宮澤喜一の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(宮澤喜一君) 一方において過去数年間の経済の高度成長が、いわゆる設備投資の非常な膨大な競合によって国民経済のいわゆるウエイスト——浪費を来たし、シェア拡大競争によって要らない設備投資をたくさんしたではないかという御指摘がございます。私どもはそのことはある程度事実だと考えるわけでございます。そこで、そういうような国民経済のためにならないところの設備競争というものは、これは消費者の利益のためにも、ある意味で規制をしていかなければなりませんし、また秩序ある輸出のためにもそれが必要であると考えるのでございます。今度の特定産業の振興措置法案のねらっておりますものは、やはりただいま御指摘のように、生産の専門化、あるいは共同化等によって、そういう大企業間における設備投資の不必要な競争を排除して、そうして国民経済の運営を最も効率的にやっていこうという考え方でございますから、これは一方において輸出の秩序化に役立つとともに、他方において、明らかに消費者の役に立つというふうに私どもは過去の経験に徴してもそのように考えるわけでございます。それから、それと同時に、中小企業について、先刻申しましたように、労働者一単位時間当たりの生産性というものは格差が縮まっていかないのでございますから、それはやはり設備の近代化によってこの格差を縮めていかなければならない。それによって国民経済の二重構造の解消ということに寄与していこう、こういう考え方でございますから、いずれの場合にも、基本的にはこれは国民経済全体、あるいは消費者全体というものを守る立場であると考えるのであります。独占禁止法の基本的な目的は、不公正な競争を排除して消費者を守るということでございますから、このたびの措置法案も、そういう同じ目的に奉仕をするものというふうに私どもは認識をいたしておるわけでございます。

発言情報

speech_id: 104315261X00619630305_028

発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1963-03-05

院: 参議院

会議名: 予算委員会