西村関一の発言 (科学技術振興対策特別委員会)
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○西村(関)委員 原子力の平和利用につきましては、われわれも政府の方針を支持いたしまして、原子力基本法の精神に基づいて協力をいたしてまいったのでございます。過般の原子力船開発事業団法案の審議にあたりましても、この見地から質問すべきところは質問をし、可能な範囲の協力をいたしまして、相当論議を重ねた末、事業団法案を国会を通過させるに協力してまいったのでございます。その際の論議の中におきましても、原子力潜水艦の問題が相当関連をいたしておりまする点から論議の対象になりまして、これが寄港につきましては慎重な上にも慎重を期するということが、当時の長官の答弁の中にも、政府当局の答弁の中におきましても、しばしば述べられておったのでございます。
しかるに、今回、当時問題になりましたスレッシャー号の沈没の原因も十分に究明されてない、結論が出ないままに調査が打ち切られておるという現状の中において、突如として、われわれから考えますならば突如として、これが寄港を承認するにきめられたということにつきましては、まだ幾多の疑問が残っておりまするがゆえに、これに対して承服することができないということで、国会は閉会中でございますけれども、外務委員会におきましても、あるいは内閣委員会におきましても、われわれの同僚議員がそれらの点について質問を試みてまいったのでございます。
本日は科学技術振興対策特別委員会が開かれまして、この委員会の立場においても私は若干の質問を試みる責任を感じますので、時間が十分にございませんけれども、二、三の点について長官の御見解を承りたいと思うのでございます。
先般の九月一日の内閣委員会におきまして、石橋委員の質問に対して、科学技術庁長官としてあるいは原子力委員会の委員長として愛知さんのお答えになっておられまする点を、私は逐一この会議録によりましてしさいに検討させていただいたのでございます。御答弁の中において幾つかの問題点を私は感じたのでございます。また、本日御提出になりましたこの要旨、ただいまお述べになりました長官の御説明によりましても、先般来科学技術庁から出されておりますところの文章を繰り返しておられるにすぎないと思われるのでございます。そういう点とも関連をいたしまして質問をいたしたいと思うのでございます。
まず第一は、九月一日の内閣委員会における石橋質問に対しまして、大臣のお答えになりました中にこういうことがあるのでございます。
「どうも石橋委員は私の説明を多少曲げておとりになったようですから、一言いたしますが、原子力委員会としての総合判定というものは、お手元にも差し上げてあるはずです。これは先ほど申しましたように、原子力潜水艦が軍艦であるという国際法上の地位を持っておりますから、これに対して臨検調査をするというようなことはできないということは、これは前提なのです。しかし、外交交渉その他を通じまして、設計、運転、操作等の詳細な調査はできるわけなのです。これは科学的な良心に基づいた判定というものが、そういういろいろのやり方によって総合判定ができ得るわけでありますから、その方法において最善を尽くして、こうこういう保証が与えられるならば安全性に支障は何もない、こういう判定をしたのでありますから、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。」、このようにお答えになっておるのでございます。
そこで、私がお伺いいたしたいと思いますのは、このような軍艦であるから、国際法上の地位を持っているために臨検調査はできないということは一応認めるといたしまして、「外交交渉その他を通じまして、設計、運転、操作等の詳細な調査はできるわけであります。」こういうふうにお答えになっておられますが、こういうことがはたして可能とお考えでございましょうか。また、そのような、詳細な調査と言っておられます点が、すでに原子力委員会においてそれらの科学的な資料に基づいてなされたのでございましょうか。その点まずお伺いをいたしたいと思います。