池田勇人の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(池田勇人君) たとえば実質四・五%というのは、閣議決定したわけでございますが、今の見通しが、企画庁の文ではこうだ、こう言っておるわけです。そうすると、四・五%を前提にするかどうかという問題でございます。私は、今の状態では四・五%くらいならば、調整過程のあれとして、みんなが納得する数字じゃないかと思います。前のこの一月ごろの分は、五・四%。五・四%なら実質も名目も同じ数字であったのであります。今度は名目は六・六%で、実質四・五%だ。それは、卸売は横ばいするが、消費者物価は少々上がるというのでやっておるのでございます。これもやはり見通しでございまして、四・五%が今年も来年も再来年も続くかという問題になると、私はわからぬと思います。これは、先ほど申し上げましたように、国内の社会資本、あるいは健全な国民消費、社会保障等を考えると同時に、輸出第一主義でやっていって、そして新たに加わった生産力と新たに生産せられた物資の消費が、どういうところにいくかということによって、来年の状況も私は変わってくるんじゃないか、いずれにいたしましても、四・五%がずっと続くとは思いません。あるいはそれが四・四%になるかもわからぬ、しかし私はそうしたくはない。これが七%くらいにいつかえるかという問題。たとえば四・五%の説明を聞きますというと、 GNPが三〇五、六、三〇七をピークにいたしまして、そしてこの下半期にだんだん下降していく。前の見積りは、三〇七、八が二九〇程度にまで落ちるというあれであったと思います。しかし今度は、それが三〇〇程度が下のピークでいくんじゃないかという見通しのようです。そういたしますと、はたしてそれが三〇〇なのか、三〇〇でとまるか、二九五までいくか、あるいは三〇三くらいで続けていくかということは、これからの問題です。そしてまた、その生産が続いていった場合、あるいは輸入がどうなるか。輸入は大体見越し輸入が三十二年のときほどもちろんございません。しかし貿易収支で、物資の輸入は大体十億ドル赤字できているわけです。それが原材料か、機械か、とにかくそれだけ日本に財産がふえた、この財産のふえたのが、原材料のふえ方か設備投資になってしまっているかということは問題でございます。したがいまして、今後の四・五%というのは、今の一応の見通しでございますが、これが来年も再来年も続いていくということは、なかなか考えられないんじゃないか。したがって、四・五%が三年も続くという前提なら、これは転換で、それがずっと続くと、こういう結論になりましょうが、私は、そうはいきませんぞ、単なる今の見通しであるのでございます。したがいまして、転換とは言い得られないので、調整過程の一つの現象だと、こう申し上げたのであります。

発言情報

speech_id: 104115261X00219620827_017

発言者: 池田勇人

speaker_id: 8420

日付: 1962-08-27

院: 参議院

会議名: 予算委員会