周東英雄の発言 (本会議)

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○国務大臣(周東英雄君) お答えをいたします。
 まず第一のお尋ねは、このたびの暴力の起因するところはどこにあるかということと、これに対処する所信を伺いたいということであります。
 このたびの淺沼事件というものは、まことに遺憾千万でありまして、私ども淺沼氏に対しては深く哀悼の意を表するのでありますが、その起こった事柄というものは、私は単なる現象形態たけ追って右翼暴力をどうするかということ、これは応急措置としては当然考えなければなりませんが、その起因するところは深いものがあると私は考えております。これは、戦後における教育問題、あるいは社会秩序、集団社会というものの秩序はいかに乱されているか、主張を通すためには手段を選ばぬというような考え方なり、そういうことが起こって参ったということは、これは影響なしと言われないのであります。ことに、また大きく考えますと、やはり戦後における左右両翼の動きというものがおのずから激しい対立関係になってきておるということも、こういう影響、こういう結果を起こした一つの原因だと思います。私どもは、そういうことを正すためには、まず政治家は与党野党を問わず、また特に国民全般、指導者階級にある言論界、新聞界、学界、財界、そうしてまた労働階級におきましても、暴力はいけないのだということの認識を深めたいと思うのであります。今日のごとく集団暴力はよろしい、憲法の認むる大衆行動から出ているんだと言いますが、そういう誤った考えということは、やはり右翼に対するこういうテロ行為を激発する問題になると思うのであります。(拍手)憲法は明らかに大衆行動によって請願の自由を認めておりますけれども、しかしながら、大衆行動によって鎖をもって衆議院の門を破壊したり、自動車を焼くということは、憲法では決して保障はしておりません。(拍手)私どもは断じて右翼のテロは排撃する覚悟を持っておりまするのでありますから、社会党の皆さんも、左翼に対しましても同じく集団暴力を絶対に排撃するということに同調していただきたい。私ども将来に向かっては、これからの国民の盛り上がり、暴力に対する排撃の考え方をもとにいたしまして処置をいたしていきたいと考えております。
 それから、応急の措置といたしまして今後どうするかということでありますが、あの問題の起こりまして後、直ちに全国警察に対してとりあえず緊急通達を出しております。それにつきましては、第一は、危険のある右翼人物及びその組織に対する視察内偵を強化すること、それから右翼指導者の言動とその影響に対する内偵を強化するということ、銃砲刀剣所持等取り締まりの強化をするということ、それから、ことに右翼暴力の対象となるおそれのある人々に対しましても身辺の警戒を強化いたします。ことにそれは、御当人がお断わりになれば別のことでありますが、総評その他の方々は大体お望みでありますようでありまして、これらに対しても警戒をやります。また、このたびの総選挙に臨みましては、選挙演説等におきましては、要求に応じまして、私服なりあるいは警察官を配置いたしまして、こういうことの二度と発生しないように私どもは努力をいたしたいと思っております。
 次のお尋ねは公職選挙法に関してであります。公職選挙法に関しましては御指摘の通りこの前決議もございました。自来、公職選挙法改正委員会ができて、いろいろと研究いたしておりましたが、今日までその成案ができなくて、この国会におきましても間に合いません。残念ながら出すことはできませんが、お話にありましたように、第一点、金のかからない選挙を行なうために政治資金規正法の改正をということであります。私どもこれに対しては賛成でありますが、これに対しましてはいろいろと問題が多いのでありまして、その立法の内容につきましては、さらに深く検討をいたしまして立案を進めたいと思います。第二に連座制を強化する考えはないかということでございます。これにつきましては、一口に連座制の強化と申しますが、これに対しては連座の原因の拡張ということが問題になります。その内容といたしましては、連座の原因となるべき犯罪の範囲の拡張とか、あるいは連座の原因となる犯罪行為者の範囲の拡張とか、免責事由の撤廃とか、いろいろございますが、いずれもこの場合は、普通の場合における刑事責任を負わす場合における処置としてかなり問題がありますので、どの範囲に、どういうことを連座制の中に取り入れるかということにつきましては、根本的にさらに調査を重ねました上に立案をいたしたいと、かように考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣南條徳男君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 103615254X00419601022_024

発言者: 周東英雄

speaker_id: 20741

日付: 1960-10-22

院: 参議院

会議名: 本会議