石谷憲男の発言 (本会議)
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○石谷憲男君 ただいま議題となりました三法案について、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
まず、地方公務員共済組合法案及び地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案について申し上げます。
両法案は、御承知のとおり、すでに第四十回国会において政府原案どおり本院で可決し、衆議院で継続審査中のところ、今国会において修正議決の上、本院へ送付されてきたものであります。
地方公務員共済組合法案の趣旨は、地方公務員に対する退職年金等の制度は、これまで複雑多様をきわめ、その給付内容も改善を要する点が少なくなかったのでありますが、今回これを抜本的に改正し、国家公務員の制度に準じて、相互救済を目的とする統一的な共済組合制度を設け、もって地方公務員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上及び公務の能率増進をはかろうとするものでありまして、その内容は、
一、組合の組織は、地方公共団体及び職種の別により、地方職員共済組合等七種に区分し、
二、すべての地方公務員は、いずれかの組合の組合員となるものとし、地方公務員または国家公務員の組合員期間はすべて通算することとし、
三、長期給付、短期給付及び福祉事業について、国家公務員共済組合の制度に準じた規定を設け、
四、組合の給付に要する費用は、組合員の掛金及び地方公共団体の負担金をもって充てるものとし、負担割合は、短期給付については折半負担、長期給付については掛金百分の四十五、負担金百分の五十五とし、
五、組合の資金は、組合員の福祉の増進または地方公共団体の行政目的の実現に資するように運用するものとするほか、現行の地方議会議員互助年金法を廃止して、地方議会議員の年金制度に関する規定を本法案中に統合するというものであります。
以上のような内容の政府原案に対し、衆議院において、地方職員共済組合等の運営審議会の委員の数をふやすとともに、その半数は組合員を代表する者のうちから命ずるものとする等、共済組合及び連合会の運営の民主化をはかり、あわせて施行期日を十二月一日に改める等の修正が加えられたものであります。
次に、地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案は、地方公務員共済組合法の施行に伴い必要な長期給付に関する経過措置等を定めることを内容とする政府原案に対し、衆議院において、組合員の既得権、期待権の尊重、とりわけ、その者の事情によらない理由による若年の退職者について、年金給付に関する特例措置を講じ、あわせて施行期日を十二月一日に改める等の修正が加えられたものであります。
地方行政委員会におきましては、両案について、篠田自治大臣から提案理由の、また、纐纈衆議院議員から修正趣旨の説明をそれぞれ聞いた後、政府及び衆議院側との間に、運営審議会の法的性格、組合員代表のうちから命ずる運営審議会委員の任命方法、運営審議会の理事に組合員代表を入れるべきではないか、若年退職者の年金給付に関する特別措置についての政令の内容、長期給付の経過措置として本年一月一日以降の退職年金条例の改正を認めない理由、長期給付の掛金率の算出基礎、追加費用の地方財政に及ぼす影響、組合の資金は、教員住宅の建設等の組合員の福祉及び行政目的のために運用すべきではないか、法施行後の従来の適用除外市の積立金の運用方法、常勤的非常勤職員の範囲、地方自治関係の諸団体の職員について地方公務員に準じた共済制度を近い機会に改正立案する意思ありや等、多くの問題について熱心に質疑応答を重ね、慎重審査を行ないましたが、その詳細については会議録によってごらんを願います。
かくて、八月三十日質疑を終局し、討論に入りましたところ、西田委員は、自由民主党を代表して、「両法案は、地方公務員の退職年金制度について複雑な現状を改め、国家公務員の制度に準じて統一的な共済組合制度を設け、もって地方公務員の福祉の向上に資する趣旨のものであるから、両法案に賛成である」旨を述べられ、なお、各派共同提案にかかる附帯決議案を提出されました。
秋山委員は、日本社会党を代表して、「これらの法案が、既得権、期待権の尊重、組合の民主的運用の保障、所要財源に対する国の責任分担等について、きわめて不十分な点が少なくないが、衆議院で与野党一致で重要な修正が行なわれた経緯もあり、今後の適正な運営と可及的改善を期待して、はなはだ不本意ではあるが、両法案に賛成する」旨を述べられ、なお、附帯決議案にも、政府の善処方を強く要望し賛成する旨を述べられました。
かくて、両法案について採決の結果、いずれも全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
また、西田委員提出の附帯決議案は、全会一致をもってこれを委員会の決議とすることに決定した次第であります。
