鉄の悩みがあるわけでございます。まあしかし、ただいまお話のありましたように、公共企業体でありますから、あらゆる努力をしてそれをやっていかなければならないということになるわけでございまして、その点国鉄の今後におきましては、私たちも楽観をいたしておりません。大臣のただいまお話のありましたような抜本的な何か施策を講じて、日本の国の経済の発展に先行したいという希望を持っておりますが、今の状態では、先行することは非常に困難な状態でございます。少なくとも隘路にならないようにやっていきたいと思っております。
 第三点の資金運用部からの問題につきましては、本年度はこういう状態でございまして、大蔵省も国鉄には好意的に見てもらっております。昨年に比べまして御説明申し上げますと、資金運用部資金よりの借り入れば、三十四年度は二百六十六億でございまして、本年は二百五十億で十五億減っております。ただし、鉄道債券の公募の中で非公募の分といたしまして資金運用部資金の引き受けを百二十億引き受けてもらっております。それでございますから、この点におきまして、大体百二十億ふえておりますので、百五億昨年よりよけいに見てもらっているということになっておるわけでございます。最近非常に資金運用部も詰っておられるという話でございまして、百億はまあ大蔵省といたしましては非常によく見ていただいたと感謝いたしておりますが、いかんせん国鉄自体の何と申しますか、資本勘定への繰り入れが昨年と同様で五百九十九億でございます。しかるに、事業規模というものが広がっておりますので、非常に苦しいということと、資金運用部資金をお借りいたしましても、やはり利子を払わなければならない。この利子は年々増大いたしておりますために、非常な苦しさを持っておるわけでございまして、この点では、借入金の返還金にいたしましても、三十四年度が九十七億が百七十二億、七十五億の増ということになっております。来年あたり相当思い切った国鉄の予算についての考え方をしなければならぬと、かように考えております。
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楢橋渡#12
○国務大臣(楢橋渡君) 今おっしゃいました財政法の改正の問題を、これは今の国鉄の基本的な問題を今回取り上げますのについて、ぜひとも研究さしてもらいたいと思います。
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永岡光治#13
○永岡光治君 補正予算を組みますか。
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楢橋渡#14
○国務大臣(楢橋渡君) その点はまだ……。
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永岡光治#15
○永岡光治君 これは新聞では中旬には百八十万トンと、昨年同期の倍だと言っておるのですね。それで今のお話を承りますと、貨物だけで一億八千六百万トンと見込んでおるのだが、私はこの新聞からすると、これでは済まされないのじゃないだろうかと思う。実績はおそらく、結果的にはそうなると途中で予算の補正を行なわなければならぬのじゃないか、こういう心配をしておるわけですから、これはもう補正をすると言ったから、それじゃ補正しろというやぼなことを言う考えは持ちません、この国会でこの補正予算を組めというようなそういうやぼなことを言って責める気はありませんが、率直に国民の代表として憂えることは、お互いに憂えなければなりませんから、その点をお聞きするわけでございますが、一体どの程度の見通しなんですか、予算より結果的にはもう少し上がるだろうと思いますが、どの程度になるだろうかということと、従ってそれは当然補正ということで臨時国会が開れて組まれることは必至だと思いますが、そういう場合には、これはもちろん組まなければならないと思います。その点大臣は何も困る必要はない、これは国民の前に明確にして安心させてやらないと困ると思います。
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山内公猷#16
○政府委員(山内公猷君) これは先生御承知のように、一般会計ではございませんで企業会計でございますので、収入増に対する弾力条項がついております。われわれの方といたしましては、それでまかなえるかどうかということを十分検討いたしまして、まかなえなくなれば、そういうこともお願いしなければならないと思いますが、ただ輸送の情勢を見ておるわけでございまして、ことしが昨年同期の二倍になったということは、例年三月は割合少ないのでありまして、私どもといたしましては、暮れからの輸送の波が二月半ばから三月になると下がるという考え方で、ございましたが、相当多い。で、例年三月は波が低いのでございますから、これがふえますと相当大きくなるわけでございますが、もう少し輸送の推移を見させていただきまして、国民に迷惑をかけないように善処いたしたいと思います。
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西
西田信一#17
