予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十六年十月三日(火曜日)
午前十時九分開議
出席委員
委員長 山村新治郎君
理事 愛知 揆一君 理事 青木 正君
理事 重政 誠之君 理事 野田 卯一君
理事 保科善四郎君 理事 井手 以誠君
理事 川俣 清音君 理事 横路 節雄君
相川 勝六君 井出一太郎君
稻葉 修君 今松 治郎君
臼井 莊一君 仮谷 忠男君
北澤 直吉君 久野 忠治君
周東 英雄君 田中伊三次君
床次 徳二君 中垣 國男君
中曽根康弘君 中村三之丞君
西村 直己君 羽田武嗣郎君
八田 貞義君 藤本 捨助君
船田 中君 松浦周太郎君
松野 頼三君 三浦 一雄君
山口 好一君 山本 猛夫君
淡谷 悠藏君 岡 良一君
木原津與志君 小松 幹君
河野 密君 高田 富之君
楯 兼次郎君 堂森 芳夫君
永井勝次郎君 野原 覺君
長谷川 保君 松井 政吉君
春日 一幸君 西村 榮一君
出席国務大臣
内閣総理大臣 池田 勇人君
法 務 大 臣 植木庚子郎君
外 務 大 臣 小坂善太郎君
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
農 林 大 臣 河野 一郎君
通商産業大臣 佐藤 榮作君
運 輸 大 臣 斎藤 昇君
郵 政 大 臣 迫水 久常君
労 働 大 臣 福永 健司君
建 設 大 臣 中村 梅吉君
国 務 大 臣 川島正次郎君
国 務 大 臣 藤枝 泉介君
国 務 大 臣 藤山愛一郎君
国 務 大 臣 三木 武夫君
出席政府委員
法制局長官 林 修三君
総理府総務長官 小平 久雄君
大蔵事務官
(主計局長) 石野 信一君
委員外の出席者
専 門 員 岡林 清英君
—————————————
十月三日
委員佐々木良作君及び門司亮君辞任につき、そ
の補欠として春日一幸君及び西村榮一君が議長
の指名で委員に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
昭和三十六年度一般会計予算補正(第1号)
昭和三十六年度特別会計予算補正(特第2号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時九分開議
出席委員
委員長 山村新治郎君
理事 愛知 揆一君 理事 青木 正君
理事 重政 誠之君 理事 野田 卯一君
理事 保科善四郎君 理事 井手 以誠君
理事 川俣 清音君 理事 横路 節雄君
相川 勝六君 井出一太郎君
稻葉 修君 今松 治郎君
臼井 莊一君 仮谷 忠男君
北澤 直吉君 久野 忠治君
周東 英雄君 田中伊三次君
床次 徳二君 中垣 國男君
中曽根康弘君 中村三之丞君
西村 直己君 羽田武嗣郎君
八田 貞義君 藤本 捨助君
船田 中君 松浦周太郎君
松野 頼三君 三浦 一雄君
山口 好一君 山本 猛夫君
淡谷 悠藏君 岡 良一君
木原津與志君 小松 幹君
河野 密君 高田 富之君
楯 兼次郎君 堂森 芳夫君
永井勝次郎君 野原 覺君
長谷川 保君 松井 政吉君
春日 一幸君 西村 榮一君
出席国務大臣
内閣総理大臣 池田 勇人君
法 務 大 臣 植木庚子郎君
外 務 大 臣 小坂善太郎君
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
農 林 大 臣 河野 一郎君
通商産業大臣 佐藤 榮作君
運 輸 大 臣 斎藤 昇君
郵 政 大 臣 迫水 久常君
労 働 大 臣 福永 健司君
建 設 大 臣 中村 梅吉君
国 務 大 臣 川島正次郎君
国 務 大 臣 藤枝 泉介君
国 務 大 臣 藤山愛一郎君
国 務 大 臣 三木 武夫君
出席政府委員
法制局長官 林 修三君
総理府総務長官 小平 久雄君
大蔵事務官
(主計局長) 石野 信一君
委員外の出席者
専 門 員 岡林 清英君
—————————————
十月三日
委員佐々木良作君及び門司亮君辞任につき、そ
の補欠として春日一幸君及び西村榮一君が議長
の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
昭和三十六年度一般会計予算補正(第1号)
昭和三十六年度特別会計予算補正(特第2号)
————◇—————
山
山村新治郎#1
○山村委員長 これより会議を開きます。
昭和三十六年度一般会計予算補正(第1号)及び昭和三十六年度特別会計予算補正(特第2号)を一括して議題といたします。質疑を行ないます。野田卯一君。
この発言だけを見る →昭和三十六年度一般会計予算補正(第1号)及び昭和三十六年度特別会計予算補正(特第2号)を一括して議題といたします。質疑を行ないます。野田卯一君。
野
野田卯一#2
○野田(卯)委員 私は自由民主党を代表いたしまして、主として外交問題及び経済問題に関しまして質問をいたしたいと存じます。
外交問題を第一の質問といたしまして、最近の世界の情勢を見ておりますと、形勢はまことに重大でありまして、緊張の空気がみなぎり、実に息詰まる思いがいたすのであります。世界はまさに戦争か平和かの関頭に立っております。ケネディ大統領も九月二十六日の国連総会における演説におきまして、「人類が戦争に終止符を打たねば戦争が人類に終止符を打つ」という言葉をもちまして現在の情勢に警告を発しております。今日ほど世界の人類が戦争の危険をひしひしと感じている時代はないと思います。総理大臣はこのような緊迫した状態が発生しました根本の原因がいずこにあるとお考えでありますか、御所見を承りたいと思います。
この発言だけを見る →外交問題を第一の質問といたしまして、最近の世界の情勢を見ておりますと、形勢はまことに重大でありまして、緊張の空気がみなぎり、実に息詰まる思いがいたすのであります。世界はまさに戦争か平和かの関頭に立っております。ケネディ大統領も九月二十六日の国連総会における演説におきまして、「人類が戦争に終止符を打たねば戦争が人類に終止符を打つ」という言葉をもちまして現在の情勢に警告を発しております。今日ほど世界の人類が戦争の危険をひしひしと感じている時代はないと思います。総理大臣はこのような緊迫した状態が発生しました根本の原因がいずこにあるとお考えでありますか、御所見を承りたいと思います。
池
池田勇人#3
○池田国務大臣 見方によりましてひしひしと戦争の危険が感ぜられるという考え方があります。しかしそれと同時にこの戦争がぜひとも起こらないようにしなきゃならぬという努力も非常に払われておるのであります。戦争の危険の原因は、やはり従来からの東西の対立と、これがときどき先鋭化する、これは今までも例があったことでございます。しかし今の状態におきましては、先鋭化しまするが、みんなの努力で私は消えていくと考えておるのであります。
この発言だけを見る →野
野田卯一#4
○野田(卯)委員 去る六月総理大臣はアメリカを訪問されましてケネディ大統領と会談をされましたが、その折、当然に現在の世界情勢に関する情報や意見の交換をされ、また総理自身独自にこの政局に対処する態度について、日夜深く思いをめぐらしておられることと思います。最近の日本の国際的地位は大いに向上いたしまして、自由主義陣営において、英国とともにアメリカのよき相談相手たる地位にあります。それだけに世界の政治、世界の平和、人類の幸福に対する責任もまた重大であります。世界の一部の人々は、第三次世界戦争が不可避であると考え、その準備に取りかかっておると伝えられております。この次の戦争は核兵器の戦争であります。現在の発達した核兵器による戦争がいかなる惨害を人類、社会にもたらすか、今さら言うを要しないところであります。われわれの努力しているいかなる経済建設も、福祉の増進も、一たび戦争が勃発するなれば根本からくつがえされ、すっ飛んでしまうのであります。従ってこの危機に際会しておる現在の世界の政治家の最もなさねばならぬことは、何としても戦争の勃発を回避して世界の平和を守ることである、それが政治家の第一、最大の任務であると思います。総理大臣はいかなる方法をもって戦争を防止し、世界平和を維持せられんとするか、その抱負、御構想を承ることにいたしたいと思うのであります。
この発言だけを見る →池
池田勇人#5
○池田国務大臣 先ほどのお話の通り、戦争は人類の破滅をもたらすものであります。これみなよくわかっておるのでございます。しかしそれが先鋭化していくということは、そこにやはりお互いの信頼と理解がないからだと思います。われわれは国際連合を通じまして、ここにおいて十分戦争防止の話し合いをしなければならぬ、また国際連合だけで足りないときには、特定の国々が特定の問題で話し合って、とにかく国連あるいはそれ以外の場で、ほんとうにお互いに理解を深めていく努力によって戦争が防止できると考えております。
