愛知揆一の発言 (予算委員会)
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○愛知委員 ところで、今の池田総理のお考えなりあるいは信念なりに対しまして、従来総選挙を通じましていろいろとお話しになりましたことについて、中には理解が足りない点もあるように思われます。また中には悪意の逆宣伝によりまして、一部の国民の中にはいわゆる経済の成長政策に対して相当の疑惑を抱いておる向きもあるということも、これは事実否定ができないことであると思うのでございます。先ほど来申しますように、私は経済成長政策というもので、池田内閣としても、また自由民主党といたしましても最大の公約でありますがゆえに、国民に疑惑を起こさせないように具体的な構想というものをこの際より一そう明らかにいたしたい、かように考えまして、まず第一に新しいこれからの経済の計画の策定について御質問をいたしたいと思うのであります。
御承知のように、去る十一月一日に経済審議会から答申されました国民所得倍増計画がございます。この計画は、前内閣の時代の諮問に応じまして、一年間にわたって各界の権威者を集めて検討立案されたものでありまして、まず第一に新しいこれからの経済の計画の策定についてご質問をいたしたいと思うのであります。
御承知のように、去る十一月一日に経済審議会から答申されました国民所得倍増計画がございます。この計画は、前内閣の時代の諮問に応じまして、一年間にわたって角界の権威者を集めて検討立案されたものでありまして、その内容については大いに傾聴すべきものもあり、また尊敬すべきものであると考えるわけでございます。ところがこれをしさいに通覧いたしますと、今回の総選挙において、池田総理あるいはわが党が国民に訴えました公約としての経済成長政策の構想から見ますと、やや消極的である。あるいはまたもっと率直に申し上げますならば、あまりにも手がた過ぎるという感じがするのであります。これをやや具体的に申しますならば、まず第一に経済の成長率についての問題でございます。昭和三十一年度から三十三年度までの平均を基準にして経済の成長率を取り上げておるわけでありますが、今申しました平均を基準にして経済成長率は七・八%という率をはじき出しておるのでありまして、十年後の目標年次において二十六兆円という国民の総生産は、三十五年度の国民総生産の当初見込み——これは三十三年度の価格で十三兆円となっておりますが、これを基準といたしますと、七・二%の成長率になるのでございます。ところが三十五年度の国民総生産は当初の見込みをすでに相当に上回っておるのでありまして、十四兆円をこすものと見られておるわけでございます。そこでこの実績を基礎として計算いたしますと、七・八%どころではなくて七・二%よりも低い成長率になる。ところが総選挙を通じまして総理の御説明になりましたところ、またわが党が公約いたしましたところは、今後三年間は毎年九%の成長率ということに相なっておりますことは、世間周知の事実でございます。この成長率の勘定の仕方を一つ取り上げてみましても、先ほど申しましたように、われわれの考え方、あるいはこれは池田総理のお考えになった考え方から見ると、あまりにも消極的である、あるいはあまりにも手がた過ぎる、こういう感じがするわけでございますが、まずこの点についていかなるお考えであるか、お確かめ申し上げたいと思います。