科学技術振興対策特別委員会

1964-09-09 衆議院 全216発言

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会議録情報#0
昭和三十九年九月九日(水曜日)
   午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 前田 正男君
   理事 中曽根康弘君 理事 西村 英一君
   理事 原   茂君 理事 山内  広君
      小川 半次君    木村 剛輔君
      坂田 英一君    渡辺美智雄君
      田中 武夫君    只松 祐治君
      西村 関一君    松井  誠君
      三木 喜夫君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 愛知 揆一君
 委員外の出席者
        原子力委員会委
        員       兼重寛九郎君
        防衛庁参事官
        (防衛局長)  海原  治君
        科学技術政務次
        官       菊地 義郎君
        総理府技官
        (科学技術庁原
        子力局長)   村田  浩君
        総理府技官
        (科学技術庁原
        子力局原子炉規
        制課長)    大沢 弘之君
        総理府技官
        (科学技術庁原
        子力局放射能課
        長)      友田 千年君
        外務事務官
        (アメリカ局
        長)      竹内 春海君
        外務事務官
        (条約局外務参
        事官)     兼松  武君
    —————————————
九月九日
 委員小沢辰男君、河野正君、久保三郎君及び楯
 兼次郎君辞任につき、その補欠として小川半次
 君、西村関一君、松井誠君及び只松祐治君が議
 長の指名で委員に選任された。
同日
 委員小川半次君、只松祐治君、西村関一君及び
 松井誠君辞任につき、その補欠として小沢辰男
 君、楯兼次郎君、河野正君及び久保三郎君が議
 長の指名で委員に選任された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 科学技術振興対策に関する件(原子力行政に関
 する問題)
     ————◇—————
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前田正男#1
○前田委員長 これより会議を開きます。
 科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。
 この際、愛知国務大臣より発言の申し出がありますので、これを許します。愛知国務大臣。
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愛知揆一#2
○愛知国務大臣 米国原子力潜水艦の寄港問題について、概略御説明申し上げたいと存じます。
 この問題につきましては、原子力基本法並びに原子力委員会設置法の規定はともかくとしまして、わが国の原子力利用に関する安全問題を取り扱っている政府の機関として、原子力委員会は、国民を放射能の危険から守るという立場から、主としてその安全性の問題について検討を行なってまいりました。
 この検討を行なうにあたりまして、米国原子力潜水艦が国際法上軍艦としての特殊な地位を有するため、軍事上の機密に属する技術的資料の提供を受けることが不可能であることは国際慣行上やむを得ないところであります。
 このような事情から、原子力委員会は、設計、運転、操作等の詳細な技術的資料に基づいて行なう原子炉安全専門審査会による審査等の安全性確認の方式ではなく、国民の安全を確保するために必要な米国の保証その他の措置及びわが国がとるべき措置について慎重に検討を行なったのであります。
 安全性の検討についての以上の考え方から、原子力委員会は昨年以来外務省を通じて米国政府と交渉を重ね、その努力の結果
(一)原子炉設計の安全性、乗組員の訓練、操作手続は米国の原子力委員会及び原子炉安全諮問委員会の審査を受けているものであること。
(二)わが国の港における運航に関連してとられる安全上のすべての予防措置及び手続は、米国の港におけると同様に厳格に守ること。
について米国政府の保証をとりつけるとともに
(三)寄港期間中米国原子力潜水艦の乗組員は、潜水艦上の放射線管理及び同潜水艦の近傍における環境放射能のモニタリングについて責任を負うこと。
(四)潜水艦の排出水の放射性物質の濃度は、わが国の法令及び基準並びに国際基準に適合していること。
(五)使用済み汚染除去剤は、港内または陸地近辺では決して放出せず、また既知の漁区の近傍ではいかなるところでも放出しないこと。
(六)潜水艦の燃料交換及び動力装置の修理は、わが国またはその領海内においては行なわないこと。
その他運航上の措置、万一の事故の場合における補償の方式等について米国政府に約束させることができたのであります。