この発言だけを見る →野
野田卯一#6
○野田(卯)委員 総理の国連を中心として、これを強化して平和を守り、また足らぬところは関係諸国間の協力提携によって、これを防ごうとする御構想を拝承したのであります。次に現在の世界には二つの大きい対立があると存じます。その一つは自由主義陣営と共産主義陣営との対立でありまして、もう一つの対立は植民地主義とナショナリズムとの対立でございます。アジア・アフリカの地域は過去久しきにわたって西欧諸国の植民地として、その支配と束縛のもとにあったのであります。この西欧の支配下にあったAA地域の民族に、民族独立の希望と闘志を持たせるに至ったのは、明治以来の東アにおける日本の目ざましい発展であったことは、歴史の明らかに示すところであります。AA地域に盛り上がった民族意識は、各地に、あるいは執拗なあるいは激烈な独立運動を発展させまして、世界の地図は徹底的に塗りかえられることになっております。しかもこの塗りかえは今日においても継続をいたしておるのであります。そしてこの二十世紀を民族独立の世紀、民族解放の世紀としようとしておるのであります。植民地主義は民族主義に席を譲らなければならないと存じます。わが国はこれらの民族の独立あるいは勃興の運動に対しまして、これまで同情と理解ある態度をとってきましたが、今後におきましても国際政治の場に臨んで、この世界の大勢に順応し、必然の流れに沿って賢明なる行動をとるべきものと思いますが、総理の御所見をお伺いいたします。
この発言だけを見る →池
野
野田卯一#8
○野田(卯)委員 民族主義に対しまして大きな支援を与えるという場合におきましては、従来の植民地を持っておった国々との関係につきまして、いろいろな問題が生ずるのでありまして、この点につきましては特に総理大臣の御決意を要望したいと思うのであります。
問題は最近ともしますとこの植民地主義とナショナリズムとの対立が東西両陣営の対立、すなわち自由主義陣営と共産主義陣営との対立と混淆して参るということでございます。私は、わが国としてはこの両者の混淆を極力防ぎ、国際勢力が混乱に陥らないように最善の努力をなすべきものと思います。この点はきわめて困難な事柄でございますけれども、どうしてもやらなければならないことと存じます。また自由主義と共産主義との対立につきましては、お互いに経済、社会、文化等の面において大いに競争するのが適当であろうと思います。いずれの主義がよろしいか、いずれの主義がまさっておるかということは、平和のうちの競争において決定せらるべきものと考えまして、武力をもって争う、あるいは血を流して自己の主張を押しつけるという必要もなければ、全くそうすべきものでもないと考えられますが、この根本的な問題に関する総理大臣の御所見を承りたいと存じます。
この発言だけを見る →問題は最近ともしますとこの植民地主義とナショナリズムとの対立が東西両陣営の対立、すなわち自由主義陣営と共産主義陣営との対立と混淆して参るということでございます。私は、わが国としてはこの両者の混淆を極力防ぎ、国際勢力が混乱に陥らないように最善の努力をなすべきものと思います。この点はきわめて困難な事柄でございますけれども、どうしてもやらなければならないことと存じます。また自由主義と共産主義との対立につきましては、お互いに経済、社会、文化等の面において大いに競争するのが適当であろうと思います。いずれの主義がよろしいか、いずれの主義がまさっておるかということは、平和のうちの競争において決定せらるべきものと考えまして、武力をもって争う、あるいは血を流して自己の主張を押しつけるという必要もなければ、全くそうすべきものでもないと考えられますが、この根本的な問題に関する総理大臣の御所見を承りたいと存じます。
池
池田勇人#9
○池田国務大臣 民族主義とナショナリズムの対立に対しまして、東西関係の間に錯綜しておる、あるいは共産圏の国々が民族主義の方に加担する、あるいは西側がナショナリズムに加担する、こういう考えがないことはございません。ある程度見受けられるのですが、しかし事柄は全然違うわけでございます。最近独立いたしましたブラザビル・グループ、フランス系のあれでございます。これは独立させましたが、やはり自由主義をはっきり守っております。そうしてまたその他の国につきましても、共産主義が利用しようとしておりますが、断固これを排撃している国もある。だから一がいに錯綜しているように考えますけれども、その間は全然区別すべき問題であると私は考えておるのであります。私はそういう基本方針によりまして、先ほど申し上げました民族主義を擁護し、そしてその間に揣摩憶測のあるような東西関係との錯綜というものを厳然と区別しなければならぬ、こう考えております。
この発言だけを見る →野
池
池田勇人#11
○池田国務大臣 自由主義陣営と共産主義陣営とは、何も武力をもって争うべきものじゃない、どの主義がいいかということは、やはり民族の発展とか国民生活の向上、これによってどの主義がいいかということを競争したらいい。私は先般もミヤコン氏が来られたときにその意味のことを言いました。そしてわれわれ日本人は、自由主義国家内において自由主義が最も民族の発展、生活水準の向上にいいんだという標本に日本がなっておるわけでございます。私はお話しの通りに、武力でこういうものを競争すべきものではない、やはり平和的発展で、経済の復興で競争して、どちらがいいかということは自然にわかってくる問題と思います。
この発言だけを見る →野
野田卯一#12
○野田(卯)委員 次に北方領土の問題等に触れたいと思いますが、去る九月二十九日、ソ連政府から手交されました、池田総理の返書に対するフルシチョフ総理大臣の回答及び日本の核実験への抗議に対する回答に関しまして、政府の見解をただしたいと思います。
右の回答において、フルシチョフ首相は、領土問題は一連の国際諸協定によってすでに解決されておるにかかわらず、貴下がこの問題を持ち出されることは、日ソ関係の完全な正常化の途上に人為的障壁を作ろうとしているとの感がある、こう言っておるのであります。私どもは南千島は日本固有の領土であることを主張して参りましたし、またこれを主張する幾多の根拠を持っておるのでございます心また過去の国際語協定においてもこの問題は解決されておりません。従いまして、このフルシチョフ首相の言葉はまことに大いなる暴言であると言わざるを得ないと存ずるのでございます。この回答に対しまして、総理大臣の御見解を承りたい。なおこの返書に関して今後何らかの措置をとられんとするか、あわせてお尋ねをする次第であります。
この発言だけを見る →右の回答において、フルシチョフ首相は、領土問題は一連の国際諸協定によってすでに解決されておるにかかわらず、貴下がこの問題を持ち出されることは、日ソ関係の完全な正常化の途上に人為的障壁を作ろうとしているとの感がある、こう言っておるのであります。私どもは南千島は日本固有の領土であることを主張して参りましたし、またこれを主張する幾多の根拠を持っておるのでございます心また過去の国際語協定においてもこの問題は解決されておりません。従いまして、このフルシチョフ首相の言葉はまことに大いなる暴言であると言わざるを得ないと存ずるのでございます。この回答に対しまして、総理大臣の御見解を承りたい。なおこの返書に関して今後何らかの措置をとられんとするか、あわせてお尋ねをする次第であります。
池
池田勇人#13
○池田国務大臣 北方領土の問題に対しまして、フルシチョフ氏がああいう回答をしてきたことは、事実を無視した暴論である、私は絶対にこれに承服するわけには参りません。お話しの通り、幕府時代の日露条約にいたしましても、また明治八年の南樺太、千島の交換の場合におきましても、千島とは得撫島以北十八の島をさすことに国際的になっておるわけでございます。クーリル・アイランズとは、得撫島以北十八島になっておるわけでございます。だからそれに含まない択捉、国後、歯舞、色丹は、当然これは日本固有の領土であります。カイロ宣言を受けましたポツダム条約をわれわれは受諾いたしたのでございますが、カイロ宣言には、やはり固有の領土を侵害するものではないということをはっきりきめてある。そしてヤルタ協定をソ連は持ち出しておりまするが、アメリカにおきましても、これを今では否認する気持になっておる。また先般日ソ共同宣言のときも、アメリカにおきましては択捉、国後は日本の固有の領土であるということを言っておるのであります。これは国際的にも認められておる。しかもサンフランシスコ条約に調印しないソ連が、サンフランシスコ条約で得撫島以北のクーリル・アイランズを放棄したものを、自分の方に放棄したということを言うのは、これはとんでもない矛盾撞着であると私は考えます。その後におきましても松本全権が、領土問題は平和条約のときに話をする、こういうグロムイコとの協定があるのであります。私はこういう事実から申しまして、われわれの主張は絶対に歴史的にも国際的にも正しいと考えておるのであります。
