鈴木文彦の発言 (外務委員会)
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○説明員(鈴木文彦君) ただいま御質問のありました点は、すず協定がまだ暫定的に効力を発生しております現在、はたしてこの協定が確定的に効力を生じた後に、日本がいかなる利益、端的に申しますと、輸入量確保の点でどういう利益がありますかという点は、ちょっと今のところ、はっきりしたことは申し上げられませんが、ただ協定の仕組みといたしまして、前回の補足説明にちょっと触れてございますように、この協定に入ることによりまして、すず価格が上限八百八十ポンド、下限七百三十ポンドのワク内におさまりますように、緩衝在庫の制度あるいは輸出統制の制度を用いまして、その中におさまるように、つまりその価格がそのワク内で安定し、消費者も生産国もともに利益を得るような仕組みに一応なっておるわけでございます。日本がこの協定に入りまして受けます利益という点から申し上げますと、第一に、そういった安定した価格ですずの供給を確保することができるということ、それから第二は、特にこのすず生産国の中の半分、つまり三カ国は東南アジアの国でござまして、インドネシア、タイ、マラヤ連邦でございますが、これらの国は、従前から日本がこの協定に加入することを要望しておりました。その趣旨はこれらの国の主要な輸出品でございまして、ぜひ日本が相当量の買付をしてほしいということは、かねがねこれらの国が要望しているところでありまして、特に昨年成立しましたマラヤとの通商協定におきまして、マラヤ側が、条件とまでは申しませんでしたが、この協定締結について非常に強い意向を表明した経緯もございます。したがいまして、日本がこの協定に入りますことにより、相当程度の票数も獲得いたしますので、理事会の運営において、これら東南アジア三国に対する協力態勢をその面からなし得る余地が生ずること、それも一つの利益だと思います。それから、さらに申しますと、このすずに関する生産、消費あるいは在庫に関する統計資料は、すず理事会に加盟している国のみに与えられる利益でございます。協定のアウトサイダーになりますと、これら世界のすず行政についての資料が入手できない点もございます。それから、この協定全般としまして、日本あるいは消費国が協定でどういうような義務を受けるかという点も、利益との観点で一応見る必要があるかと思いますが、すず協定は、ほかの国際商品協定と異なりまして、消費国の受ける義務は単に分担金の支払いのみで、たとえば、ほかの商品協定に見られますような、非加盟国よりの買付を禁止するとか、あるいは一定の価格で一定の数量を買わなければならないとか、そういう義務は全然ございません。
今、やや羅列的な説明でありますけれども、一応すず協定に入りますことの利益という観点から幾つかの点を申し上げてみました。