久野忠治の発言 (本会議)
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○久野忠治君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、文教委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず最初に、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律案の要旨を申し上げます。
本案は、教科用図書の無償措置について規定するとともに、その円滑な実施に資するため、採択及び発行の制度を整備し、もって義務教育の充実をはかることを目的としております。
一、国は毎年度採択された義務教育諸学校の教科用図書を発行者から購入し、これを学校の設置者に無償で給付し、設置者は校長を通じて児童生徒に給与すること。
二、都道府県の教育委員会は、教科用図書選定審議会の意見を聞き、種目ごとに数種の教科用図書を選定し、また市町村の教育委員会の意見を聞き、市もしくは郡の区域またはこれらの区域を合わせた地域(県の区域となる場合を含む。)に採択地区を設定しなければならないこと。
三、教科用図書は選定したもののうちから、採択地区ごとに一種目一種を採択すること。
四、教科用図書は、政令で定める期間、毎年度同一のものを採択すること。
五、文部大臣は、教科用図書の発行者で、一定基準に該当するものを教科用図書発行者として指定し、これに該当しなくなった場合は、指定を取り消すこと。
六、文部大臣は、教科用図書発行者について、指定基準に適合しているかどうかを調査するため、必要に応じ職員を立ち入り検査させ、また必要な報告、資料提出を求めることができること。検査等を拒んだ場合について所要の罰則を設けたこと。
七、当分の間、教科用図書の給与を受ける児童生徒の範囲は政令で定めること。その他関係法律を整備することであります。
次に、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律案の要旨を申し上げます。
一、公立義務教育諸学校の種類に養護学校を新たに加えること。
二、学級編制の標準となる小中学校一学級の児童生徒数を単式四十五人、複式二十五人等に改めること。
三、教職員定数の標準を次のように改めること。
小学校にあっては、専科教員、養護教員等の算定基準を、中学校にあっては、技術・家庭科、選択教科の教員、養護教員等の算定基準を、特殊教育諸学校にあっては、小中学校に準じて教職員定数の算定基準を引き上げること。
四、文部大臣は必要ある場合、都道府県に対し、学級編制の基準または教職員の総数について報告を求め、及び勧告することができること。
五、事務職員の範囲を拡大し、吏員に相当する者のほか、これに準ずる者として政令で定める者を加えること。
六、この法律は、昭和三十九年四月一日から施行することであります。
以上の両法案は、十二月十三日内閣から本院に提出され、同日当委員会に付託となり、政府からそれぞれ提案理由の説明を聴取いたしました。
かくて、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律案に対する質疑を終了、次いで、本案に対し、自由民主党長谷川峻君外四名から、一、義務教育諸学校の教科用図書は、都道府県の教育委員会があらかじめ選定する数種のうちから採択することになっている政府原案を、市町村教育委員会並びに国立及び私立の義務教育諸学校の校長の行なう採択に関する事務について、都道府県教育委員会は、指導、助言または援助を行なうことに改めること、二、都道府県教育委員会はあらかじめ教科用図書選定審議会の意見を聞き、前項の指導、助言、援助を行なうこととすること、三、教科用図書採択地区設定に関する規定中「(県の区域となる場合を含む。)」の字句を削除すること、四、発行者が指定基準に適合しているかどうかを調査するため、必要な教科用図書発行者の営業所等に対する立ち入り検査に関する規定を削除すること等を要旨とする修正案が提出されました。
本修正案に対する質疑を終了、討論の通告がないため、直ちに採決に入り、本修正案は起立総員をもって可決され、修正部分を除く原案は起立多数をもって可決、かくて、本案は修正議決されました。
次に、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律案に対する質疑を終了、次いで、本案に対し、私から、第一条の公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律第十一条の改正規定中、見出しに、「(報告及び勧告)」とあるのを、「(報告及び指導又は助言)」と改め、同条中の「勧告」を、「指導又は助言」に改めることを要旨とする修正案を提出いたしました。
次いで、本修正案に対する質疑を終了、討論の通告がないため、直ちに採決に入り、本修正案及び修正部分を除く原案は、起立総員をもって可決されました。
次いで、自由民主党上村千一郎君から、自由民主党、日本社会党、民主社会党の三党を代表して、本案に対し、「四十五人を適当とする定数標準法の改正に伴う国庫負担金制度については、政府は、改正法の趣旨にしたがい運用すべきである。」旨の三党共同提案にかかる附帯決議案が提出され、採決の結果、起立総員をもって原案のとおり可決されました。
かくて、本案は附帯決議を付して修正議決されました。以上、御報告いたします。(拍手)