灘尾弘吉の発言 (社会労働委員会)

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○灘尾国務大臣 医療協議会の問題につきまして、今もって軌道に乗らない、あるいはまた、公約違反というようなお言葉がございました。今もって軌道に乗らないという問題につきましては、これは政府の責任であると私は思います。つまり、国会を通過いたしました法律につきましては、個々人の意見はともあれ、公の性格を持ったような団体におかれましては、少なくともその実施には協力をしていただけるものと私は期待をいたしておりました。しかしながら、今日までそこまで至っておらないということは、行政力の不足とおっしゃれば、私はそうおっしゃられても仕方がない、私のいかにも力足らざることを、私は皆さんに対して相済まぬと申さざるを得ないのであります。しかし私は、やはり国会を通ったものでございますから、何とか軌道に乗せようという気持で今日まで努力して参っておるつもりでございます。これはこの前の状態のもとにおきまして中央医療協議会等が紛糾しました際に、やはり療養担当者側の諸君が、われわれの言うことが通らなければ退席するぞ、出ないぞというふうな態度をおとりになることもいかがであろうかと思います。意見があれば意見があると言って、十分その場でやっていただきたい。離れて、そしてこれに対して別個の動きをなさるというふうなことは穏やかでない、こういう考え方をいたしております。いずれにいたしましても、国の立法府においてきまりましたことは、国民としては一応これに従う、そして改善をする必要があれば、またその道を通って改善の方法を講じていくということでなければならぬと思うのでございます。不幸にして、現在厚生省の医療行政をめぐりまして、幾多その点においては遺憾な問題があるように私は思うのでございますが、何とかしてそういう姿を直して参りたいということが私の念願でございます。できるだけ努力をいたしたいというつもりで、今日までやって参っております。
 なおまた、公約違反ということを大きくスローガンとして掲げておるようでございます。少なくとも私の関知いたしております限りにおいては、私は公約違反ということは当たらないと思っております。昨日も申したことでありますが、公約違反をした覚えはございませんということを、昨日私は滝井委員のお尋ねに対して申し上げました。この経過につきましては、すでにこの委員会においてもかつて私は申し上げたと思うのでございますが、要するに、八月一日の保険医総辞退という事態に直面いたしまして、当時、中に立っていろいろ奔走をしておられました自由民主党の幹部の方々が、一枚の紙を持っておいでになって、そしてその間にいろいろいきさつもあったようでございますけれども、今までのすべてのいきさつはこれで何にもない、いわば白紙で、この四項目についてのんでくれるのか、のんでくれないかというようなお話があったのでございます。その四項目は、河野さんも御承知だと思うのでございますが、きわめて抽象的な言葉を並べたものであります。私はそのときに申したのであります。中身はわからない。書いておられることはいずれもりっぱなことなんだが、中身はわからない。従って、もし事務当局という立場でものを考えれば、すぐに判この押せる問題じゃないと思う。思うけれども、せっかく皆さんが御努力になって、この四項目をそのままのめば、それであしたの保険医総辞退が回避される、国民がそれでほっとするというような事態であれば、私はこれを文字通り受け取ろう、内容はわからない、あるいはお書きになった方にはそれぞれのお考えはあるかもしれぬけれども、少なくとも私には、具体的に何をさしておられるのかということはわからぬが、よく問題になっております自由経済社会における診療報酬制度の確立、私はこれに反対する理由はない、きわめて重要な問題である、そういう意味でいずれもりっぱな問題だ、従って十分これを検討しよう、検討に値する、さような意味合いにおいては私は了承しましょうということで、あの問題が済んだと私は思うのでございます。このことは、その後医師会の代議員会に参りましても、当時そういう心境のもとに私はこれを了承したのだということも、はっきり申し上げておるつもりであります。今になってこれを公約違反とかなんとかおっしゃることは当たらないと、さように私は考えておる次第でございます。いずれも検討すべき重要な問題という意味において了承したにすぎません。

発言情報

speech_id: 104004410X03419620426_016

発言者: 灘尾弘吉

speaker_id: 27512

日付: 1962-04-26

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会