 これら米国政府の保証及び約束は、その声明及び覚え書きの中に取り入れられているとおりでございます。
 原子力委員会としては、米国原子力潜水艦のこれまでの運航の実績をも考慮しつつ、以上の交渉経過から得られた米国政府の保証と約束を総合的に検討し、それが事実そのとおりに実行されるならば、国民の安全上支障はないものとの結論に達しましたので、さる八月二十六日、全会一致をもってこの見解を決定するとともに、直ちに委員長から総理大臣に口頭で報告を行なったのであります。
 なお、科学技術庁といたしましては、右の原子力委員会の見解に述べられている意見に基づきまして、原子力潜水艦の入港の前後及び停泊中における放射能の調査並びに近海における放射能調査について、関係各省庁の行なう調査を総合的に推進しているような次第でございます。以上、御報告申し上げます。
    —————————————
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前田正男#3
○前田委員長 次に、原子力行政に関する問題について質疑の通告がありますので、これを許します。西村関一君。
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西
西村関一#4
○西村(関)委員 原子力の平和利用につきましては、われわれも政府の方針を支持いたしまして、原子力基本法の精神に基づいて協力をいたしてまいったのでございます。過般の原子力船開発事業団法案の審議にあたりましても、この見地から質問すべきところは質問をし、可能な範囲の協力をいたしまして、相当論議を重ねた末、事業団法案を国会を通過させるに協力してまいったのでございます。その際の論議の中におきましても、原子力潜水艦の問題が相当関連をいたしておりまする点から論議の対象になりまして、これが寄港につきましては慎重な上にも慎重を期するということが、当時の長官の答弁の中にも、政府当局の答弁の中におきましても、しばしば述べられておったのでございます。
 しかるに、今回、当時問題になりましたスレッシャー号の沈没の原因も十分に究明されてない、結論が出ないままに調査が打ち切られておるという現状の中において、突如として、われわれから考えますならば突如として、これが寄港を承認するにきめられたということにつきましては、まだ幾多の疑問が残っておりまするがゆえに、これに対して承服することができないということで、国会は閉会中でございますけれども、外務委員会におきましても、あるいは内閣委員会におきましても、われわれの同僚議員がそれらの点について質問を試みてまいったのでございます。
 本日は科学技術振興対策特別委員会が開かれまして、この委員会の立場においても私は若干の質問を試みる責任を感じますので、時間が十分にございませんけれども、二、三の点について長官の御見解を承りたいと思うのでございます。
 先般の九月一日の内閣委員会におきまして、石橋委員の質問に対して、科学技術庁長官としてあるいは原子力委員会の委員長として愛知さんのお答えになっておられまする点を、私は逐一この会議録によりましてしさいに検討させていただいたのでございます。御答弁の中において幾つかの問題点を私は感じたのでございます。また、本日御提出になりましたこの要旨、ただいまお述べになりました長官の御説明によりましても、先般来科学技術庁から出されておりますところの文章を繰り返しておられるにすぎないと思われるのでございます。そういう点とも関連をいたしまして質問をいたしたいと思うのでございます。
 まず第一は、九月一日の内閣委員会における石橋質問に対しまして、大臣のお答えになりました中にこういうことがあるのでございます。
 「どうも石橋委員は私の説明を多少曲げておとりになったようですから、一言いたしますが、原子力委員会としての総合判定というものは、お手元にも差し上げてあるはずです。これは先ほど申しましたように、原子力潜水艦が軍艦であるという国際法上の地位を持っておりますから、これに対して臨検調査をするというようなことはできないということは、これは前提なのです。しかし、外交交渉その他を通じまして、設計、運転、操作等の詳細な調査はできるわけなのです。これは科学的な良心に基づいた判定というものが、そういういろいろのやり方によって総合判定ができ得るわけでありますから、その方法において最善を尽くして、こうこういう保証が与えられるならば安全性に支障は何もない、こういう判定をしたのでありますから、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。」、このようにお答えになっておるのでございます。
 そこで、私がお伺いいたしたいと思いますのは、このような軍艦であるから、国際法上の地位を持っているために臨検調査はできないということは一応認めるといたしまして、「外交交渉その他を通じまして、設計、運転、操作等の詳細な調査はできるわけであります。」こういうふうにお答えになっておられますが、こういうことがはたして可能とお考えでございましょうか。また、そのような、詳細な調査と言っておられます点が、すでに原子力委員会においてそれらの科学的な資料に基づいてなされたのでございましょうか。その点まずお伺いをいたしたいと思います。
