加藤勘十の発言 (運輸委員会)
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○加藤(勘)委員 それはこの法案が早急の間にできたという関係で、日本の金融財政の実情の将来への展望が明確に持たれなければ、そのうちからどれだけこの鉄道出資に回すかということが明確ではないと思いますけれども、しかしながら少なくともこれだけの案を出して、将来主として国が負担をしなければならないということ、ことに公債にしましてもその他の形による借入金にしたって、利子が伴うことは言うまでもないわけであります。したがって日本の、少なくとも見通し得られる限り財政経済の見通しの上に、どれだけ国鉄に新しい出資が可能であるか、おおよその、少なくとも年度割りにしてどのくらいのものは出し得られるかという、そういう計算は、これは運輸省だけでなくて、政府として当然大蔵省を中心として、そういう見通しと同時に案が立てられなければならないと思います。それでないと、こういう問題に対する国民一般の納得をいかしめることがむずかしいじゃないか。このことが一つ。
それからもう一つは、将来の経営のことでありますから、赤字が出ると予想しておっても存外黒字になるかもしれぬ、黒字になると思っておっても赤字になるかもしれぬけれども、現在の国鉄の経営の上からいきまして、二百何線という線があるかもしれぬが、その中でほんとうの意味においての黒字線というのは非常に少ないじゃないですか。十九か二十か。かつかつ一ぱいにいっておるのが若干あって、ほんとうの黒字というものはわずかな線であって、あとの大部分は既設線においてすでに赤字が明白になっておる。既設線はこれから着工する線に比べれば、人口密集の度合いが高いであろうし、物資の輸送の関係においても多いであろうが、その人口の密集の度合いが高く物資の輸送の量が多いと思われる現在線においてすでに赤字が明確になっておる。これは何年毛何年もの間の経営の実績です。今後さらに新しく、現在必要としている以上には必要でない——必要でないと言うと語弊があるけれども、必要の度合いが低い新線の建設された後において、はたして営業成績が黒字を見込み得るという予想が立つでしょうか。その点はいかがですか。