この発言だけを見る →野
野田卯一#14
○野田(卯)委員 それで、この間のあの暴言に対しまして、総理大臣は今後何らかの措置をとられるかどうか、その点についてお伺いしたいと同時に、さらにまた核兵器実験再開に関する抗議につきましては、この抗議が世界全人類の悲願を背景としておるものであるにかかわらず、ことさらに焦点をぼかして、顧みて他を言うような不誠意に満ちた回答を出しておるのでありますが、これは平和を愛する国民に対する重大な侮辱とも解すべきものであると私は考えるのであります。これに対しましては、あくまでも目的貫徹のために今後必要なる措置をとるべきであると思いますが、総理大臣のお考えを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →池
池田勇人#15
○池田国務大臣 北方問題についてのフルシチョフ氏の回答は、ミコヤン氏が来られたときの親書に対する私の回答と、そうして核実験開始に対しまする私の抗議と、この二つあったのでございまするが、ソ連におきましては、前の私に対する書簡に対する私の回答は発表しておりませんです。そうして核兵器に対する抗議が行きまして、それを二つ一緒にして発表してあるわけであります。だから私はそういう経過から申しまして、今の北方問題につきましてまた再び抗議をすることは、かいないことだとただいまのところ考えております。適当な機会に、また私は北方問題については意見を言うつもりであります。
核兵器の実験に対しましての向こうの回答は、お話しの通りに顧みて他を言うことでございます。私はこの問題につきましては、国連におきましてこれを持ち出して、しかも一番従来から関心を持っておるわが国でございます。国連におきまして、はっきりわれわれの意向を申し述べて、そうしてこれに列国の共同歩調を得るようにいたしたいと思っております。先般も申し上げましたが、列国議会同盟におきましては、わが方より持ち出しまして、絶対多数で議決をした状況であるのであります。
この発言だけを見る →核兵器の実験に対しましての向こうの回答は、お話しの通りに顧みて他を言うことでございます。私はこの問題につきましては、国連におきましてこれを持ち出して、しかも一番従来から関心を持っておるわが国でございます。国連におきまして、はっきりわれわれの意向を申し述べて、そうしてこれに列国の共同歩調を得るようにいたしたいと思っております。先般も申し上げましたが、列国議会同盟におきましては、わが方より持ち出しまして、絶対多数で議決をした状況であるのであります。
野
野田卯一#16
○野田(卯)委員 次に中国問題に触れたいと思います。
総理大臣は先日の施政方針の演説におきまして、中国代表権問題に触れて、中国大陸の国民に親近感を感じつつも、すでにわが国と平和条約を結んで友好関係にある中華民国の将来に至大の関心を持たざるを得ない、こう言っておられます。また、これが世界的規模を持つ重要問題であり、国連で十分討議され、世界世論の納得のいく公正な解決を期するために努力する考えだ、かように述べておられまして、表現に非常に苦心の跡が見られるのであります。しかしながら、かつて朝鮮動乱以来、国連においては中共は侵略者として取り扱われており、今日私どもが東南アジアの方面に参りましても、中共の侵略的態度を著しく感ずるのであります。現に私どもが先般インドに参りましたときに、インドの青年諸君が十数人私たちのそばを通り過ぎたのでございますが、その青年諸君が私ども一行を中国人と見誤りまして、痛烈な罵声を投げかけて通ったのでありまして、インド大衆の中共に対する反感をまざまざとわれわれは見せつけられたのであります。チベット問題あるいは中共の国境侵犯の問題でさんざんな煮え湯を飲まされて参りましたインドのネール首相は、最近中共の侵略的な態度が改まらない場合には戦争も辞せないというふうなことも漏らしておると聞いておるのであります。従来中共と友好関係にあると言われておりましたビルマにおいても、最近ウー・ヌー首相は著しく反中共の態度に変わってきております。中共のまことに強圧的な態度と国内撹乱工作に対する怒りより発したるものと認められるのであります。世界の視聴を集めていますラオスの騒乱と中共との関係については今さら説明を要しません。カンボジアの国家主席であるシアヌーク殿下は従来共産圏に対しましても友好的な態度を持しておりましたが、最近一たん辞職されまして第五次内閣を組織されたのでありますが、それ以来共産主義に対してきわめて警戒的なる態度を示すに至られました。それはラオス、ベトナムにおける共産分子の活動がひたひたとカンボジアに押し寄せて参りまして、カンボジア政府のこれまでの共産主義者に対する穏やかな態度を硬化させるに至ったものと言われておるのであります。また南ベトナムの治安は共産ゲリラであるベトコンの跳梁によっていたく撹乱され、同国の政治経済に大きな影響を与え、ベトナムの前途に暗雲を漂わしておるのであります。このような中共政府の近隣諸国を脅威する侵略的ともいうべき態度について、アジアの一員であり、アジアの国のうちでは兄さん分と見られております日本の総理大臣として、いかなる見解を持たれておりますか、お尋ねをいたしたいと思います。
また私たちは本年三月台湾を訪問いたしまして、親しく現地の実情に触れる機会を得ましたが、現在台湾には千百万人の住民がおりまして、これらの人々は、それが戦前から居住しておる台湾人でありましても、また蒋介石総統とともに台湾に渡って参りました中国人でありましても、いずれも共産主義に対しましては徹底的な反対の態度をとっておりまして、またわが国に対しましては大きな信頼と親近感を持っておるのでございます。またこの際私たちの思い出すべきことは、終戦の際に中国大陸にいた数百万人に上る軍人や民間の人々の運命が最も案ぜられたのでございますが、その際暴に報いるに暴をもってしてはならぬと国民を教えてわが同胞の生命を守ってくれたのは蒋介石総統であります。また北海道の東北半分を、釧路、留萌ライン以北をソ連が占領したいという要望に対しまして、これを拒否してわが国内に三十八度線を設けさせなかったのは、マッカーサーのごとく伝えられておりますけれども、ほんとうの主張者は、ほんとうにこれを実現させたのは、まさに蒋介石総統でございます。また多年にわたりまして膨大なる損失をこうむりましたにもかかわらず、真の友愛の精神からわが国に対する賠償の権利を放棄をいたしましたのも、実に蒋介石総統であるのであります。
中国問題の処理にあたっては、それらの事情につき十分なる考慮を払うべきものと思いますが、これに関する総理の御見解を承りたいと存じます。
なおもう一点ありますが、昨日のニューヨーク発共同通信の報道によりますと、国連の日本代表部は、中国代表権問題に関しまして、積極的に重要問題として議論するが、結局は中共の国連加盟するのを認め、その結果中共だけ国連加盟となっても、国府が国連外の独立国として存在するならやむを得ないという構想で進むかのごとく伝えておりますが、この報道はまことに重大でございますから、これに関する政府の見解を御表明願いたいと存じます。