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愛知揆一#5
○愛知国務大臣 ただいまのお尋ねでございますが、私が申しましたのは、また事実そのとおりでございますのは、潜水艦という軍艦であるということが一つの事実でございますために、ただいまも御指摘になりましたように、これに実際の実地の調査をするというようなことは事実上できないことであるということが一つと、それから石橋委員に対するお答えに多少ことばの足りない点があったように思いますけれども、したがってまた、軍事上の機密というようなことにつきましての設計とか、技術上のデータとか、そういうものにつきましても軍艦であるというこの前提からいたしまして、入手できないものもあるということはやむを得ない事実である。しかし、与えられたそういったような特殊の前提のもとにおいて、外交交渉等を通じてなし得る限りの調査はいたしました。それを前提にしての総合見解でございます。こういう趣旨を申し上げたわけでございますし、事実またそのとおりに御理解願いたいと思います。
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西
西村関一#6
○西村(関)委員 そういたしますと、外交交渉その他を通じまして設計、運転、操作等の詳細な調査はできるはずであります、臨検調査はできないけれども、文書によって、科学的な資料を手に入れることによって、軍艦であるから軍の機密という制約があっても、ここに述べておられますところの外交交渉その他を通じまして設計、運転、操作等の詳細な調査はできるはずだ、こういうふうにお答えになっておられますが、今回提出せられました合衆国政府の声明の中の二項のeによりますと、「原子力軍艦の設計または運航に関する技術上の情報を提供しない。」というふうにアメリカ政府は言っているのでございます。この点と私は明らかにそごすると思うのでございますが、この点、ただいまの長官の御答弁ではまだ不十分だと思いますから、もう一度はっきりお答えを願いたいと思います。
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愛知揆一#7
○愛知国務大臣 先ほど申しましたように、私の前回の答弁でことばが足りない点があったと思いますが、ただいま御指摘のとおりでございまして、アメリカの文書にございますように、軍事上の機密に属するような種類の資料の提供ということは受けることはできなかった、これは事実そのとおりでございます。
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西
西村関一#8
○西村(関)委員 そういたしますと、ここに述べておられますところの軍事上の機密に属さない「外交交渉その他を通じまして、設計、運転、操作等の詳細な調査」というのは何をさすのでございますか。
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愛知揆一#9
○愛知国務大臣 それ以外の、たとえば公表された相当詳細な調査資料もございます。それから、たとえば手続等につきましては、いろいろのアメリカ側の手続を規定したものもございますようなわけで、そういうものは詳細に点検することができた、かように考えております。
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西
西村関一#10
○西村(関)委員 昨年外務省が発表いたしました中間報告というものと今回アメリカ側が発表いたしました幾つかの資料とを比べてみますると、放出されるところの放射性冷却水の処理につきましての基準の数値が違っておるという点以外にはほとんど中間報告の線と変わってない。むしろそれよりも後退していると思われる点が多々あると思うのでございます。時間の関係上一々それをここで指摘することができないかもわかりませんけれども、そういう点につきまして、原子力委員会の委員長として、どういう根拠に立って今回安全性の問題からだいじょうぶだ、アメリカの言うとおりそれが保証されるならばだいじょうぶだというふうに踏み切られたのであるか。その点もう一度明確にしていただきたいと思います。
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愛知揆一#11
○愛知国務大臣 ただいま昨年の中間報告のお話がございましたが、これを一つの例にとってと申すといかがかと思いますけれども、それと比較をしてかりにみますれば、まず第一に、この昨年の中間報告と申しますのは、御案内のように外務省を中心にいたしましてその当時までに入手し得た情報その他を取りまとめた一つの資料でございます。しかし、今回発表いたしました文書はいわゆる外交文書でありまして、この文書の性格というものが、アメリカ側として文書によって保証をする、あるいは実行を約束する、こういうふうになっておりますことが私はまず第一に書類の性格として非常な違いがある、こういうふうに考えておるわけでございます。
