曾禰益の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○曾祢益君 私も、まあドミニカと同じだと言うわけじゃありませんが、今、外務省の資料を見ても、何といっても南米の中の後進地域であるパラグァイ、特にボリビア——ボリビアのごときは、それは鉱産物はあるけれども、それは決して貧困じゃないという意味じゃないわけなんで、ボリビアについては、外務省の「受入れの現況」というやつの八ページの終わりの4のところにも、「現在は」——これはボリビアのことだろうと思うのですが、「現在は他の開拓移住地同様、焼畑農法の域を脱していないが、この農法では収穫が天候に決定的に左右されるのみならず、賃金が高騰し、採算が困難となりつつある。もともと労働力の不足の故に日本人を導入したにかかわらず、その日本人が最も労働力を必要とする原始的農法を行なっていることは著しい不合理であり、」云々と書いてある。そのとおりだと思うのですね。一体日本の、これほどの——私は優秀だと思うのですが、非常に集約的な農業に習熟しているだけでも優秀です。さらに、近ごろ日本みずからがある程度の機械力を取り入れた集約の面と同時に、やはり日本的な構造改善を加えた新しい農法を持っておるような人に、しかも、相当技術を持った人に、機械等をつけてやって、むしろ向こうのインディオでも使うような地位で、そういう一種の農業企業移民ぐらいは出すというなら、これは私は、開発途上にあるボリビア、パラグァイの開発を進める上においては非常にプラスになるし、それこそ、日本の移住の成果を上げる上からいっても、これはけっこうなことだと思う。そうでなくて、あなた自身のあれで自己反省しているように、向うのインディオと一緒に、一対一で、むき出しの肉体的労働力を競争するようなところに日本人を送るのは、私は、日本民族の名においてむしろお断わりしたい、極端に言えばですよ。そういうむだなことは今後やめてもらいたいという感じがしてならない。ですから、従来やってこられたことが、かりに今から見るといろいろ間違いがあったかもしれませんけれども、パラグァイなり、あるいはボリビアを戦後開いたことについては、そこに積極的な意味を見出して、しかし、これからは、今までのような、インディオと労働力を競争するようなそういう方式は、全然おくれているのだから、金はかかってもいいから、質のいい、喜ばれ、こっちも意味のあるような、やはり一種の企業的な、技術的な定住者でも送らなければ、意味をなさぬじゃないか。もし、そうならば、かりに全体で二千人しか行かなくてもですよ、そこに意味がある。そうでなくて、従来の呼び寄せも悪い。人道上もけっこうだし、悪いことじゃありませんが、何か、アトランダム的な行き方、やり方、その頭の切りかえが日本側全体としてできていないのじゃないか。この「受け入れの調査」は、非常にある意味じゃ正直なんです。非常に示唆的だと思う。どうですか、大臣。