羽生三七の発言 (予算委員会)
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○羽生三七君 この高度成長政策の矛盾は、先ほど述べたとおりであります。しかし、国際収支だけが問題であるとするならば、国内均衡を犠牲にして、いわゆる設備投資を引き締めて縮小均衡をやれば、国際収支はいつでも改善いたします。その意味で成長要因を再検討する必要があるのではないかと思います。今後の成長要因は、社会資本の充実とか、あるいは国内有効需要の拡大、あるいは立ちおくれた農業、中小零細企業の振興、社会保障の強化等々、いわゆる底辺部門の底上げ、一口に言えば国民生活環境の改善、これに役立つような国内均衡の諸政策を重点的に施行すべきではないかと思います。要は、成長率の高いだけが問題ではなしに、国民生活水準の向上が問題であることは当然だろうと思います。
そこで私としては、今総理からお話のあったような、あまり手心を加え過ぎて、逆に成長率が非常に低くなってしまうということは、これは問題だと思います。私もまたそんなことは毛頭考えておりません。しかし、このような不均衡をどう是正するか、アンバランスをどう是正するかという問題、あるいは今申し上げたような設備投資重点だけではもういけない。いろいろな条件が日本経済の構造部門に出てきたのではないかと思います。
そこでこの際総理に特にお尋ねしたいと思うことは、成長率は若干鈍化しても、これは二%、三%になったということでは因りますが、今の日本の現状から見て、成長率は若干鈍化しても、設備投資中心の成長政策の重点を、今私が述べたような国内均衡に転換するお考えはないか。そうかといって、私は設備投資をやめなさいということは毛頭言っているわけではありません。ただ、重点が設備投資中心だけでは、今総理からお話があったようなアンバランスが出るのですから、当然重点政策を転型というより私は政策を転換と申したほうがいいと思いますが、この政策転換の御意思はないか、これをお尋ねしたい。