この発言だけを見る →総理大臣は先日の施政方針の演説におきまして、中国代表権問題に触れて、中国大陸の国民に親近感を感じつつも、すでにわが国と平和条約を結んで友好関係にある中華民国の将来に至大の関心を持たざるを得ない、こう言っておられます。また、これが世界的規模を持つ重要問題であり、国連で十分討議され、世界世論の納得のいく公正な解決を期するために努力する考えだ、かように述べておられまして、表現に非常に苦心の跡が見られるのであります。しかしながら、かつて朝鮮動乱以来、国連においては中共は侵略者として取り扱われており、今日私どもが東南アジアの方面に参りましても、中共の侵略的態度を著しく感ずるのであります。現に私どもが先般インドに参りましたときに、インドの青年諸君が十数人私たちのそばを通り過ぎたのでございますが、その青年諸君が私ども一行を中国人と見誤りまして、痛烈な罵声を投げかけて通ったのでありまして、インド大衆の中共に対する反感をまざまざとわれわれは見せつけられたのであります。チベット問題あるいは中共の国境侵犯の問題でさんざんな煮え湯を飲まされて参りましたインドのネール首相は、最近中共の侵略的な態度が改まらない場合には戦争も辞せないというふうなことも漏らしておると聞いておるのであります。従来中共と友好関係にあると言われておりましたビルマにおいても、最近ウー・ヌー首相は著しく反中共の態度に変わってきております。中共のまことに強圧的な態度と国内撹乱工作に対する怒りより発したるものと認められるのであります。世界の視聴を集めていますラオスの騒乱と中共との関係については今さら説明を要しません。カンボジアの国家主席であるシアヌーク殿下は従来共産圏に対しましても友好的な態度を持しておりましたが、最近一たん辞職されまして第五次内閣を組織されたのでありますが、それ以来共産主義に対してきわめて警戒的なる態度を示すに至られました。それはラオス、ベトナムにおける共産分子の活動がひたひたとカンボジアに押し寄せて参りまして、カンボジア政府のこれまでの共産主義者に対する穏やかな態度を硬化させるに至ったものと言われておるのであります。また南ベトナムの治安は共産ゲリラであるベトコンの跳梁によっていたく撹乱され、同国の政治経済に大きな影響を与え、ベトナムの前途に暗雲を漂わしておるのであります。このような中共政府の近隣諸国を脅威する侵略的ともいうべき態度について、アジアの一員であり、アジアの国のうちでは兄さん分と見られております日本の総理大臣として、いかなる見解を持たれておりますか、お尋ねをいたしたいと思います。
また私たちは本年三月台湾を訪問いたしまして、親しく現地の実情に触れる機会を得ましたが、現在台湾には千百万人の住民がおりまして、これらの人々は、それが戦前から居住しておる台湾人でありましても、また蒋介石総統とともに台湾に渡って参りました中国人でありましても、いずれも共産主義に対しましては徹底的な反対の態度をとっておりまして、またわが国に対しましては大きな信頼と親近感を持っておるのでございます。またこの際私たちの思い出すべきことは、終戦の際に中国大陸にいた数百万人に上る軍人や民間の人々の運命が最も案ぜられたのでございますが、その際暴に報いるに暴をもってしてはならぬと国民を教えてわが同胞の生命を守ってくれたのは蒋介石総統であります。また北海道の東北半分を、釧路、留萌ライン以北をソ連が占領したいという要望に対しまして、これを拒否してわが国内に三十八度線を設けさせなかったのは、マッカーサーのごとく伝えられておりますけれども、ほんとうの主張者は、ほんとうにこれを実現させたのは、まさに蒋介石総統でございます。また多年にわたりまして膨大なる損失をこうむりましたにもかかわらず、真の友愛の精神からわが国に対する賠償の権利を放棄をいたしましたのも、実に蒋介石総統であるのであります。
中国問題の処理にあたっては、それらの事情につき十分なる考慮を払うべきものと思いますが、これに関する総理の御見解を承りたいと存じます。
なおもう一点ありますが、昨日のニューヨーク発共同通信の報道によりますと、国連の日本代表部は、中国代表権問題に関しまして、積極的に重要問題として議論するが、結局は中共の国連加盟するのを認め、その結果中共だけ国連加盟となっても、国府が国連外の独立国として存在するならやむを得ないという構想で進むかのごとく伝えておりますが、この報道はまことに重大でございますから、これに関する政府の見解を御表明願いたいと存じます。
池
池田勇人#17
○池田国務大臣 御質問の第一点は、中共が侵略行為をしておるという事実を並べられました。私は、インド、ビルマ等につきましての実例は知りませんが、ベトナム等における問題は、新聞その他で承知しております。ただ、国際的に中共が侵略者であるということは、国際連合で決議せられた事実はございます。今中共が、朝鮮以外におきまする行動につきまして、まだ国際的に正確には、せられておりませんが、とにかく朝鮮問題につきましては侵略者であるということを、はっきり国連で決議しておる。これは、今度の国連で中国代表権問題を討議するときの一つの材料になると私は思います。
それから台湾における問題、ことに蒋介石総統が、戦争中のあの暴力にかわるに暴力をもってせず、親愛の気持で処理せられたことに対しましては、私は記憶に新たでございます。よく頭に入れておるのであります。また北海道釧路を起点としての分割の問題も聞き及んでおります。しかし、いずれにいたしましても、私は蒋介石総統のとられた態度につきましては、国民とともに感謝の意を今も持っておるのであります。従いまして、サンフランシスコ講和会議後におきましても、われわれは中華民国と戦争し、中華民国がわれわれの賠償を放棄し、そうして中華民国と条約を結んで友好関係を維持している、これは一つの厳然たる事実であります。国際的の事実であります。そこで、いろいろ問題がございまするか、きょうのある新聞でごさいましたか、中共を認めるべきだという、これは関東地方だけでやった調査を聞いておりますが、中共を認めるかという問題につきますと、これは五一%になっておる。それなら台湾をどうするか、こういうふうになりますと、それはちょっと困った、台湾はその事実を認めなければならぬ、こういうことになります。そうすると、これはいかにも二つの中国を認めるような結果になるのじゃないか、こううかがわれるのでございますが、しかし、二つの中国ということは、台湾の中華民国も、あるいは大陸の中共政府も、絶対にこれはいかない、こう両方とも言っております。だからわれわれは、この蒋政権の考え方、また中共政権の方の厳然たる考え方に水をさすようなことは、今われわれとしてとるべきところじゃございません。従いまして、こういう世界的に重大な問題、ことに日本としてはほんとうに最も関心の深い問題につきまして、従来十一、二年間、この中共代表権問題をたな上げすることにわれわれは賛成しておりましたが、私は、今やたな上げ案でいくべきじゃない、この重大問題は国連に持ち出して十分討議し、世界的に公正な結論を出すべきだ、こう考えておるのであります。だから、われわれは国連総会でこれが審議せられ、そうして両政権と申しますか、台湾政府と中共政権とが英知を働かせ、そうして国際的に公平な、りっぱな結論が出ることを祈念し、それに向かって努力いたしたいと思うておるのであります。
しこうして今の第三番目のお話の、国連において中共政権が代表権を認められ、台湾がどうなるかというふうな問題は、まだ一度も国連で討議せられていないことでございます。私はそういう揣摩憶測に対しまして、この重大な立場にありまする日本政府として、とやこう批評することは差し控えたいと考えます。
この発言だけを見る →それから台湾における問題、ことに蒋介石総統が、戦争中のあの暴力にかわるに暴力をもってせず、親愛の気持で処理せられたことに対しましては、私は記憶に新たでございます。よく頭に入れておるのであります。また北海道釧路を起点としての分割の問題も聞き及んでおります。しかし、いずれにいたしましても、私は蒋介石総統のとられた態度につきましては、国民とともに感謝の意を今も持っておるのであります。従いまして、サンフランシスコ講和会議後におきましても、われわれは中華民国と戦争し、中華民国がわれわれの賠償を放棄し、そうして中華民国と条約を結んで友好関係を維持している、これは一つの厳然たる事実であります。国際的の事実であります。そこで、いろいろ問題がございまするか、きょうのある新聞でごさいましたか、中共を認めるべきだという、これは関東地方だけでやった調査を聞いておりますが、中共を認めるかという問題につきますと、これは五一%になっておる。それなら台湾をどうするか、こういうふうになりますと、それはちょっと困った、台湾はその事実を認めなければならぬ、こういうことになります。そうすると、これはいかにも二つの中国を認めるような結果になるのじゃないか、こううかがわれるのでございますが、しかし、二つの中国ということは、台湾の中華民国も、あるいは大陸の中共政府も、絶対にこれはいかない、こう両方とも言っております。だからわれわれは、この蒋政権の考え方、また中共政権の方の厳然たる考え方に水をさすようなことは、今われわれとしてとるべきところじゃございません。従いまして、こういう世界的に重大な問題、ことに日本としてはほんとうに最も関心の深い問題につきまして、従来十一、二年間、この中共代表権問題をたな上げすることにわれわれは賛成しておりましたが、私は、今やたな上げ案でいくべきじゃない、この重大問題は国連に持ち出して十分討議し、世界的に公正な結論を出すべきだ、こう考えておるのであります。だから、われわれは国連総会でこれが審議せられ、そうして両政権と申しますか、台湾政府と中共政権とが英知を働かせ、そうして国際的に公平な、りっぱな結論が出ることを祈念し、それに向かって努力いたしたいと思うておるのであります。
