瀬戸山三男の発言 (建設委員会)

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○瀬戸山議員 ただいま議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして、提案者を代表いたしまして提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 宅地建物取引業法は、御承知のとおり、宅地建物取引業者の登録を実施し、その業務の適正な運営と宅地建物の利用の促進を目的として昭和二十七年に議員立法によって制定されたものであります。その後、営業保証金制度、取引主任者の設置及び宅地建物取引員試験制度の創設等について所要の改正を行ない今日に至ったのでありますが、最近、宅地建物の取引が国民生活あるいは産業活動の上でもますます重要となり、かつ、取引の内容も複雑化しつつある反面、やみ業者のばつこ、業務に対する規制の不備、業者に対する監督取り締まりの不徹底等のため、依頼者その他取引の関係者に多大な迷惑を及ぼし、各種の事故や紛争があとを断たない現状であります。
 かくして、今回、依頼者その他取引の関係者の保護をはかる見地から、業者に対する規制と監督をさらに一そう強化し、宅地及び建物の取引の公正を確保するとともに、業務の適正な運営をはかるため、所要の措置を講ずることとして、本法案を提出した次第であります。
 次に、本法案の要旨について御説明申し上げます。
 第一は、宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施することとしたことであります。すなわち、宅地建物取引業を営もうとする者は、建設大臣または都道府県知事の免許を受けなければならないこととし、建設大臣または都道府県知事は、その免許の申請前二年以内に宅地建物取引業に関し不正または著しく不当な行為をした者、当該事業を遂行するに足りる資力信用を有しない者等、一定の欠格要件に該当する場合には免許をしてはならないことといたしました。
 第二は、取引主任者の資格の引き上げに関する措置を講じたことであります。すなわち、取引主任者になるためには、宅地建物取引員試験に合格した後、二年の実務経験を要することとするとともに、宅地建物取引員試験の受験資格を高等学校卒業程度に引き上げることとし、取引主任者の資質の向上をはかることといたしました。また、取引主任者及び取引主任者の資格を有する業者のみ、宅地建物取引員という名称を用いることができることといたしております。
 第三は、依頼者等の保護をはかるため、営業保証金の供託限度額三十万円を撤廃することとしたことであります。
 第四は、業務の規制に関する事項であります。すなわち、宅地建物業者に対し、報酬額の掲示、従業者の証明書の携帯、取引に関する帳簿の備えつけを行なわせる等、業務の適正をはかるための措置を講ずることとしました。
 第五は、監督に関する事項であります。すなわち、建設大臣または都道府県知事は、宅地建物取引業者が法律違反その他一定の事由に該当する場合においては、免許を取り消し、または業務の停止を命ずることができることとするほか、依頼者等に損害を与え、または損害を与えるおそれが大であるとき等においては、必要な指示をすることができることとしております。また、建設大臣または都道府県知事は、宅地建物取引業者及びその団体に対し、必要な助言、指導および勧告ができることといたしました。
 第六は、宅地建物取引業に関する重要事項を調査審議させるため、建設省に中央宅地建物取引業審議会を、都道府県に都道府県宅地建物取引業審議会を置くこととしたことであります。
 第七は、宅地建物取引業を営む信託会社及び信託銀行は、すでに銀行法等による免許を受けておりますので、この法律による免許を受けることを要しないものとしたことであります。しかし取引主任者、営業保証金、業務等に関する規定は、適用することとしております。
 第八は、従来この法律の適用がなかった山林原野等の取引についても、建築基準法による用途地域の指定のあった地区内の土地に限り、この法律を適用することとしたことであります。
 以上のほか、宅地建物取引員会には、宅地建物取引員の資格を有しない業者も、これに加入し得る道を開くことといたしました。
 なお、今回の改正に伴う新しい制度が円滑に実施されるよう、附則において、現に宅地建物取引業者として登録されている者は当該登録の有効期間満了までは免許を受けないでも引き続き業を営むことができること、その他営業保証金の供託等について所要の経過規定を設けております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたします。

発言情報

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発言者: 瀬戸山三男

speaker_id: 30007

日付: 1963-05-22

院: 衆議院

会議名: 建設委員会