野田卯一の発言 (予算委員会)
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○野田(卯)委員 次にアジア共同市場の問題に触れたいと思います。
各国がその経済発展のために、地域的な経済協力の問題が近年大きくクローズ・アップして参っております。ヨーロッパでは御承知のように一昨年初め欧州共同市場が生まれました。西ドイツ、フランス、イタリア、ベネルックスの六カ国が参加し、また昨年の一月には欧州自由貿易連合が結成せられまして、英国、スカンジナヴィア三国、オーストリア、スイス、ポルトガルの七カ国が参加いたしました。この二つの組織はその後大へんにその機能を発揮いたしまして、両組織に加盟した国々の経済状態は顕著な改善を見つつあるのでございます。最近は英国のヨーロッパ共同市場参加が具体化しようとしておりますが、それが実現いたしました暁には、共同市場と自由貿易連合との合体も予想せられるのでありまして、欧州諸国の経済の一体化というものが現実化するものと見られております。またアメリカ州におきましても、南北米の地域的な経済協力の問題が日程に上ってきておるのであります。このような動きに対しまして、アジア地域においても地域経済協力の可能性を検討する機運が生まれて参りまして、国連の機関でありますところのエカフェではこの問題を取り上げるに至りました。私は前からアジア・コンモン・マーケットの考え方について検討いたしておるのでございますが、ヨーロッパあるいはアメリカにおける最近の発展の状況から見まして、それがアジア各国の経済繁栄のために必要である、また有益であるということを痛感するに至りました。もっともこの事業は幾多の困難を伴い、容易のことではないのでございますが、アジア地域各国がばらばらに経済を営んでいるよりは、お互いに相協力いたしまして、でき得る限り相互間の通商障害を撤廃いたし、円滑な経済交流をはかる方が、それぞれの国に有利であるのみならず、アジア全体の発展にも大いに寄与するものと考えられるのでございます。最近とかく日本が西欧のみに目を向けて、アジアを忘れがちであるという声がアジア各地で聞かれるおりからでもございまして、私はこのアジアの地域経済協力の問題は進んで取り上げて、関係各国と連絡いたしまして、エカフェのごとき国際機関のもとに推進をはかるべきものと考えておりますが、これに対する政府の御見解をお尋ねしたいと思います。