石原米彦の発言 (決算委員会)

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○説明員(石原米彦君) 気象通報と準備との関連についての御質問でございますが、気象通報は先ほども申しましたように非常に進歩もございますし、われわれに対する御連絡もよくしていただくようになっておりますが、雪につきましてはおそらく気象のうちで一番的確に予測しにくいものじゃないかと存じます。これは気象通報の専門家に伺った方がよろしいのでございますが、われわれが気象を受けましたときの判断でも、暴風とか大雨警報なども的確に当たる場合が多いように存じます。それで気象通報との関係を申しますと、さいぜん申しましたように全般気象通報は本社に受けまして、地区の気象通報は全国の七十八地区でございますかに分かれておりまして、その気象官署から受けまして、さらにそれを二百二十幾つかの小地区に細分いたしまして、局地的なものはそういう細分で雪、雨、風に対する予報を逐次いたしております。それで本社で受けます全般気象通報のうちで、雪に関するものは大体ここのところ年に十回くらいでございますが、今年はこの冬になりましてすでに七回受けておりますからもっと多いかと存じます。それでこの気象通報によりまして判断いたしますのでございますが、実際問題といたしましてたとえばこんな状況になります。今年のこの冬で一番先に全般気象通報を受けましたのは十二月二十五日でございまして、この日は風雪が強くなるということで、それに対する、さらに大雪に対する予報をいただきましたが、このときはあまり大した降雪はございませんでした。十二月二十九日に風雪の強くなるという予報を受けまして十二月三十日に大雪が降るという通報を受けております。これが非常に大きな結果になりました。それからその後に受けました通報を参考までに申しますと、一月四日に風雪注意報、一月二十四日に暴風注意報、二月一日大雪注意報、二月四日に風雪注意報を受けております。その際に大ていは若干の列車の乱れを生ずる程度になっておりますが、多数の列車を消しましたのはとの暮れから正月にかけましてと、それから二月一日、二月三日に予報を受けておりますのは、これが旅客列車十二本、貨物列車三、四割程度運休いたしましたのが、これも裏日本でございますが、被害を受けております。従いまして特に雪に対しましては今度のように四百キロ余りというような広範囲にわたって一斉にやられるということは、非常に雪としては珍しい現象でございまして、四百キロ余りと申しますと東京から米原近くまでの、裏日本幹線が全部例外なしに止まって雪になる、こういうことは私の三十年間の国鉄経験でもございませんし、国鉄の記録にもございません大雪害であります。雪と申しますのは大てい一地区で、たとえば東京がやられていても小田原は平気だという、それくらいの距離の差がございました。往々にしてそういうことがございますのは雪国に行かれました方は御存じだと思いますが、そういうことによくなりますので、従いましてわれわれは今降っております雪と気象通報を両方睨み合わせまして、この先どういうふうになっていくかという判断をいたします。
 それからもう一つわれわれが列車を扱いましたり準備をいたしましたりする場合に、暴風に対する判断と非常に違います問題は、たとえば伊勢湾台風のような予報は非常に的確をきわめておりまして、そのスケールにおきましても、あるいは上陸地点、上陸の時間といったようなものにつきましても非常に正確でございますし、従いましてこのときには東京−大阪の急行列車は台風が上陸しませんうちにもちろん全列車を全部運転休止いたします。
 これは予報が的確であるということと、万一の場合には列車が転覆する危険がございますので、これはたとえお客さんがどれだけ要望なさいましても列車はとめてしまいます。あのときにも東京−大阪はお天気がよかったのでありますが、そのときにすでに列車は全部危険だということで一切これをとめてしまいました。ただ雪では危険になりますのは従来の記録からもなだれだけでございまして、なだれが参りますとこれはひっくり返ったりするのでありますが、大体はとまるだけでございまして、お客さんの生命に危険が及ぶという雪害はまずほかにはございませんわけです。従いまして列車がおくれ、あるいは運転を取り消してということはございましても危険ではございません。それからまた雪が降っております周に列車を早く通しますれば通りますが、一たんとまってしまうと通れなくなってしまいます。そういう点がありまして雪に対しましては極力がんばって通しまして、もしも降きだまりなどで通れなくなりましたら、急拠応援を出しまして早く取り除いて運転を再開するということにしておりまして、通れなくなるかもしれませんから列車をあらかじめ消してしまうという決断にはなかなかつきにくい、というのが雪に対するわれわれの判断でございまして、列車に対する措置というのは大体そういうことになります。
 それから列車の機械除雪につきましてちょっとお答えをいたしますと、機械除雪は御承知のように主力になりますのはロータリー車とラッセルでございまして、ラッセルが全国で二百三十台、ロータリー車が全国で十六台ございます。そのうちで金沢新潟地区でロータリーが六台、ラッセルも本社内においてはこの裏縦貫地帯に一番たくさん配置してございますが、このただの雪は一昼夜に一メーター以上降りまして、しかも雪の質といたしましては少し湿気の多い方でございまして、ラッセルではほとんどものの役には立ちません。従いましてロータリーを出して除雪する以外に道のあけようがなかったのでありまして、結局他の地区からも出しまして、本州中のロータリー車をここに集中いたしまして、全国で十六台ありますうち九台が昼夜の別なく裏縦貫の線で活躍いたしました。それからロータリーでなければ手に負えないというのは、実際はたとえば比海道のような所でも一冬一線区で一、二回使うのが普通だと思います。一線区に九台のロータリーが集中して昼夜活躍したということは私の経験にもございませんし、おそらく国鉄の記録にもないと思います。
 そういう状態で除雪に努力いたしまして、やっと本線をあけましたのですが、構内で雪に埋れました列車は雪の固まりのようになりますので、これはどうしても人夫で除雪をいたしまして、またポイントをかえませんと、単線区間ばかりであったものですからこれが非常な無理がありまして、複線区間ですと線路さえあけますれば通せますが、単線区間ではロータリーが通っただけでは一線区あけましても行き違いができませんとものの役に立ちません。この構内をあけますまでに、先ほど申したように雪に埋まった列車がございますことと、それからポイントの雪を列車の行き違いのために転換できる状態にまで全部とってしまわなければなりません。これに手間がかかりまして、なお列車が平常に行き違いができるようになりますのには手間がかかりましたようなわけでございます。
 以上のような状態で非常に復旧が手間取りましたことにつきまして一応言いわけがましくて恐縮でございますが、御答弁申し上げます。

発言情報

speech_id: 103814103X00219610206_011

発言者: 石原米彦

speaker_id: 28839

日付: 1961-02-06

院: 参議院

会議名: 決算委員会