○西田信一君 関連で、今公共企業体としての国鉄の経営について非常に苦心をされておるということは、われわれもよくお話を承ってわかるのですが、小さな問題ですが、ちょっと私考え方をお聞きしておきたいのです。これは比較することは適当であるかどうかわかりませんが、私ちょっと頭に浮んでおることを申し上げて、考え方をお聞きしたいのですが、道路の場合には維持修繕費というのが当然大きいわけですが、たとえば北海道なんか多量の雪が降る、あるいは北陸、北越の方に非常に雪が降る、この除雪に対しては、別の法律を作って別途国が財政負担をしておる、別の法律によって、こういうことが道路の場合にはなされておる。もちろん、これは道路は企業体ではありませんから、考え方は違うかもしれませんが、しかしながら、そういうこととこれを思い合わせるときに、ことに新線などは建設に非常に苦心されておるし、また、収入の面で赤字の経営をされるという立場から、除雪というものは相当なものだと思うのです。こういうものを別途何か国鉄の経営費外に国が負担するというような、そういう道路と同じような措置を考えられたことがあるかどうか。こういうことも小さな問題であるけれども、お考えになったらどうかというように考えておるのですが、そういうお気持はありませんか。
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山内公猷#18
○政府委員(山内公猷君) 国鉄財政は貧乏でございますから、額は少なくとも見ていただければ、これに越したことはないと思っております。ただ、企業会計の立場をとっておりますのと、割合に全国の除雪費というものをわれわれ調べてみたわけでありますが、一億三千五百万円くらいであります。これを別の面で見ていただくということはいいと思いますけれども、今の国鉄のあり方、企業会計という立場から見まして、こういった面だけを何か財政当局に補助金をもらうということはありがたいことでありますが、ちょっとわれわれ困難じゃないかと思いまして、そういうものの要求をいたしたことはございません。
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永岡光治#19
○永岡光治君 それでは関連がありますれば、一まず、この点はまた触れる人があれば、一つ触れていただきたいと思いますが、次に、都市交通の状況について少し伺いたいのでありますが、最近の自動車の増加は非常に多いのですが、一つ具体的に例をとってそこで御答弁をいただいた方が、しぼった方がはっきり、モデル・ケースとしてわかると思うのです。東京の自動車の増加状況ですね。今後五年間あるいは十年後どの程度に、今どのくらいあって、そうして何万台ふえると、そういう見通しを持っているのですか。
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国友弘康#20
○政府委員(国友弘康君) 東京におきまする自動車数を申し上げますと、現在軽自動車まで含めますと、東京都内で四十六万両ほど自動車があるわけでございます。これが月々三千台以上ふえております。この傾向は最近従来よりも強い状態で伸びているわけであります。ただいま五年先には、何両程度になるかという推算の数字は持っておりませんのですが、大体四十六万両が三千台程度月々ふえていく。ただこの中に軽自動車が十七万八千両程度入っておりますので、いわゆる小型以上の車は、その差額ということになります。最近の自動車のふえ方は急激なものがございます。
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楢橋渡#21
○国務大臣(楢橋渡君) ちょっと申し上げます。三十三年度におきまして四十二万台、二十八年度の二・二倍になっているのですが、このまま推移いたしますと、四十年度の末には七十万台をこえるだろう、こういう推定をされているのです。
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永岡光治#22
○永岡光治君 この勢いでいけば、四十年度にすでに七十万台ですから、十年後になると膨大な数になるだろうと思うのですがね。これのスムーズな何といいますか、運転ですね。それを運輸大臣はどう考えておりますか。これはとてもじゃないが、今の状況でも、御承知のように朝のラッシュ、それから夕方のラッシュ・アワーになってくると身動きがとれない状況ですが、これは建設省とも関係があろうかと思いますが、運輸大臣としてはどのような対策をお持ちになっているのでしょうか。
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山内公猷#23
