宮澤喜一の発言 (外務委員会)
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○国務大臣(宮澤喜一君) 所得倍増計画では、目標年次におきまして農業人口が一千百万くらいになるのではないかということを考えておるわけでございますが、現実には、このところ毎年農村からの労働力の流出が三十万ないし四十万ございます。このレートは、倍増計画で考えておりますよりも、多少率としては高目であるように考えます。おそらくそれは、経済の成長が倍増率で考えたよりも高度であったということの反射であるというふうに思うわけでありますが、この人々は、第一義的には、職場において労働の再教育を受けておりますし、また、国としてもそういう再訓練の施策を行ないつつあるわけであります。しかしながら、なお十分にそれが行きわたっておるとは申せませんので、ことにこれらの人口のうち、年令の高い者についてはきわめて不十分な現状でありますから、そういう職業再訓練の施設をさらに進めていかなければならないと思います。他方で、しかし、今後そのような三十万ないし四十万の流出が続くであろうかどうであろうかということにつきましては、一つはいろいろな事情、それは食糧事情と申すよりは、むしろ生活環境についての考慮と思われますが、いわゆる兼業農家のようなものがこれからあまり減らずに、二種兼業のようなものが相当残っていくのではなかろうかというふうにも考えられますので、今後毎年それだけの流出が続くかどうかということにつきましては、これは問題があると思います。しかし、いずれにしても、そのような訓練を受けながら相当数の農村からの流出が今後も続くであろう。ただ、そのいずれの現象をとってみましても、そういう人々の生活向上といいますか、そういう意欲から自然に出てきておることでありまして、そういう人々を余剰人口として救済するために移民を行なわなければならないというような、そういう事態はこれからもおそらく生じないであろうというふうに私どもは考えております。