楢橋渡の発言 (予算委員会第三分科会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(楢橋渡君) 今羽生さんのお尋ねの点でありますが、私はやはり公共企業体という点にやはりウエィトを置いて、その中にやはり独立採算的な面にいくということも加味してやるべきである。これが単なる一つの営利企業としてやるという性格のものでは、日本の少なくとも国有鉄道はないと思うのであります。その点がどうも今まであいまいでありまして、たとえば新線の問題につきましても、そういうような赤字の出るのがわかっておるにかかわらず、建設審議会は、それをあるいはまた国鉄に、山の中に線を敷けという問題が出てくる。その場合に、当然そういうものについては国家の必要性によってそういうものを押しつけるのだから、しいていえば、国家民生のために開発されて、やがて福祉となってくるのだから、その間においては少なくとも国がめんどうをみるというわけで、利子補給の問題等も一つ、考慮してもらいたいということを、大蔵当局にも相当強く実は主張して今度もやったのでありますけれども、不幸にして微力で成功しませんでしたが、またそういう観点から考えますと、今まで国鉄に累積されておる負債、借金、こういうものの内容等もやはり分析して、これで国が肩がわりといいますか、できれば出資の形態にして、金利負担を安くするというようなことを考えてやるべき筋合いではないか。従って、鉄道の持ちまする一つの公共的な役割というものは、やはり国自体がこれをめんどうみるということを、ある程度まで一つ重点を置いてこの問題を処理しなければならないと思うのでありまして、また具体的な、どういう方式でどうかというふうにするかということについては、今私らの方でいろいろと研究を先般から進めておりまして、どうしてもこれはやはり内閣で、相当な、実際に取り組む調査会等も作って、運輸省の中にもそういうものを設けてやるということで計画しておりますが、根本的にメスを入れなければならぬ。大体国鉄の今日の問題は、本来から言えば、運賃収入が財源でありますから、運賃収入によってやる。これを商業ベースでやると、公共性に対して抵触してくる点もありますが、その運賃も、やはりある程度までの合理性を持って、公共という制度の中において、運賃自身もまた見なければならない限界線等も、ここできめるということをするべきではないか。外国では、ご存じのように、運賃その他につきましては、国有鉄道のような場合でも、フランスその他各国において、運賃審議会、運賃審判所というものが独立してありまして、そこでもって運賃の妥当性を公平にきめるというような制度等もあるようでありますが、まあ問題は、やはり一面から言いますと、議論といたしましては、それを利用する者に負担さしたらいいじゃないかという一つの議論もあるのです。これを国民全体に負担させるということは、かえって負担の公平原則からいったら、妥当性を欠くのじゃないかというような議論等もありまするけれども、少なくとも日本の国鉄の場合は、国が相当思い切ってやはりめんどうを見るという態勢に持っていきたい。こういうふうに実は考えております。

発言情報

speech_id: 103415268X00319600326_009

発言者: 楢橋渡

speaker_id: 20960

日付: 1960-03-26

院: 参議院

会議名: 予算委員会第三分科会