○政府委員(山内公猷君) その問題につきましては、都市交通審議会というものを設けておりまして、そこで今路面部会というものを作りまして検討いたしておりますが、大体われわれ永岡先生のような趣旨でどうなるだろうかという算定をいたしております。正確なものでない、予想も入っておりますが、ちょっと御披露申し上げますと、大体ただいま大臣のお話がございましたように、四十年度末に七十万台になったということを仮定いたしまして、東京の交通がどうなるだろうか。四十年度になったときの東京の交通というものを想定いたしているわけでございますが、大体われわれの方でとつておりますのは、都区部内の主要幹線道路の主たる交差点の交通というものが、交差点を一体どのくらい設けるかというのが交通の基本でございます。大体昼間十二時間で三万台というのが割合にスムーズに動き得る限度でございます。現在もうすでに道路の限度を越しておりますので、何分も待たなければならぬわけでございますが、われわれの理論的にはじきましたのは、昼間十二時間で三万台というのが限度でございます。昼間十二時間というものをとりましてその交通量が交差点で三万台、これが限度でございます。それを基礎にお聞き願いたいと思うのでございますが、その場合に、四十年度の場合に、都心部の交差点でございますが、十一万台という数字を想定いたしております。これが都心の昼間部でございますね、非常にぼうばくたる御説明でおそれ入るわけでございますが、大体四万台でございます。山手周辺部で五万台というふうに考えられておるわけでございまして、大体山手線内のほとんど全部の交差点が、今言いました交通能力を越しまして、相当まあ都内の交通というものは動きがつかない状態になるのではないかということで心配いたしております。
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永岡光治#24
○永岡光治君 そうすると、これは動きがとれないことは大体わかりましたが、都市交通審議会の路線部会で、そこで結論を出すというのですが、その大綱はわかりませんか。構想ですね。
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山内公猷#25
○政府委員(山内公猷君) この具体的な東京都の交通というものをどう解決するかということは、自動車の面だけでもあるのでございます。何といっても道路の整備が必要だというので、われわれの方は東京都が道路の計画を持っておるかということを調べましたところが、都市計画といたしまして、昭和四十年度までに、高速道路、御承知のように都内の高速道路八路線計画というのがございます。延長七十一キロでございますが、これを建設をするというのが一つの計画でございます。それからまた四十年度までの道路費は大体東京都から伺っておりますので、ちょっと私責任をもってのお答えはできないわけでございますが、私の伺っているところでは、大体五百億くらいの平面幹線道路というものの拡幅計画があるということを聞いております。それで、そういうものができた場合にはどうかということでございますが、ただ、これを想像いたしますのに、われわれのこれは想像でございますが、都心部における実施がはたしてできるかどうかというふうに、これは非常に失礼なことでございますが、想像をいたしております。ただしかし、これが全部完成をしたという状態を想定いたしますと、大体昼間部における道路交通難というものは解決するであろう、その場合には、ただ、今言いました一番混んでおります祝田橋、桜田門というような都心部における過剰交通というものは残るという想定をいたしておるわけでございます。それで、道路の問題、非常にむずかしいと思いますが、できるだけそうやっていただきましてもまだ問題が残る、それで今度は、あとはどういう問題が残るかと申しますと、道路の利用を十分やらせるということのためには、路外駐車場というものを十分整備をしなければならぬ、それは、駐車場法というものを、先年でございましたか作りまして、その面から路外駐車場というものを作っていこう、運輸省におきましては、これは自動車局長の方の仕事でございますが、バスターミナルというものを作りまして、ターミナルの混雑ということも、一つの輸送の隘路になっておりますので、それをやっていこう、それから警察の方にお願いしておりますのは、交通妨害物を取り除いてくれ、現在横山町その他の問屋街に行ってみると、置き車のために道路というものが用をなさない、三車線が一車線くらいにしか使えない、こういうものをできるだけ取る。それともう一つ、この交通の安全を期しますために、交通規制というものをもっと強化をするということがまあ非常に問題であろうということで、道路面ではそういうものを考えております。ただこれだけではいけませんので、これは先進諸外国におきましても、そういうものの解決には、どうしても地下鉄網の構成というものが先決問題でございます。しかもまた、現在その交通を阻害しておる一つの原因といたしまして、路面電車というものが、東京だけでなくて、日本の交通の特異の状態で残っております。この路面電車というものがやはり取られていかなければならない、そのためにも、その代替のために、地下鉄網の構成をしなければならないということで、運輸省といたしましては、近くオリンピックがありますが、それだけでなくて、五年後の交通というものが非常に詰まるということで、地下鉄をもっと延ばしていくということを考えております。現在、地下鉄は工事をいたしておりますが、現在の地下鉄は、路面電車の存在というものを考えての交通網を作っておりますので、この路面交通部会におきましては、路面電車というものを取り除いたあとで地下鉄網というものはいかにあるべきかということを、最近取り上げて、さらに検討をしていただくということにいたしておるわけでございます。
