江田三郎の発言 (農林水産委員会)

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○江田三郎君 農業基本法の内容の質問をいたす前に、まず衆議院の段階における基本法の扱い方につきまして、総理のお考えを承りたいのでありますが、私があらためて申すまでもなく、農業基本法は、農業憲法、将来の日本の農業の長い進路を決定する重要な法案でありまして、私たちもあるいは民社党もそれぞれ農業基本法の提出をいたしておるわけでありまして、私たちはもとより私たちの案が一番いい、こう考えます。しかし、おのおのそれぞれ長所もあれば、欠陥もあるわけであります。そういう点については、百年の大計をきめるものだけに、十分な審議をしなければならぬ。特に基本法は、非常に抽象的なものでありますが、これが内容を十分究明しますためには、基本法に基づく関連立法の審議も並行して行なっていかなければ、内容が的確にわかりかねるわけであります。そういう点から、私どもは自民党社会党の両党首会談をお願いいたしまして、そこでこの法案の重要性なり関連立法の数、こういう点からいって、しかもそれぞれ各党から出されておるという関係からいって、これはこの国会で十分審議をするのが無理なんじゃないか、できれば継続審議がいいのじゃないか、こういうことを申しましたが、この点は総理も継続審議ということはいけないというので、われわれもあえてそれにこだわるわけじゃなくて、慎重な審議ということをお願いしたわけであります。
 ところが、衆議院における事態は、慎重審議とはまるで逆な方向へ進んでしまいまして、総理が総選挙にあたって公約をされました話し合いの政治というせっかくのいい慣行というものがくずれてしまったわけであります。特にその後の衆議院本会議をどうするかということにつきまして、私は書記長、幹事長会談をお願いしまして、益谷さんにいろいろお尋ねをしましたが、特にその中で私たちが申し上げたことは、すでに参議院における農林委員会の理事会において、第一回の理事会が九日ということになっているのだ、そうすると、九日までに実質的に衆議院における結論をつければ参議院の審議に何ら支障がないことなんだから、それまでには、もし八日というなら八日、六日というなら六日、四日というなら四日、きちんと公党として責任を持つから、まだ審議残りの点がたくさんあるのだから、もう少し衆議院の段階において審議をしてもらうことがいいのではないか、こういうことまでお願いをしたわけであります。何もいつまでもやれとか、あるいはぎりぎりまで引っぱるということじゃなしに、要はわれわれとしましては、この法案は十分審議をしなければ、あとに禍根を残す、こう考えましたのでお願いしたわけでありますが、それにもかかわらず、一方的におやりになりました。きのうの段階に至って、両党の国会対策委員長会談で、衆議における農基法の審議は遺憾であった、こういう申し合せができました。その遺憾であったということを、ただ文書に書いたところで、それだけでは何にもならぬのでありまして、一体総理は、自民党総裁として、あのような強硬態度をとられたのはどういうわけか。そのまずお考えを承りたいわけです。

発言情報

speech_id: 103815007X04019610510_003

発言者: 江田三郎

speaker_id: 15641

日付: 1961-05-10

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会