徳安實藏の発言 (内閣委員会)

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○政府委員(徳安實藏君) ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。
 この法律案による措置の第一点は、恩給扶助料の年額を増額した際における増額分についての年令による制限の一部解除であります。
 昭和三十三年法律第百二十四号等により、恩給扶助料の年額を増額いたしました際、老齢者を優先させる精神に基づきまして、傷病者、寡婦及び遺児を除き、年令が六十才に達するまでは、その増額分を停止する旨の措置を講じて参ったことは、御承知のとおりであります。
 しかしながら、昨年法律第百十四号により恩給扶助料の年額をさらに増額いたしましたので、年令六十才以上のものとそれ未満のものとの間にかなりの開きを生ずるに至りました。そこで、この際、昨年の増額措置前の増額措置につきましては、この年令による制限を解除しようとするものであります。
 その第二点は、増加恩給受給者の退職後出生した子女加給額の引き上げであります。
 増加恩給受給者の退職後出生した子女に対する加給制度は、昭和三十三年法律第百二十四号により創設され、その加給年額は退職当時の子女の場合の半額の二千四百円とされて現在に至っておりますが、その後における諸般の事情を考慮し、これを退職当時の子女加給年額と同額の四千八百円に引き上げようとするものであります。
 その第三点は、旧軍人等の遺族に対する特例扶助料等の支給要件の緩和をはかろうとするものであります。
 旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律によりますと、旧軍人、旧準軍人が内地等で職務に関連して負傷し、または疾病にかかり、在職期間内に死亡し、あるいは在職期間経過後、厚生大臣の指定する結核等にあっては三年以内、その他の傷病にあっては一年以内に死亡した場合には、その遺族に対しまして特例扶助料または特例遺族年金が給されることとされております。しかしながら、その後の経過にかんがみ、この際、この支給要件の三年を六年に、一年を二年に延長することにより、特例扶助料または特例遺族年金の支給範囲を広げようとするものであります。
 その第四点は、加算年を算入して初めて普通恩給を受ける者の年金額の算定方法の改正であります。
 実在職年の年数だけでは普通恩給年限に不足し、旧軍人等の加算年を算入して初めて同年限に達した者の恩給年額の算出率は、実在職年だけで同年限に達している場合の算出率から、その年限に不足する実在職年一年ごとに一定の率を減じて定めることとなっているのであります。この減算率は、昭和二十八年法律第百五十五号により初めて設けられたものであり、昭和三十三年法律第百二十四号により若干強化され、現在に至っているのでありますが、その後の事情の推移にかんがみ、この減算率を当初のものに戻そうとするものであります。
 その第五点は、在外特殊機関の職員期間を、外国政府職員期間の場合に準じ、恩給公務員期間に通算しようとするものであります。
 外国政府職員期間の通算につきましては、昭和三十六年法律第百三十九号により所要の措置が講ぜられた次第でありますが、この際、三公社と同種の業務を行なっていた在外特殊機関の職員期間にもこれを拡大し、これらの職員期間を有する恩給公務員で普通恩給年限に達しないまま退職した者に恩給を給する道を開こうとするものであります。
 以上述べました措置に基づく恩給につきましては、すべて昭和三十八年十月からその給与を始めまたは年額を改訂することといたしております。
 これが、この法律案の提案の理由及び概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。

発言情報

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発言者: 徳安實藏

speaker_id: 11821

日付: 1963-02-26

院: 参議院

会議名: 内閣委員会