林修三の発言 (外務委員会)
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○政府委員(林修三君) 今、羽生先生のおっしゃった後段の場合に、いわゆる相当違った観点で考えるべきことは、これはおっしゃる通りだと思います。理想的な将来の国際社会を考えて、いわゆる国内社会と同じような意味の治安の維持機構というものに国連がなった場合、その場合における国連の行動というものは、いわゆる従来の観念の戦争とか何とかと全く違った観念になります。こういう場合において、憲法九条との関連がないということは当然だと思います。ただ、現在の国際社会は、実はそこまで行っていないわけでありまして、そういう現段階の国際社会において、いわゆる国連警察軍というものと日本の憲法あるいは自衛隊法の関係になりますが、これは、現在の段階においても、いわゆる国際警察軍ということを一口に申しましても、実は一口に言えない性格を持っていると思うのであります。現に、同じく国連軍と申しましても、いろいろ、朝鮮事変の場合あるいはスエズの場合、レバノンの場合、コンゴーの場合、それぞれ目的も性格も組織も違っているように思います。従いまして、これを一律にどうこうということは、私は言えないと思っておるわけであります。従って、やはり日本の憲法の趣旨で、つまり九条一項で戦争を放棄したということの趣旨との関連においてやはり考えるべきだと思うわけでありまして、この国連軍なり国連警察軍の組織から申しまして、純粋に警察的な行動をする、軍事的な行動をとらないというようなもの、あるいは、その組織からいって、各国が主権を保持しつつおのおのの国の軍隊として出て行くのではなくして、いわゆる国連というものの一つの軍隊といいますか、そういうものに各国が兵力を供出し合って作るというふうな場合、スエズの場合そうだと思いますが、そういうような組織にする場合、これはまた区別して考えなければならない場合があると存じます。それから、たとえばレバノンの場合のように、全く監察だ、監視だ、国境紛争のオブザーバーみたいな性格を持っている、こういうもの、おのおの任務とか組織とか、そういうもので、それぞれ個別的に考えていく必要があると私は思うのであります。最も典型的な例で、いわゆる憲法九条との関係も全く出てこないものを考えれば、たとえば、ある国とある国の間に国境の紛争があって、その国境をどちらに確定するかについて選挙をやらなければならない。その選挙をやるについても、治安の維持を守る必要がある。そういう場合国連が出て、警察力をもって治安を維持して選挙を執行させる、こういうものは全く憲法九条と関係ないわけでありまして、そういうようなこともあり得るわけであります。これは、私は一口には言えないと思います。