しこうして今の第三番目のお話の、国連において中共政権が代表権を認められ、台湾がどうなるかというふうな問題は、まだ一度も国連で討議せられていないことでございます。私はそういう揣摩憶測に対しまして、この重大な立場にありまする日本政府として、とやこう批評することは差し控えたいと考えます。
野
野田卯一#18
○野田(卯)委員 先ほどの電報でございますが、ああいう電報が日本に伝わりましてでかでかと掲げられる。それが日本代表部がこういう考えをもって進んでいるのだなどということは、私非常に重大な問題と考えるのでありまして、これに対しまして政府部内において適当な措置をとっていただきたいと存じます。
次に日韓問題に入りたいと思います。
日本と韓国とは御承知のように一衣帯水の間にございまして、その地理的なあるいは歴史的なあるいは文化的と、あらゆる関係からいたしまして最も親近なるべき間柄にございますが、終戦以来今日に至るまで正常な国交が開かれない、きわめて不自然な状態にあります。私どもはこの状態を打開するために、本年五月、初めて韓国を訪問し、韓国各方面の方々と親しく接触し、率直に意見を交換し、両国間の両国民の間にわだかまっておりました誤解と猜疑心を取り除くために努力し、日韓親善の大勢を築き上げることができたと信じております。その後、御承知のごとく政権は交代いたしましたが、新政権におきましても対日関係はそこなわれない、むしろ新政権は、従来のいかなる政府より親日的であることを標榜しておるのであります。革命に伴う国内の整備もようやく一段落いたしまして、日韓会談を再開する運びとなったことはまことに喜ばしいことでございます。外務省においては会談の準備のために韓国側と接触し、また先般金副総理が日本に来られました際にも意見の交換をしておられるのでありまして、従ってある程度の見通しを立て得る立場におられますので、お尋ねをいたしますが、韓国の現状からしてこの会談は一日もすみやかに成立させる、国交の正常化を実現して、引き続いて経済協力をして、両国の経済のすみやかなる復興、発展と民生の向上をはかる必要があるのでありますが、この日韓交渉というものは、本年内に妥結の見通しがあるかどうかについてお話を承りたいと思います。
また日韓会談の中心テーマは結局請求権問題にあると思いますが、この解決についてはいかなる案を持っておられますか。すでにこの問題について先方との間に金額の点まで話が出ておると新聞はこれを報道をいたしておりますが、いかなる状態にございますか、これまたお話を願いたいと思います。私は、請求権問題は高度の政治的見地に立って解決すべき問題であり、その方法においても正当なる請求権の支払いのほかに、無償譲与あるいは有償協力などの組み合せと申しますか、コンビネーションによって処理することも一案ではないか、そういう見解を持っておりますが、これに関する外務大臣の御所見を承りたいと思います。
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日本と韓国とは御承知のように一衣帯水の間にございまして、その地理的なあるいは歴史的なあるいは文化的と、あらゆる関係からいたしまして最も親近なるべき間柄にございますが、終戦以来今日に至るまで正常な国交が開かれない、きわめて不自然な状態にあります。私どもはこの状態を打開するために、本年五月、初めて韓国を訪問し、韓国各方面の方々と親しく接触し、率直に意見を交換し、両国間の両国民の間にわだかまっておりました誤解と猜疑心を取り除くために努力し、日韓親善の大勢を築き上げることができたと信じております。その後、御承知のごとく政権は交代いたしましたが、新政権におきましても対日関係はそこなわれない、むしろ新政権は、従来のいかなる政府より親日的であることを標榜しておるのであります。革命に伴う国内の整備もようやく一段落いたしまして、日韓会談を再開する運びとなったことはまことに喜ばしいことでございます。外務省においては会談の準備のために韓国側と接触し、また先般金副総理が日本に来られました際にも意見の交換をしておられるのでありまして、従ってある程度の見通しを立て得る立場におられますので、お尋ねをいたしますが、韓国の現状からしてこの会談は一日もすみやかに成立させる、国交の正常化を実現して、引き続いて経済協力をして、両国の経済のすみやかなる復興、発展と民生の向上をはかる必要があるのでありますが、この日韓交渉というものは、本年内に妥結の見通しがあるかどうかについてお話を承りたいと思います。
また日韓会談の中心テーマは結局請求権問題にあると思いますが、この解決についてはいかなる案を持っておられますか。すでにこの問題について先方との間に金額の点まで話が出ておると新聞はこれを報道をいたしておりますが、いかなる状態にございますか、これまたお話を願いたいと思います。私は、請求権問題は高度の政治的見地に立って解決すべき問題であり、その方法においても正当なる請求権の支払いのほかに、無償譲与あるいは有償協力などの組み合せと申しますか、コンビネーションによって処理することも一案ではないか、そういう見解を持っておりますが、これに関する外務大臣の御所見を承りたいと思います。
小
小坂善太郎#19
○小坂国務大臣 日韓関係を改善せねばならないという気持においては、政府も野田議員に同じ見地に立っております。従いまして、今度できました政権もようやく二年後には文民政権になるという目標を明らかにいたし、人心の安定も徐々に回復しつつございますので、この機会に会談を持ちたい、さように考えております。先方からの申し出に応ずる、かようなことでございます。しかしながら、御承知のように問題は請求権等、漁業の問題、李ラインの問題でございますが、この請求権の問題につきましては、ただいまお話しのように、いわゆる大所高所に立って、日韓将来のために解決すべきでございまするが、何分にもやはり請求権というもので考えまする場合には、やはりそれに即応する一定の根拠がなければならぬと思います。従いまして、その根拠を事務的に探索いたしましたる上において、あるいはまた必要に応じて政治的な解決をはかるということも必要であろうかと思っております。その政治的な解決という中には、今お話しのように無償の譲与とか、有償の協力というものの組み合わせということもあるいは必要かとも思います。しかしいずれにいたしましても、こういう話を話し合おうという段階になっております。請求権の問題は、過去十年以上にわたる交渉の中においても全然触れられなかった問題であります。ようやくことしの四月になって、初めて若干請求権の問題に触れたという程度でございまするから、もう少しこれを事務的に煮詰めてみる必要がありはしないか、かように思っております。従いまして、本年中に解決したいということは、早ければ早いほどよろしいとは思いまするけれども、やはりその交渉の過程においてどのような結論になりまするか、今のところ何とも申し上げることはできない、かように思っております。
この発言だけを見る →野
野田卯一#20
○野田(卯)委員 日韓関係は繰り返して申し上げるまでもなく、極力早期に一つ妥結に至るように御努力を願いたいと思います。
次に密輸の取り締まりあるいは韓国の国内撹乱工作員の取り締まり等の問題がございますが、これにつきましては、両国の官憲の間において緊密なる連絡体制を整えまして万全を期すべきものだと考えるのでありますが、これに関する御意見を承りたいと存じます。日韓国交の正常化は、わが国民のほとんど全部をあげて念願しておるところでございます。しかるに社会党は韓国とわが国との国交調整は、朝鮮の統一を阻害するものとして反対の態度をとっておりますが、これはまことにいわれなき反対であると思います。今日北朝鮮はソ連及び中共とかたい攻守同盟を結びまして、共産圏の確固たる一員となっておることは御承知の通りであります。この北朝鮮と自由主義を奉じて朝鮮動乱によって痛めつけられ、北鮮に対して深刻なる反感と憎しみを持っておる韓国が、今にわかに合体をすることは、現実の問題としてはとうてい考えられないところでございます。また日韓の国交回復は将来の南北朝鮮の合体に何ら支障を及ぼすものではございません。ただ北鮮優位の統一、すなわち北鮮がイニシアチブをとった南北統一を企てておるものにとりましては好ましくないというにすぎないのであります。社会党はドイツの問題については、政治の現実に即して東独の存在を認むべしと、この間も成田君は言っておられる。そういうことを主張しておきながら、朝鮮については、現実を無視して韓国の正当なる要望に反対し、完全なる矛盾を露呈して、精神分裂的な主張をなしておるものと認められる。これに対して外務大臣の御答弁を承りたいと思います。
