野田卯一の発言 (予算委員会)
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○野田(卯)委員 それではこれから経済問題に入りたいと思います。
最初に景気調整の問題でございますが、最近におけるわが国の経済は高度の発展を示し、国民の生活水準は向上し、雇用状態も著しく改善せられました。産業の近代化、合理化もかなり進んで参ったのであります。総理大臣が演説でお示しになりましたように、昭和三十六年度の国民総生産は十六兆数千億に達するものと見込まれ、昨年度の実績に対して実質約一〇%の伸びでありまして、この伸びは、一昨年度の実質一七%、昨年の実質二二%には及びませんが、当初の予想を上回っております。この成長は、国民生活や国民経済に幾多の喜ぶべき現象をもたらしておりますが、他面におきまして卸売物価、消費者物価の高騰あるいは輸出の伸び悩み、輸入の激増を来たし、わが国の国際収支の状況は月を追うて悪化して参りました。当初二億ドルの黒字を予想された本年度の収支じりは逆転して、先ごろは六億ドルの赤字を示し、外貨保有高は年度末に十三億ドルに落ち込むのではないかと予想されるようになったのであります。かかる事態を放置いたしますなれば、明年度の国際収支もまた赤字を続けまして、わが国の外貨事情は危殆に瀕するおそれを生じて参りました。政府は、これに対しまして、六月には一連の輸出振興の対策を決定、実施に移し、七月には公定歩合の一厘の引き上げ、一割程度の設備投資の抑制を勧奨し、また九月に入ってからは外国為替銀行の海外店舗における現地貸し出しの規制をなし、また輸入担保率の引き上げを断行して事態の改善に努力したのでありますが、さらに去る九月二十六日に至りまして、御承知のごとく国際収支の改善対策を決定し、翌々二十八日には公定歩合の再引き上げ、預金準備率の引き上げ、高率適用強化の三措置を決定するに至りました。このようにいたしまして、総合的な国際収支改善の方策は一応整備されることに相なったのであります。しこうしてこのような国際収支の悪化は、予想外に旺盛な内需によりまして輸出が押えられ、輸入が増大したためであると見られておる。そうしてこの内需の旺盛は、設備投資があまり盛んに行なわれたことと消費需要の増大によるものと見られておるのであります。
そこでまずお尋ねしたいことは、この設備投資と消費需要とが内需を増大せしめた原因としてどんな比重を占めているのかということでございまして、この点につきまして、経済企画庁当局の明快なる御答弁をお願いいたします。