徳安實藏の発言 (内閣委員会)
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○政府委員(徳安實藏君) この問題につきましても、私の手元限りにおきましては、その後における情勢等を、実態をつまびらかにするという意味で調査室を設けたわけでございまして、その処置等につきましては、その在外資産に対する問題をどうするかという政治的な問題につきましては、今後に残された問題として研究をされると思います。私のほうでは、閣議決定の基本的な考え方は、かつて調査会ができまして答申をいただいたのでありますけれども、その答申は、補償責任の有無については断定を下すに至らなかったというようなことでございまして、中国、朝鮮、これは南北を通じてでございますが、そういうような地域にあります財産が一体どうなるか、その権利、義務はどうかというようなな問題、その後の国際情勢の変化等もございまして、これは法律的にも非常に困難な問題があるようでございます。こうした問題は政府の考え方だけではもちろんいけませんので、国際関係の専門の諸君の御意見も聞かねばなりませんし、それから海外の情勢等も承知をし、あるいは今後における国際あるいは国と国との外交関係においていかに処理せらるべきか、しかも、その責任は政府が負うべきかというような問題も今後起きてくるような問題でございまして、こういう事柄が一切がっさい先回の調査会では不問に付せられて、今日の段階ではそこに断定を下すに至らなかったという報告を受けておるわけでございますので、そういう問題も実はほうっておくことはいけないという考え方から、ある程度結論づける一つの資料というものを整えることが必要ではなかろうか。御承知のように、日韓問題も今交渉の過程にございまするし、そうした問題につきましても、向こうに残された財産というものが条約によって放棄ぜられておる、一体それは、もう個人々々は、政府がそういうことをやった以上は全然取りつく島がないのかどうかというような問題もございまして、そうした問題についても、学者の間には意見が相当あるようでございます。そういうようなものを、先回はほんとうのわずかな期間でくくりをつけておられますので、そういうような問題も相当重要な問題でございますから、研究もし、また、海外における財産がその後どうなっておるかということも外務省を通じて調査もし、調べておこうという、そういう考え方で調査室をこしらえたわけでございまして、その後の変遷等に伴って海外における私ども同胞の財産がどういう形にあるか、しかも、その権利を今後どういうように主張すべきか、あるいはせざるべきかというような問題を掘り下げて研究してみたいということで、特にこの問題は外務省関係が主でございますから、外務省関係から資料をもらいまして、ただいまそちらを通じてそういうものを調査しようという形でございますが、これも何しろ専任者がございませんで、各役所の諸君を兼任者の形で来ていただいておりますから、そうどんどんはかどってはおりませんけれども、しかし、事務的には準備の段階でございますので、もう少し詳しいことが御必要でございましたら、当務者からひとつ御説明申し上げまして御理解を得たいと思います。