この発言だけを見る →次に密輸の取り締まりあるいは韓国の国内撹乱工作員の取り締まり等の問題がございますが、これにつきましては、両国の官憲の間において緊密なる連絡体制を整えまして万全を期すべきものだと考えるのでありますが、これに関する御意見を承りたいと存じます。日韓国交の正常化は、わが国民のほとんど全部をあげて念願しておるところでございます。しかるに社会党は韓国とわが国との国交調整は、朝鮮の統一を阻害するものとして反対の態度をとっておりますが、これはまことにいわれなき反対であると思います。今日北朝鮮はソ連及び中共とかたい攻守同盟を結びまして、共産圏の確固たる一員となっておることは御承知の通りであります。この北朝鮮と自由主義を奉じて朝鮮動乱によって痛めつけられ、北鮮に対して深刻なる反感と憎しみを持っておる韓国が、今にわかに合体をすることは、現実の問題としてはとうてい考えられないところでございます。また日韓の国交回復は将来の南北朝鮮の合体に何ら支障を及ぼすものではございません。ただ北鮮優位の統一、すなわち北鮮がイニシアチブをとった南北統一を企てておるものにとりましては好ましくないというにすぎないのであります。社会党はドイツの問題については、政治の現実に即して東独の存在を認むべしと、この間も成田君は言っておられる。そういうことを主張しておきながら、朝鮮については、現実を無視して韓国の正当なる要望に反対し、完全なる矛盾を露呈して、精神分裂的な主張をなしておるものと認められる。これに対して外務大臣の御答弁を承りたいと思います。
小
小坂善太郎#21
○小坂国務大臣 最初の密輸の問題につきましては、これは厳に取り締まる方針で臨んでおります。
次に統一の問題でございまするが、御承知のように一九四七年の十一月の国連の決議によりまして、国連監視下の自由選挙ということを韓国側は言っておりますし、北鮮側は、自主的な選挙ということを申しております。いずれも統一は好ましいということは言っておるのでありまするが、しかしながら人口が違うのであります。御承知のように韓国は二千五百万をこえております。北鮮側においては一千百万人程度、そこで、選挙をすればいずれの方に有利であるかということは、明瞭だと思います。従って、そこに統一ははなはだ困難である、これが現状でございます。そうした現状を認めながら、当分統一ということは困難であるとすれば、わが国としては、非常に近くにあり、しかも漁業その他で非常に密接な関係を持つ韓国との間に諸種の経済問題を解決していくという態度に出るということは、きわめて当然であろうと、かように考えております。
この発言だけを見る →次に統一の問題でございまするが、御承知のように一九四七年の十一月の国連の決議によりまして、国連監視下の自由選挙ということを韓国側は言っておりますし、北鮮側は、自主的な選挙ということを申しております。いずれも統一は好ましいということは言っておるのでありまするが、しかしながら人口が違うのであります。御承知のように韓国は二千五百万をこえております。北鮮側においては一千百万人程度、そこで、選挙をすればいずれの方に有利であるかということは、明瞭だと思います。従って、そこに統一ははなはだ困難である、これが現状でございます。そうした現状を認めながら、当分統一ということは困難であるとすれば、わが国としては、非常に近くにあり、しかも漁業その他で非常に密接な関係を持つ韓国との間に諸種の経済問題を解決していくという態度に出るということは、きわめて当然であろうと、かように考えております。
野
野田卯一#22
○野田(卯)委員 次に東南アジア訪問に関してお尋ねするのでありますが、総理大臣は、臨時国会終了後にインド、パキスタン、ビルマ、タイの四カ国を訪問される予定と承っております。これらの国々におきましては、いずれも強く経済協力を要請されることと存じます。しかしビルマとタイについてはそれ以上の問題といたしまして賠償の増額と特別円の解決の問題がございます。私はこの二つの問題は、総理の御出発の前に解決すべく努力をされておると聞いておるのでございますが、ビルマの賠償、タイの特別円については、どういう方法でこれを解決されようとしておるか、そのお考えを御答弁願いたいと思います。
なお、総理大臣は東南アジアを訪問する際に、それらの諸国の首脳者とアジア共通の問題について忌憚なき意見を交換したい、かように述べておられますが、この共通の問題というのは一体具体的にはどのような内容のものであるか、お漏らしをいただきたいと思います。
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池
池田勇人#23
○池田国務大臣 ビルマ国との賠償の問題、タイ国との特別円の問題、お話しの通りでございます。ビルマとの賠償協定は、他の国よりもいち早くやってきてあります。しこうして、その話し合いのとき、他の国との賠償の状況を見合わして、また考え直すことあるべきという条項を入れておるのであります。従いまして、フィリピン、インドネシア等の賠償の額を見まして、ビルマからもっと賠償額をふやすようにという要求が二、三年前から参っております。政府といたしましては、誠意を持って今交渉中でございます。一昨々日ビルマの大蔵大臣一行がこの賠償の問題の交渉に来られました。あす、あさってから交渉を始めると思います。またタイの特別円の問題も、多年の懸案でございまして、戦争中にタイの物資を徴発しましたそれに対する補償として、一応百五十億円支払うことにいたしまして、そのうち五十四億円をすでに払っておるのであります。残りの九十六億円の支払いについて一応は交渉の妥結を見たのでございまするが、その文言に両方に誤解がございまして、われわれは無償でやるのでなしに、貸付で、そうして長期間で支払うということに考えておりましたところ、向こうは、いや無償でやるんだ、こういうことを強く主張してきております。これも懸案でございまするが、われわれは、タイ国との従来の関係を考えまして、誠意を持って一つ交渉に応じたい、こういう態度で交渉を始める考えでおります。
第二の、私が東南アジアに参りますにつきまして、四カ国とアジア共通の問題について話す、こう施政演説で言っております。これはもちろんアジアの平和を確立し、世界の平和にお互いに貢献しようという問題につきまして、いろいろ忌憚のない意見をかわすと同時に、お話しの経済協力、技術協力につきまして、現地を見、そして各国の首脳者と話し合いまして、われわれとしてできるだけの協力をしようという気持で私は参りたいと思います。すなわち東南アジアの発展が即日本の発展に密接な関係があることは、すでに御承知の通りでございます。私は経済問題につきまして特に具体的な話をしていきたいと考えております。
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野
野田卯一#24
○野田(卯)委員 次にアジア共同市場の問題に触れたいと思います。
各国がその経済発展のために、地域的な経済協力の問題が近年大きくクローズ・アップして参っております。ヨーロッパでは御承知のように一昨年初め欧州共同市場が生まれました。西ドイツ、フランス、イタリア、ベネルックスの六カ国が参加し、また昨年の一月には欧州自由貿易連合が結成せられまして、英国、スカンジナヴィア三国、オーストリア、スイス、ポルトガルの七カ国が参加いたしました。この二つの組織はその後大へんにその機能を発揮いたしまして、両組織に加盟した国々の経済状態は顕著な改善を見つつあるのでございます。最近は英国のヨーロッパ共同市場参加が具体化しようとしておりますが、それが実現いたしました暁には、共同市場と自由貿易連合との合体も予想せられるのでありまして、欧州諸国の経済の一体化というものが現実化するものと見られております。またアメリカ州におきましても、南北米の地域的な経済協力の問題が日程に上ってきておるのであります。このような動きに対しまして、アジア地域においても地域経済協力の可能性を検討する機運が生まれて参りまして、国連の機関でありますところのエカフェではこの問題を取り上げるに至りました。私は前からアジア・コンモン・マーケットの考え方について検討いたしておるのでございますが、ヨーロッパあるいはアメリカにおける最近の発展の状況から見まして、それがアジア各国の経済繁栄のために必要である、また有益であるということを痛感するに至りました。もっともこの事業は幾多の困難を伴い、容易のことではないのでございますが、アジア地域各国がばらばらに経済を営んでいるよりは、お互いに相協力いたしまして、でき得る限り相互間の通商障害を撤廃いたし、円滑な経済交流をはかる方が、それぞれの国に有利であるのみならず、アジア全体の発展にも大いに寄与するものと考えられるのでございます。最近とかく日本が西欧のみに目を向けて、アジアを忘れがちであるという声がアジア各地で聞かれるおりからでもございまして、私はこのアジアの地域経済協力の問題は進んで取り上げて、関係各国と連絡いたしまして、エカフェのごとき国際機関のもとに推進をはかるべきものと考えておりますが、これに対する政府の御見解をお尋ねしたいと思います。
