曾禰益の発言 (予算委員会)
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○曾祢益君 私は日韓問題を中心として、おそらく時間の関係で日韓問題に限られるかと思いますが、総理並びに政府の御所信を伺いたいと思います。
第一、日韓問題に対する私どもの考え方を念のために申し上げておきたいと思います。
私どもは、日韓会談につきます基本的な態度といたしましては、わが国が平和条約によって朝鮮の独立を認めた以上、国連の承認した韓国政府との間に一切の懸案を解決して正式に国交を開くことは当然であり、南北朝鮮の平和的統一を望むが、統一まで交渉を見送るべきでなくて、次の条件を整えつつ交渉の妥結をはかるべきであると考えております。その条件とは、第一に、一切の懸案の同時解決、特に請求権問題に限らず、李承晩ラインの撤去と公海における漁業の自由の確保、竹島に対する日本の領土権の確立、これを条件とし、第二は、請求権の解決には筋を立てること、経済協力は懸案解決を条件とし、また軍事協力は伴わない。第三には、韓国の民政移管並びに名実ともにその民主化を要求し、政局の安定を見守り慎重に事を運ぶこと。以上の三つの条件をみづから作りつつ妥結に努むべきであると考えております。
ところが、最近の韓国の政情はあのとおりでございまして、朴議長の大統領不出馬、金氏の政界からの隠遁等、情勢は動いております。これらの情勢は、一面におきましては軍事政権から民主化への、あるいは軍事政権から民政移管への一つの胎動であり、生みの悩みであるという面もございますが、同時に、政局は非常に不安である。したがいまして、この情勢におきましては、政府におかれても懸案の一括解決という見通しと、いま一つは、民政に移管した後に、交渉の結果、すなわち協定が民議院等におきまして承認される、この二つの問題についての確たる見通しがあるまでは日韓間の政治折衝はこれはしばらく停止して事態を静観すべきである、かように考えております。
以上の見解に立ちまして、以下質問を試みんとするものでありますが、まず第一に、一体日韓交渉の目的は何なのか。ちょっと奇異な感じを受けられるかもしれませんが、実はこれは非常に根本的な問題であると存ずるのであります。すなわち交渉は個々の懸案を解決すればいいのか、それともそれにとどまらず、日本と韓国、独立朝鮮の正統政府としての韓国との間に国交調整をするということが最終の目的なのか。この点についてまだ政府の明確なる態度をお示しいただきたいのであります。