この附帯決議に対し、篠田自治、荒木文部の両大臣より、決議の趣旨に対し、誠意をもって善処したい旨を述べられました。
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次に、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案について御報告申し上げます。
本法案は、従来、激甚災害のつど個別的に立法されていた各種の特例法にかわり、災害対策基本法に規定する著しく激甚である災害が発生した場合における国の財政援助等について規定したものでありますが、ききに災害対策基本法の審議にあたり、この種、恒久立法をすみやかに制定すべきことを地方行政委員会が決議いたしましたことは御承知のとおりであります。
まず、法案の内容について概略を申し上げますと、国民経済に著しい影響を及ぼし、かつ、その災害による地方負担の緩和、あるいは被災者に対する特別の助成が必要と認められる場合には、政府は、中央防災会議に諮り、政令でこれを激甚災害と指定し、あわせてその激甚災害に対して適用すべき措置を指定することと定めております。
その措置といたしましては、
第一に、政令で定める基準に該当する特定地方公共団体については、公共土木施設等の災害復旧事業等にかかる当該団体の地方負担額を計算し、これをその団体の標準税収入と比較して、各段階区分に応じて超過累進的に負担を軽減するよう特別の財政援助を行なうこととするものであります。
第二に、農地、農業用施設及び林道の災害復旧事業並びに災害関連事業の地元負担を軽減するため、超過累進的に補助ができるようにするとともに、農林水産業共同利用施設に対する補助の特例等につきまして、それぞれ従来の災害特例立法に準じた諸措置を定めております。
第三に、中小企業につきましては、中小企業信用保険法による災害関係保証の特例等につきまして、それぞれ従来の災害特例法と同様の措置を規定しております。
第四に、以上の各種の措置のほか、公立社会教育施設、私立学校施設の災害復旧事業に対する補助の特例、並びに公共土木施設、公立学校施設及び農地、農業用施設等にかかるいわゆる小災害についての起債に対しましても、元利補給の特例その他を定めております。
以上がこの法律案の内容の概要でありますが、本法案は、前国会で、衆議院において継続審査となりまして、本国会において、内閣より衆議院に対し、昭和三十七年四月一日以後発生の災害についても適用できる趣旨の修正要求がなされ、衆議院において承諾されたものであります。
地方行政委員会におきましては、八月二十八日、徳安総理府総務長官より提案理由の説明を聴取し、政府当局との間に、激甚災害の指定基準、特定地方公共団体の指定基準、いわゆる総合負担方式を合理的とする根拠、地方公共団体の財政力を標準税収入に求めた理由、地方負担につき従来の諸特例法との比較その他の諸問題について質疑応答を重ね、この間、災害対策特別委員会との連合審査会を開くなど、慎重審査を行なって参りましたが、その詳細は会議録によってごらんを願います。
かくて八月三十日質疑を終局し、討論に入りましたところ、西田委員は自由民主党を代表して、わが国における災害の現状にかんがみ、恒久的制度として激甚災害に対する財政援助等を規定した本法案は時宜を得たものとして賛成の旨を述べられ、あわせて各派共同提案にかかる附帯決議案を提出されました。
その案文は次のとおりであります。
政府は本法の施行に当り、次の諸点に留意し、地方財政負担の緩和と被災者の助成に遺憾なきを期すべきである。
一、激甚災害の指定および適用すべき特例措置の指定の範囲は、本法制定の経緯を考慮し実情に適合するものとすること。
一、特定地方公共団体の指定および特別の財政援助は、従来の特例措置を下まわることのないようにし、援助額の算定についてはその責任の所在を明らかにし、他の地方財政に関する諸制度と有機的に運用し得るよう配慮すること。
一、公共土木施設等に関する総合超過累進方式の基準は、標準税収入に求めるに止まらず、その団体の財政力を充分に反映し得るよう、さらに検討を加えること。
一、その他、本法の規定に基く各種の政令の制定に当っては、従来の特例措置の内容を下まわることのないよう留意すること。
一、公共土木施設の災害復旧は努めて改良復旧によることとし、その事業費の査定は急速かつ適正に処理すること。
一、災害対策基金に関する法制を整備し、特別の財政援助等の徹底に資すること。
一、被災者の生活援護については適切な方途を検討すること。
一、地方公営企業等についても特例措置を検討すること。
であります。
かくて採決の結果、本法案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定した次第であります。
次いで西田委員提出の附帯決議案について採決の結果、全会一致をもってこれを委員会の決議とすることに決定しました。
なお、この附帯決議に対し、徳安総理府総務長官及び篠田自治大臣から、政府は決議の趣旨を尊重し、善処したい旨の発言がありました。
以上御報告を終わります。(拍手)