荒舩清十郎の発言 (本会議)

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○荒舩清十郎君 ただいま議題となりました昭和三十八年度一般会計補正予算(第2号)外二案につきまして、予算委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本補正予算三案は、去る十二月十日予算委員会に付託され、十一日に大蔵大臣の提案説明があり、十二日から審議を行ない、本日質疑を終了して、討論採決をいたしたものであります。
 補正予算の内容を簡単に申し上げますと、一般会計におきましては、公務員の給与改善費、食糧管理特別会計への繰り入れ、農業共済再保険特別会計への繰り入れ、災害復旧等事業費、地方交付税交付金を合わせて、千二百四十二億円を追加計上するものでございまして、その財源といたしましては、租税及び印紙収入の自然増収額を充てることになっております。また、特別会計におきましては、厚生保険外八特別会計の予算の補正を行なうものであり、政府関係機関におきましては、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の予算の補正を行なうものであります。
 以上が、補正予算三案の概要でございますが、次に、予算委員会の審議の経過を申し上げます。
 委員会における質疑は、国政の各般にわたって行なわれたのでございますが、これらの詳細につきましては、会議録をごらん願うこととし、ここでは、これらのうちの二、三の問題につきまして申し上げたいと存じます。
 まず第一に、物価問題について申し上げます。
 質疑の要旨は、「最近における消費者物価の上昇は、昨年九月に比べて、この一年間に八%の値上がりを示しているが、このことは、これまで政府に何らの物価対策がなかったことを物語るものというべきである。最近に至って政府は一両年以内に物価を引き下げるといっているが、いかなる具体策があるのか。去る九日、物価問題懇談会が提出した報告は全面的に実施すべきである。なかんずく、公共料金の抑制については報告のとおり実施すべきであると思うがどうか。また、このような物価の騰貴や設備投資の増大を招いた根本の原因は、高度経済成長政策にあると思うが、今後は成長政策を修正する必要があるのではないか。」これに対しまして、政府から、「経済が成長し、所得格差が是正されていく段階において、ある程度の消費者物価の値上がりはやむを得ない。政府は物価を引き下げる対策よりも、むしろ、生産性の低い中小企業、農業等に一そう重点を置いた政策を行ない、一両年内に物価を安定させる努力を推進したい。物価問題懇談会の報告は、原則的には尊重して、実施に移したい。ただ、公共料金の抑制については、趣旨としては全面的に実施が望ましいが、以前から懸案のものもあるので、この点十分に検討する必要がある。高度成長政策は当初の三年間は計画以上の水準に達したので、目下これを調整しているのであり、内外経済の実態に即して、弾力的に対処しているのであって、これが成長政策の修正や変更であると見るのは誤りである。政府の十年以内に国民所得を倍増するという当初の計画は、いまや着々と成果をあげている。」と、以上のような答弁がございました。
 次に、公務員の給与問題について、「公務員の給与については、政府は、毎年これを完全実施せず、時期をずらして実施することにしているが、この結果、民間賃金とのギャップはますます広がる一方であり、きわめて遺憾である。物価は年間八%から一〇%も上がっているのに、公務員の給与はわずかに六・七%の引き上げでは低過ぎるのではないか。」との質疑がありました。これに対しまして、政府から、「本年四月における民間と公務員との賃金格差は七・五%であったので、これを是正するため、本俸において六・七%、その他昇給期間短縮などを合わせて七・五%のベースアップを断行するよう人事院勧告があった、政府はでき得る限りこの勧告を尊重し、完全実施すべく努力したが、国及び地方団体の財政の実情などから考えて十月実施が適当と考え、所要の措置を講じたものであります。」との答弁がございました。
 次は、国鉄の第二次五カ年計画と東海道線の増設及び鶴見の事故の問題につきまして、「国鉄整備第二次五カ年計画の進捗状況はどうなっているか、東海道新幹線工事に改良費を流用したため、第二次計画に支障を来たしているのではないか、来年開業を予定される東海道新幹線の安全度についてはいかなる対策を講じているか、なお、鶴見の列車事故に対する今後の具体的対策はどうか。」との質疑がございました。これに対しまして政府から、「第二次計画のうち、保安対策は予定どおり進捗しているが、その他はややおくれている。東海道新幹線工事に流用した分は、今次の補正予算及び民有車両制度によって補い、第二次計画の遂行に遺憾ないよういたしたい。東海道新幹線については、沿線障害物の除去、車両内事故防止施設の整備等により安全性の万全を期するが、開業後直ちに高速運転をすることなく、安全度の確信を待って高速化したい。なお、鶴見の事故については、犠牲者の弔慰につとめるとともに、その原因について現在特別監査を命じており、その結論を待って、予算措置その他の施策を講じ、事故の絶無を期したい。」以上の答弁がありました。
 かくて、本日、質疑終了後、討論に入り、野原覺君が日本社会党を代表して反対、青木正君が自由民主党を代表して賛成、小平忠君が民主社会党を代表して反対の討論を行ない、採決の結果、本補正予算三案は、いずれも政府原案のとおり可決されたのであります。
 以上、御報告申し上げる次第であります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 荒舩清十郎

speaker_id: 24337

日付: 1963-12-14

院: 衆議院

会議名: 本会議