この発言だけを見る →各国がその経済発展のために、地域的な経済協力の問題が近年大きくクローズ・アップして参っております。ヨーロッパでは御承知のように一昨年初め欧州共同市場が生まれました。西ドイツ、フランス、イタリア、ベネルックスの六カ国が参加し、また昨年の一月には欧州自由貿易連合が結成せられまして、英国、スカンジナヴィア三国、オーストリア、スイス、ポルトガルの七カ国が参加いたしました。この二つの組織はその後大へんにその機能を発揮いたしまして、両組織に加盟した国々の経済状態は顕著な改善を見つつあるのでございます。最近は英国のヨーロッパ共同市場参加が具体化しようとしておりますが、それが実現いたしました暁には、共同市場と自由貿易連合との合体も予想せられるのでありまして、欧州諸国の経済の一体化というものが現実化するものと見られております。またアメリカ州におきましても、南北米の地域的な経済協力の問題が日程に上ってきておるのであります。このような動きに対しまして、アジア地域においても地域経済協力の可能性を検討する機運が生まれて参りまして、国連の機関でありますところのエカフェではこの問題を取り上げるに至りました。私は前からアジア・コンモン・マーケットの考え方について検討いたしておるのでございますが、ヨーロッパあるいはアメリカにおける最近の発展の状況から見まして、それがアジア各国の経済繁栄のために必要である、また有益であるということを痛感するに至りました。もっともこの事業は幾多の困難を伴い、容易のことではないのでございますが、アジア地域各国がばらばらに経済を営んでいるよりは、お互いに相協力いたしまして、でき得る限り相互間の通商障害を撤廃いたし、円滑な経済交流をはかる方が、それぞれの国に有利であるのみならず、アジア全体の発展にも大いに寄与するものと考えられるのでございます。最近とかく日本が西欧のみに目を向けて、アジアを忘れがちであるという声がアジア各地で聞かれるおりからでもございまして、私はこのアジアの地域経済協力の問題は進んで取り上げて、関係各国と連絡いたしまして、エカフェのごとき国際機関のもとに推進をはかるべきものと考えておりますが、これに対する政府の御見解をお尋ねしたいと思います。
池
池田勇人#25
○池田国務大臣 構想としては、しごくけっこうな構想でございます。しかしヨーロッパ経済共同体の発生の経過を見ましても、ベネルックス三国がまずでき上がりまして、そしてドイツ、フランス、イタリアが入った。これは初めから申しますと、もう十年以上かかっておる状況でございます。しかもこの六カ国は長い歴史を持ち、そして経済あるいは国民生活が、ほとんど共通であるといっても過言でないぐらいの解け合う立場になっておるのであります。だから、非常にりっぱな成果を上げました。そして続いてできましたイギリスを中心とする自由貿易連合、これは経済共同体のように基盤ができておりません。従って共同体に見るような発展は見られない。そこで最近は、貿易連合の中心であるイギリスが共同体に入ろうとしていろいろ議論せられておるようでございます。やはりこの共同体になり、あるいは連合になる場合におきましても、その加盟国の経済状態ということが非常に影響するのであります。南米におきましてのこういう考え方も、アメリカが非常に莫大な金をつぎ込んでやろうといたしております。南米における各国の状況も違いますが、アメリカ合衆国という非常に強力な力でこれを押していこうとしております。そして東南アジアを見ますと、南米諸国までもいっていない。ばらばらでございます。そしてアメリカほどの力を入れるだけの力が日本にはございません。しかし構想としては、りっぱな構想でございます。私は昔ライス・バンクということを言い出したのも、この思想であるのでございます。しかしこの構想に向かって着々進めていくということは、われわれ日本人としては、そしてまた先ほど申し上げましたように、東南アジアとの提携がアジアにおける民族の発展のもとでございます。私は、そういう構想のもとに徐々に進めていきたいと考えております。今回の四国訪問につきましても、そういうことについての意見を聞いてみたいという考えでございまして、構想は大賛成でございますが、実際にどうやっていくということは、なかなかむずかしい問題でございます。ことにOECD、DAGの問題等も出て参りまして、そういうものと見合いながら日本の役割を考えていきたいと考えております。
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野田卯一#26
○野田(卯)委員 来月の二日から、箱根において日米貿易経済合同委員会が開催せられることになっております。この委員会の開催は、去る六月総理大臣がアメリカを訪問されました一つの大きな成果であると私は思いますが、私はこの会議を日本とアメリカとの経済提携、相互援助の実効を上げるために最大限に活用されるように政府に要望したいのであります。特に海外経済協力につきましては、世界各国の要望というものはきわめて多額に上っておるのであります。また、地域によりましては、東西両陣営の競争は激烈をきわめておりまして、日本とアメリカ両国は、相互に緊密な提携をとりまして、円滑な、有効適切な、最も能率を発揮するような経済協力をいたす必要があると痛感いたしました。従って、特にこの点について話し合いたいことを希望するものでございます。
また、今後の日本の海外経済関係におきますところの幾多の障害を取り除きまして、不平等待遇の是正を求め、その発展を保障するためには、ぜひともOECDすなわち欧州経済開発機構に加盟することが必要でありますが、これにつきまして、アメリカ側の側面的援助を確保するように努力されたいことを強く要望するものでございますが、これにつきましての外務大臣の御見解とお見通しをお伺いいたします。
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小
小坂善太郎#27
○小坂国務大臣 総理大臣が訪米されました大きな所産の一つといたしまて、日米貿易経済委員会が開かれることになりました。アメリカの有力閣僚六閣僚が参りまするので、この機会を、野田さんのお話のように、十分有効に活用したいと思います。主たる考え方は、日米相互の間の貿易経済の伸展、それから経済協力ないしは経済援助の問題、あるいは国際機構への日本加盟の問題、また、主としてヨーロッパにおける日本に対する差別待遇を、アメリカ側として自由陣営全体の立場から大いに撤回するように話して、側面的な援助をしてもらうための理解を求める問題、いろいろあろうかと思いますが、主として私は日本の経済の実態、あるいは日本そのものに対する認識を主要閣僚において深めてもらうということに大きな収穫があるのではないか、かように期待いたしておる次第であります。
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野田卯一#28
○野田(卯)委員 それではこれから経済問題に入りたいと思います。
