野上元の発言 (逓信委員会)
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○野上元君 田島さんにちょっとお伺いしたいのですが、私も田島さんの御意見を非常に興味深く、かつ非常に参考にして聞いておりました。私も実は一昨日の逓信委員会でその点に触れたのです。それで、今日の郵便事業の運営状況から見て、かりに原価を償うものであっても、将来性から見ていくと、だんだんコストが高くなっていくという傾向がある。従って、郵便物数がだんだんふえても、郵便物の成長があっても、経営は苦しくなっていくのじゃないか、こういう点に触れたわけです。そして、最終的には、この四、五年はもつと、こう言われるわけです。しかし、今お二人のお話を聞いておりましても、特に、郵政審議会のメンバーの方々ですから、お聞きしておきたいのですが、私も二年ともたないのじゃないかと実は見ておるわけなんです。そうした場合に、再び料金改定の問題が出てくる。しかし、御承知のように、岡井さんも意見を述べられておるように、五年間はやはり上げるべきじゃない、こういう非常に矛盾したことが出てくると思うのです。そこで、私は、田島さんが述べられた中にもあったのですが、たとえば局舎の新築あるいは改築その他、公共負担的な性格の著しく強い部面における赤字は、この際一般会計から補てんするのはやむを得ないのじゃないか。そういう制度にしてしまわないと、今日のような、文化的事業であると同時に、企業的事業であるというようなことを言っておったのでは、いつまでたってもこの経営の改善はできない。従って、東商の方がおっしゃられたように、料金は改定するけれども、ほとんどそれは人件費に食われてしまうというのが今日の現状なんです。そうすると、サービス改善には全然手が打っていかれない。おそらく、これは、予算を見ればはっきりすると思うのですが、局舎がどんどん狭隘になっているために、従業員も苦しんでおりますし、かつまた、利用者も苦しんでおられるわけです。これはどうしても設備の改善をやらなければならぬが、その設備の改善をやる金がないわけなんです。おそらく、今度の改定をやられても、私は出てこないのじゃないかと思うのです。私どもの社会党としては、やはりその値上げムードの一つの大きな要因になっておるという点について、これは強硬に反対しているわけなんですが、しかし反対ばかり言っておられないわけです。この際、反対とか賛成は一応たな上げにして、どうすればそれでは健全なる郵便事業が運営でき、国民の皆さんに喜んでいただけるのかという点に着目すべき時期にきているのじゃないかと、この点を特に郵政当局に質問したのですが、このままの状態でいくのだと、五年後を見て、そこでまた考えるのだということですが、それでは私はあまり消極的過ぎるのではないか、今日の段階ではそうじゃないかと思うのです。
特に、コスト割れをしている種類の三種ないし五種あるいは小包等が、一種、二種に比べて比較的に増大率が大きいわけです。昭和四十年になるとこの率が逆転していくわけです。むしろ三種以下の方が大きくなっていく。これが四十五年、五十年になってくると、これを抑制しなければ、ますますその逆転の度はひどくなっていく。そして、いよいよ赤字で苦しんでくるということになりますと、これはもう幾ら料金の値上げをやってみても、なかなか改善できないのじゃないか。その点、この際、独立会計でいくのがいいのか、昔のように一種、二種を扱っておって、三種、五種は付帯事業であったという時代においては十分にまかない得た。人件費にもつぎ込んだし、一般会計にも相当多額のものを繰り入れたことがある。しかも、その後何十年も料金改定をしなくて済んだことがあるのです。しかし、今日の段階は違うのです。郵便事業の構造が改変されつつあるのです。この点を考えると、この辺で、一体あくまでも独立会計を守るべきなのか、あるいはこの機会に一般会計の方にしてしまうのがいいのか、どちらがいいのかという点について、御意見があったらお聞かせ願いたいと思います。