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永岡光治#26
○永岡光治君 お話を承って感ずることは、机上計画ではかなりりっぱなことは言えるのですけれども、何かうまくいくだろうかという心配を非常に私自身はいたしておるわけですが、たとえば、地下鉄網をさらに整備するというのですが、拡張していくということですが、そういう具体的に、どこの路線ということが、頭に現在浮かんでおるのかどうか。特に路面電車ということになりますと、これまた取りはずしは、理想論としてはだれしも主張しておりますが、いざ取りはずすということになれば、東京都との問題もありましょうし、相当抵抗その他に問題があろうということを考えて参りますと、これは容易でない。よほどしっかりした政治力と計画を持って臨まなければ解決できないだろうと思うのですが、七の意味では、五ヵ年計画とか十ヵ年計画というのが当然出てくると思うのですが、そういう構想、たとえば十ヵ年計画とか五ヵ年計画、そういうものを持っておるのかどうか、これが一つと、もう一つは、にもかかわらず、かリにそれができても、まだまだ私はこのまま自動車の増加を放置しておけば容易じゃないという感じがしますが、何か自動車の増加について規制をする考えは、運輸大臣として持っているのか持っていないのか、このままずっと野放しでいく考えなのか、その点を、運輸大臣の方にはあとの方を一つお伺いいたしたいと思います。
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楢橋渡#27
○国務大臣(楢橋渡君) まあ非常に、自動車が今申し上げましたように激増して、ほとんど道路が自動車のために洪水のようになって、時によると、わずかな距離は歩いた方が早いというような状態になっておるのでありまするが、この点はいろいろ議論がありまして、たとえば自家用自動車を制限したらどうか、あるいは自動車の製造を少なくともある程度押えたらどうかという等の議論もありまするけども、しかし、また自動車の持つ一つの経済的な役割、彼らが持っておる効果等から申しますと、この問題のために自動車の製造を規制するというわけにもいかない。また世界の各国の持っておる人口当たりの自動車の数から申しましても、あとで局長が説明すると思いますが、日本は非常な低率でありますので、そこに一つの大きな悩みがあるので、日本の町というものが、こういうことを想定せずに、狭い道の中に、こう急激に自動車がふえてきたことからくる一つの何があるので、そこで今回道路法の改正をめぐりまして、ぞひともこれは、この交通問題を、一つ事故防止の観点からいきましても、あるいは交通自体の流れからいきましても、根本的に解決するためには、やはり建設省並びに自治庁、運輸省等関係省が集まって、この問題を根本的に一つ取り上げて解決に乗り出そうということで、先般も、参議院の運輸委員会におきまして、合同部会がありましたときに、そういうことを取り上げておるような次第でありまして、この問題は、なかなか簡単に解決策は出ませんけれども、逐次、やはり一つずつ解決していけば、ある程度の打開の道がつくのではないか、こういうように考えるので、いずれにいたしましても、そういう関係省によって、この問題を急速に取り上げなければ、私らでも二、三年したらどうなるだろうか、今国産車がたくさんできておりまして、あれが二、三年使えば、二万、三万で買えるから、みんながガソリン代だけ持てばいいということになって、いよいよ始末が悪いということになってきます。その他、駐車場の問題、ニューヨークあたりでも、御存じのように、自動車を持っておる者は、全部郊外にとめて、あとは地下鉄で行くという状態になっておる。世界をあげての共通のこれは悩みでありますが、特に日本の場合は、いろいろなお知恵を働かせば打開する道があると思いますから、そういうことを一つ取り上げてみたいと考えております。
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国友弘康#28
○政府委員(国友弘康君) 都市交通の問題は非常に問題でありまして、ことに日本のように、東京のように、人口が蝟集しておりまして自動車が多い場合は、これまた交通規制等の措置を講じなければならないと考えておりますが、現在日本におきまする自動車の保有密度というようなものを見てみますと、これはいろいろな要素を考えなければいけませんが、アメリカにおきましては一台当たりの人数が二・六人であります。カナダあたりで三・七人、イギリスが八・〇人、西独が一七・〇人、イタリアが三〇・〇人という程度でございますが、日本は一台当たり百三十一人であります。これを見ますと、日本は国土も狭いし、まあ道路等も狭いところが多いのでありますが、まだ実はその一台当たりの人口の点から申しますと、世界平均が一台当たり二十五人なんでありまして、まだ世界平均よりはずっと低い状態になっております。
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楢橋渡#29
○国務大臣(楢橋渡君) アフリカも入れてです。
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