最初に景気調整の問題でございますが、最近におけるわが国の経済は高度の発展を示し、国民の生活水準は向上し、雇用状態も著しく改善せられました。産業の近代化、合理化もかなり進んで参ったのであります。総理大臣が演説でお示しになりましたように、昭和三十六年度の国民総生産は十六兆数千億に達するものと見込まれ、昨年度の実績に対して実質約一〇%の伸びでありまして、この伸びは、一昨年度の実質一七%、昨年の実質二二%には及びませんが、当初の予想を上回っております。この成長は、国民生活や国民経済に幾多の喜ぶべき現象をもたらしておりますが、他面におきまして卸売物価、消費者物価の高騰あるいは輸出の伸び悩み、輸入の激増を来たし、わが国の国際収支の状況は月を追うて悪化して参りました。当初二億ドルの黒字を予想された本年度の収支じりは逆転して、先ごろは六億ドルの赤字を示し、外貨保有高は年度末に十三億ドルに落ち込むのではないかと予想されるようになったのであります。かかる事態を放置いたしますなれば、明年度の国際収支もまた赤字を続けまして、わが国の外貨事情は危殆に瀕するおそれを生じて参りました。政府は、これに対しまして、六月には一連の輸出振興の対策を決定、実施に移し、七月には公定歩合の一厘の引き上げ、一割程度の設備投資の抑制を勧奨し、また九月に入ってからは外国為替銀行の海外店舗における現地貸し出しの規制をなし、また輸入担保率の引き上げを断行して事態の改善に努力したのでありますが、さらに去る九月二十六日に至りまして、御承知のごとく国際収支の改善対策を決定し、翌々二十八日には公定歩合の再引き上げ、預金準備率の引き上げ、高率適用強化の三措置を決定するに至りました。このようにいたしまして、総合的な国際収支改善の方策は一応整備されることに相なったのであります。しこうしてこのような国際収支の悪化は、予想外に旺盛な内需によりまして輸出が押えられ、輸入が増大したためであると見られておる。そうしてこの内需の旺盛は、設備投資があまり盛んに行なわれたことと消費需要の増大によるものと見られておるのであります。
そこでまずお尋ねしたいことは、この設備投資と消費需要とが内需を増大せしめた原因としてどんな比重を占めているのかということでございまして、この点につきまして、経済企画庁当局の明快なる御答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →最初に景気調整の問題でございますが、最近におけるわが国の経済は高度の発展を示し、国民の生活水準は向上し、雇用状態も著しく改善せられました。産業の近代化、合理化もかなり進んで参ったのであります。総理大臣が演説でお示しになりましたように、昭和三十六年度の国民総生産は十六兆数千億に達するものと見込まれ、昨年度の実績に対して実質約一〇%の伸びでありまして、この伸びは、一昨年度の実質一七%、昨年の実質二二%には及びませんが、当初の予想を上回っております。この成長は、国民生活や国民経済に幾多の喜ぶべき現象をもたらしておりますが、他面におきまして卸売物価、消費者物価の高騰あるいは輸出の伸び悩み、輸入の激増を来たし、わが国の国際収支の状況は月を追うて悪化して参りました。当初二億ドルの黒字を予想された本年度の収支じりは逆転して、先ごろは六億ドルの赤字を示し、外貨保有高は年度末に十三億ドルに落ち込むのではないかと予想されるようになったのであります。かかる事態を放置いたしますなれば、明年度の国際収支もまた赤字を続けまして、わが国の外貨事情は危殆に瀕するおそれを生じて参りました。政府は、これに対しまして、六月には一連の輸出振興の対策を決定、実施に移し、七月には公定歩合の一厘の引き上げ、一割程度の設備投資の抑制を勧奨し、また九月に入ってからは外国為替銀行の海外店舗における現地貸し出しの規制をなし、また輸入担保率の引き上げを断行して事態の改善に努力したのでありますが、さらに去る九月二十六日に至りまして、御承知のごとく国際収支の改善対策を決定し、翌々二十八日には公定歩合の再引き上げ、預金準備率の引き上げ、高率適用強化の三措置を決定するに至りました。このようにいたしまして、総合的な国際収支改善の方策は一応整備されることに相なったのであります。しこうしてこのような国際収支の悪化は、予想外に旺盛な内需によりまして輸出が押えられ、輸入が増大したためであると見られておる。そうしてこの内需の旺盛は、設備投資があまり盛んに行なわれたことと消費需要の増大によるものと見られておるのであります。
そこでまずお尋ねしたいことは、この設備投資と消費需要とが内需を増大せしめた原因としてどんな比重を占めているのかということでございまして、この点につきまして、経済企画庁当局の明快なる御答弁をお願いいたします。
藤
藤山愛一郎#29
○藤山国務大臣 ただいま内需の問題につきまして、個人消費と設備投資とがどういう状況になっておるかという御質問だと私は思います。
個人消費は、三十五年度七兆五千四百億に対しまして、三十六年度は八兆三千五百億円、約一〇・七%ふえております。また設備投資の方は、三十五年度二兆八千五百億円に対しまして、三十六年度三兆一千四百億円、一〇・二%と見込んでおったのでございます。ところが御承知のように、この二兆八千五百億円という三十五年度の見積もりは、実は非常に過小であったというのでございまして、三十五年度の個人消費の方は七兆六千七百億に対して約二二・五%の増加の八兆七千億円であったわけであります。ところが設備投資の方は、三兆五百億に対して二三%程度増の三兆七千五百億円に達する見込みが現在なのでございます。そういうことでございますから、一月の見通しでは、個人消費も設備投資も約一〇%の増だという見込みをいたしておったのでございますが、最近の見通しでは、個人消費の方は三割くらいな増、しかし設備投資の方は倍以上の増というようなふうに、現実に実績が出てきておるのでございます。こういうことでございますから、どうかいたしますと、年度間でもって四兆近い設備投資が行なわれるのじゃないかという心配も出てきて参りましたので、これを何とか抑制して参って、少なくも三兆六千億台くらいには年度間を通じておさめていきたいということを考えて、諸般の対策を考えたわけでございますけれども、現状そこまで圧縮するということは、なかなか困難ではないかというふうにも考えられるのでございます。
なお国民総生産における個人消費の割合を見ますと、日本は外国と比べてかなり低いのでありまして、たとえば英国では六五%、西独では五九%程度であるのに対しまして、わが国では一月の見通しでは五三・五%でございます。最近の見通しでは、伸び率が高くなったにもかかわりませず、構成比で申しますと五二・六%と若干低下しておるのではないか、そういうふうに考えておるのでありまして、これは、結局設備投資の伸び率の方が急速であったためで、その結果設備投資の構成比は、一月の見通しで二〇・一%よりも最近の見通しでは二二・七%というふうに高まっておる状況です。そういう関係で設備投資と個人消費との関係はあると思います。
この発言だけを見る →個人消費は、三十五年度七兆五千四百億に対しまして、三十六年度は八兆三千五百億円、約一〇・七%ふえております。また設備投資の方は、三十五年度二兆八千五百億円に対しまして、三十六年度三兆一千四百億円、一〇・二%と見込んでおったのでございます。ところが御承知のように、この二兆八千五百億円という三十五年度の見積もりは、実は非常に過小であったというのでございまして、三十五年度の個人消費の方は七兆六千七百億に対して約二二・五%の増加の八兆七千億円であったわけであります。ところが設備投資の方は、三兆五百億に対して二三%程度増の三兆七千五百億円に達する見込みが現在なのでございます。そういうことでございますから、一月の見通しでは、個人消費も設備投資も約一〇%の増だという見込みをいたしておったのでございますが、最近の見通しでは、個人消費の方は三割くらいな増、しかし設備投資の方は倍以上の増というようなふうに、現実に実績が出てきておるのでございます。こういうことでございますから、どうかいたしますと、年度間でもって四兆近い設備投資が行なわれるのじゃないかという心配も出てきて参りましたので、これを何とか抑制して参って、少なくも三兆六千億台くらいには年度間を通じておさめていきたいということを考えて、諸般の対策を考えたわけでございますけれども、現状そこまで圧縮するということは、なかなか困難ではないかというふうにも考えられるのでございます。
なお国民総生産における個人消費の割合を見ますと、日本は外国と比べてかなり低いのでありまして、たとえば英国では六五%、西独では五九%程度であるのに対しまして、わが国では一月の見通しでは五三・五%でございます。最近の見通しでは、伸び率が高くなったにもかかわりませず、構成比で申しますと五二・六%と若干低下しておるのではないか、そういうふうに考えておるのでありまして、これは、結局設備投資の伸び率の方が急速であったためで、その結果設備投資の構成比は、一月の見通しで二〇・一%よりも最近の見通しでは二二・七%というふうに高まっておる状況です。そういう関係で設備投資と個人消費との関係はあると思います。