池田勇人の発言 (予算委員会)
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○池田(勇)国務大臣 大蔵大臣が答えるべきところでございますが、特に御指名がございましたので、私の見通しを申し上げますが、今年補正予算を加えまして一兆七千数百億。今大蔵大臣が答えましたように、法人の大部分を占める九月期決算の状況、そして給与の増額による年末の賞与、また一般の経済界の好況による賞与等々を見ないと、三十六年度の税収入というものがつかめません。これは状況によって非常にふえる部面もありましょうし、そうふえないのもあると思いますが、これを見てから大体租税収入を考えて、そして切り盛りをすべきであると思います。しかし、今までの状況を見ますと、三十六年度の収入は、私はある程度ふえるのじゃないか。すなわち、この九月、十月ごろは今年の自然増収はガソリン税を入れて千二、三百億、来年度は二千二、三百億、こう言っておりましたが、今言ったように今年度の収入もガソリン税を入れて千六百何十億、こうなって参りますと、三十六年度の収入増加金額は三千億円をこえるのじゃないか、こうなって参ります。しかし三千億円としますと、交付税を差っ引いたり、あるいは前年度剰余金等々をやりますと、社会保障あるいは経済基盤強化の方へ持っていく金が少なくなる。平年度千一、二百億円になりますか、今度所得税を一月からあれいたしますから、三十六年度はほとんど平年度近くなりますから、千億円程度の減を引きますと、公共投資あるいは社会保障が思うように出ないのじゃないか。しかし少なくとも私が九月ごろ申しました社会保障制度に対して力を入れる、この分につきましては、今の増加所得の分が減税を押えておりますから、私は九月に考えておった社会保障制度の金額は相当ふえてくると思います。御承知の通り税制調査会からの減税案につきまして、七十万円以上の税率を動かさぬことにいたしました関係上、七、八十億税制調査会の減税案よりも少なくなっておる。少なくともこの七、八十億というものは、政府が減税分をふやさぬようにしたために、社会保障の方に向ける金が、九月ごろに予定しておった分よりもふえるのじゃないか、こういう関係で、一部で社会保障制度が後退したんだといわれますけれども、平年度千億円以上という減税の分が、規模がふえましたから税率をそのままにすると、千億円の減税というものは、経済基盤がふえましたから千五百億円になります。それをずっと押えて、第一にそれを社会保障に向けよう、こういうのでいっておるのであって、初め考えたよりも経済基盤が非常にふえたために、社会保障に関する予算が相当ふえる、前よりもふえる、また前よりもふやそうということで減税を押えてきたのであります。これはどうも皆さんによくおわかりにならぬで、池田は後退した、後退したと言いますが、これは愛知さんにはよくわかっていただけると思います。
そういう関係で、私は三千億円をこえる——これは大蔵大臣に対して申しわけないのですが、御指名がありましたから、三千億円をこえると見ております。どのくらいこえるかは、今の九月の決算、三十六年度の経済事情を見なければわかりませんが、三千億円をこえる、そうして交付税とかあるいは国債償還等々を引き、減税を引いてみると、おのずから出てくる。三千億円をこえれば、減税分はきまっておりますし、交付税もぴしゃっとはじき出せますから、あと公共投資と社会保障にどれだけ力を入れるか、社会保障は当初の私の組閣のときよりもよほどふえるということを申し上げ得ると思います。