田中角榮の発言 (本会議)
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○国務大臣(田中角榮君) 和泉さんにお答えいたします。
まず第一番目は、中小企業及び農業の金融の問題でありますが、中小企業及び農業金融に対して格段の改善拡充をはかってまいりたいと考えます。特に、中小企業の三十八年度の政府関係機関の融資ワクにつきまして申し上げますと、千三百三億円でありましたものが、財政資金を四百億追加いたしまして、千七百三億円という、年末金融をも合わせて、画期的な原資を確保いたしておるわけであります。
それから、税の問題を第二にお答えいたしますが、御承知のとおり、また、お説のとおり、昭和二十五年以来、国民所得に対する税負担率は、国税、地方税合わせて、おおむね二〇%前後ということを続けておるわけでございます。減税をするといっても、二〇%程度という国民総生産に対する比率が変わらないからというお話でございますが、しかし、実質では国民の所得は二・六倍、名目で四・二倍にもなっておるのでありますので、実質的に賃金は非常にふえておる。所得はふえておって、その二〇%という限度で税が納められておるのでありますので、実際問題からいいますと、税負担の力は非常に大きく伸びておるということになるわけであります。しかも、先ほど申し上げましたとおり、二十五年以来一兆一千五百億円にのぼる減税をやっておりまして、その大半は所得税減税を行なっておるということでありますので、できるだけこの二〇%という限度をこさないという線は確保してまいらなければならないというふうに考えております。なお、政府におきましては、来年度においてさらに二千億に近い減税を今考えておるわけでありまして、国民の税負担の軽減を実質的にはかってまいりたいと、このように考えております。
それから、自然増収の問題に対しては、いま総理からもお答えになりましたが、租税収入のいわゆる自然増収は、経済が成長しまして、国民所得や消費が増加をした結果として生ずるものでありますので、一がいに税金の取り過ぎであるということは適当ではないと考えるわけであります。しかしながら、経済の成長が続く場合におきましては、税をそのままにしておきますと、租税収入の弾力性が働きまして、国民所得に対する租税負担率の上昇がもたらされるわけでありますので、こういう傾向に対しては、適時適切なる減税を行なっていくという従来の方針をとっているわけであります。
それから、自然増収、まあ来年度六千億を予想せられるのではないかという問題でありますが、今申し上げたとおり、約六千億と見込まれるものに対して、二千億に近い減税を考えておりますし、なお、財政需要の緊急性、総理が今申されたとおり、歳出に使ったほうがより国民のためになるか、減税を行なったほうがより国民のためになるかという、バランスをとりながら重点的に処理してまいりたい、このように考えているわけであります。(拍手)