小山進次郎の発言 (社会労働委員会)
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○政府委員(小山進次郎君) ただいまも政務次官から申されましたように、郵便貯金が資金運用部に資金を預託する関係と、それから国民年金なりあるいは厚生年金が、資金運用部に預託する関係、これはもう根本的に違うという考え方は、先生仰せの通りで、むしろそこのところをはっきりしなければ、われわれの今までのやり方が悪いという主張が出てこないのであります。これはもう先生も常におっしゃっておられる通り、大体簡単に申し上げますと、二つあるわけでございます。
一つは郵便貯金の場合は、とにかく貯金をする、しないということについては、当事者に完全な自由があるわけであります。ところが、公的年金の方は、いやであろうと何であろうと、とにかくどうしても納めなければならぬという関係において徴収される金であるという点において、両者には一つ根本的に違う点がある。それからもう一つ、郵便貯金の方は、預け入れてもらう場合に、利息幾らというふうにきめて、預れ入れを受けるわけであります。この金を国の資金として使っていく場合の態度としては、要はそういった約束をした利子が、確実に支払いができるだけの運用利回りがあればいいわけであります。やや逆説的な言い方をすれば、あまりにもうけ過ぎてはいかぬわけなのであります。ところが、公的年金の方は、そういうわけじゃないのでありまして、これはもともと年金の給付内容をよくしようということで、積み立てるわけでありますから、もしほかの事情さえ許すならば、なるべく高い利回りで、運用することが望ましいわけであります。簡単に申し上げましても、たとえば運用利回りが、一分違って参るという計算がとれるといたしますと、これで給付内容が、ほぼ二〇%から二五%程度引き上げることができる。これはもう世界のどこの年金制度でも、そういうほぼ定説に近いものになっているわけであります。日本で厚生年金や国民年金に当てはめてみましても、そのくらいの割合になるわけであります。それだけ積立金の運用利回りをどうするかということが、非常に大きい意味を持つわけであります。従って、資金運用部に対して公的年金を預け入れます立場としましては、一方においては、この金が、拠出者側から見て筋の通った使い方をしてくれにゃ困るという要請があると同時に、他方においては、これをむやみやたらと低い利回りで運用するということをしてもらっては困る。これだけに犠牲を負わしては困るという要求があるわけであります。そういうような点から見まして、郵便貯金とは非常に違うのだ。ところが、従来の資金運用部のきまりというものは、郵便貯金がその資金源のほとんど全部を満たしておった当時のでき方なり、運用の習慣でやってきている。そうしてそれにつけ足して、公的年金もあわせて扱っているという態度になっている。それが困るということが議論の出発点であったわけでありまして、今後ともそういう年金側の立場というものを、貫徹していくようにしていかなくちゃいかぬ、こういう考え方であります。先ほど申し上げましたのは、そういうふうに両者違いがあるわけでありますけれども、われわれの方が資金運用部の資金の運用について自分たちの資金の特性というものを十分生かした運用をしろということを言える立場にあると同じように、やはり郵便貯金の制度を代表するものも零細な大衆の金をお預りしているわけですから、それはまたその制度の立場から見てそれにふさわしい主張というものが当然あり得る、その点においては両者は一致し得るわけであります。内容は一致しませんけれども立場としては一致する。従来のように、一たん預かったならばもうこれは銀行預金と同じなんで、大蔵省が思ったり使えばいいということでは困るというその点では一致する、こういう意味で申し上げたつもりだったのでありますが、言葉が足りませんでしたようでありますが、そういう考えであります。それから積立金の所有権がどこにあるかという問題、これはもちろん先生がおっしゃったのも純粋に法律上の問題としておっしゃったのではなくて、いわばその法律のもう一つもとにある、いわば発言権の問題として従来のように、この金が徴収をされてどこかに預けられるというと、金を出した者には全然発言権がないみたいな扱いになっておるのはけしからぬ、本来的に発言権のある者はだれかという御議論だと思うのであります。そういう御議論としては先生の御議論もあり得ると思いますけれども、ただしかし、どうもそう言ってしまうのは少し強過ぎるというような感じがするわけであります。それで現在厚生省がとっておりまするものは、教育者も含めた広い意味における制度の立場を代表する者に相当強い発言権を与えるべきじゃないか、そうして資金運用部に預託された金は単なる預金ではなくて、いわば信託財産として考えてほしい、こういうふうに運用してほしい、ああいうふうに運用してほしいということは、制度の立場からして当然あり得る要求だという考え方を現在の資金運用部の運用において容認をすべきである、こういうような考え方で現在主張している、こういうような事情でございます。