永井勝次郎の発言 (内閣委員会)

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○衆議院議員(永井勝次郎君) ただいま議題となりました中小企業省設置法案の提案理由を御説明いたします。
 本法律案もまた、中小企業基本法案と密接不可分の関連法として、本院に提出いたしておるのであります。中小企業省を設置し、中小企業大臣のもとに、抜本的、強力な政策の実施されることは、全国中小企業者が、長年にわたり切実に待望して参ったところであります。
 現在の中小企業庁は、その機構がきわめて貧弱であるだけでなく、大企業の代弁機関と化した通商産業省に完全に隷属しておるのであります。このため、従来、中小企業庁が中小企業者の与望をになって、せっかくりっぱな施策を立案し、あるいは適切妥当な予算を要求いたしましても、大企業の立場から、あるいは通産省全体のワク内において、事前に葬られてきたのであります。これでは、中小企業者の意見、要望を真に反映し、その利益を擁護する機関は、現在の政府にはないと言っても過言ではないのであります。今日農民に農林省あり、労働者に労働省あり、大企業者のためには通産省あり、ひとり中小企業者のみが、日の当たらないところに置かれており、これに相応する政府機関が欠けているのであります。中小企業者に中小企業省を、そして通産省と対等の立場で、中小企業政策なり中小企業予算について、国政の最高の執行機関である閣議の場において討議されるべきは当然のことであります。
 ここに中小企業省を早急に設置し、機構を整備して、中小企業基本法にうたうところの諸政策を最も効果的に実施し、もって中小企業経営の安定と発展に寄与して参りたいと存ずる次第であります。
 これが本法律案を提出する理由であります。
 次に、その内容の概要を御説明いたします。
 まず第一に、本法律案は、中小企業省の所掌事務の範囲、権限を明確にし、あわせてその組織を定めるものであります。
 次に、中小企業省の任務といたしましては、中小企業者の組織、経営近代化、振興及び助成に関する行政事務や基本政策の樹立に関する事務等を一体的に遂行する責任を負うものであります。
 第三に、中小企業省の具体的な権限といたしましては、収入、支出に関する事務、職員の人事管理等、通常の所掌事務の遂行に必要な権限のほか、中小企業基本法の施行に必要な権限、たとえば事業分野の確保、設備近代化の助成、組織化の指導助成等があります。さらにまた、中小企業関係機関に関し必要な権限を有することといたしておるのであります。このため、たとえば従来中小企業庁の所管の外にありました中小企業退職金共済事業や国民金融公庫に関することも中小企業省の権限事項と相なるわけであります。
 第四は、中小企業省の機構についてであります。まず本省には、中小企業大臣のもとに大臣官房及び振興、組合、経営指導、商業の四局を設置し、大臣官房には調査統計部を設けることといたしておるのであります。次に地方にも、支分部局として、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡の八カ所に中小企業局を設置し、それぞれのブロックを担当して、本省の所掌事務の一部を分掌せしめることにいたしております。さらに、外局としては、中小企業基本法に規定する中小企業者と大規模事業者等との間における紛争を調整せしめる機関として、中小企業調整委員会を設置しているのであります。
 以上が本法律案の提案理由並びに内容の概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを切望いたします。

発言情報

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発言者: 永井勝次郎

speaker_id: 34928

日付: 1963-03-05

院: 参議院

会議名: 内閣委員会