 それから、内容にわたりましては、これも詳しく申し上げていきたい点でございますけれども、まあその詳細はともかくといたしまして、ただいま御指摘のとおり一次冷却水の基準の点などにつきまして、あるいはまたイオン交換樹脂の廃棄等につきましては、前回の中間報告当時にわが方の基準と合致していない点がまだ問題となっておった事項でございますが、たとえばそのうちの一つにつきましては、日本側の法律あるいは原子力委員会の基準、あるいはまたさらには国際基準と合致するようにアメリカ側の海軍の手続が変わりました、というような点がその後明確に改定変更せられたというような、内容においても前回の中間報告のときは非常な違いが出てまいりまして、われわれとして安心し得る状態になったわけでございます。あるいはまた原子力潜水艦の原動力と申しますか、原子炉自体の安全性あるいはこれを操作する手続等については、アメリカの海軍の側におきましては、アメリカの原子力委員会の審査の基準によりその厳重な審査を現実に受けているということを保証しておるというような点につきましても、これは安心ができる点に数えられると思います。それから、乗り組み員の訓練とかあるいは寄港の場合の諸手続でありますとかそういう点も明確にされ、かつわれわれの中間報告の当時ではまだ明確になっていなかったり心配が多かった点が解明され、かつこれを保証してくれるということになりましたので、われわれとしてはこういう保証がそのまま実行される場合においては国民生活に支障を与えるものではないと、こういう総合見解に到達したような次第でございます。
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西
西村関一#12
○西村(関)委員 いま具体的に幾つかの点をお述べになりましたから、具体的にお尋ねをしなければならないと思います。
 一つは、廃棄物の投棄基準の問題でございます。寄港時にあたりまして一次冷却水を直接海に放出するということは原子力潜水艦の常識になっているのでございます。この投棄基準だけが安全性の問題をきめるものでないということは長官もただいまお触れになった点でございますが、この基準の問題に限って申しましても、アメリカ合衆国の覚え書きによりましても、放射性廃棄物の処理に関する訓令、これが一九五九年にアメリカの上院下院の合同原子力委員会の記録に付属文書として公表されているのでございます。これが基礎となりまして、アメリカ海軍は投棄許容基準を飲料水としての許容濃度の百倍に定めておりまして、これよりもきびしくすることは軍事上の性能をそこなうというふうに公聴会で証言をしておるのでございます。許容濃度の百倍の濃い液体を流しましても、大量の海水に薄められるから許容濃度よりは難くなるというのが基本的考え方であると思うのでございます。ここで許容濃度として採用いたしました数値、最初アメリカ標準局の便覧、NBSHBの五十二号というのが、国際放射線防護委員会すなわちICRPが一九五三年に勧告したものを採用いたしましたが、その後ICRPは一九五八年にさらにきびしい勧告をいたしておりますので、その数値を採用したのがNBSHB六十九号であるというふうに述べられておるのでございます。
 ところが、この覚え書きによりますと、アメリカ海軍省の訓令はICRP及びNBSHB六十九号をそのまま採用したとは言っておりません。これを「反映」するものとするというような、反映ということばを使っておるのでございます。大臣が過般来いろいろな機会にわが国の基準と合致するのだというふうに言っておられまするこの点につきまして、アメリカ合衆国の覚え書きは、ICRP及びNBSHB六十九号をそのまま採用するとは言っていない、これを反映するというような言い方をいたしておるのでございまして、これはきわめてあいまいな、非科学的な表現であるといわなければなりません。これは文書によっても、資料によっても明らかなのでございます。結局は、このわが国の基準そのままを用いるというのじゃなくて、これに反映したものを用いる。さらに突っ込んで言うならば、許容濃度の百倍まではよいという考え方を変えてないのじゃないかというような点がうかがわれるのでございます。
 この点、反映したものというふうな言い方をしておるのに対しまして、原子力委員会の委員長として、また科学技術庁の長官として、この点が反映といったようなことでなくて、ICRP及びNBSHB六十九号の基準をそのまま採用するのかということをあらためてアメリカ当局にお聞きただしになる用意はございますか。
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愛知揆一#13
○愛知国務大臣 これは常識的に言えば、潜水艦の排水に関する基準の問題と思われますけれども、これは御承知のように、スキップジャック報告というものに添付されてアメリカの艦船局の訓令による廃棄手続が示されてあるわけですが、これは中間報告以後に改定され、そして一九五八年の国際放射線防護委員会の勧告を反映したものとなっておることはいまお説のとおりでございます。国内の原子炉の廃棄施設からの排水に関するわが国の廃棄手続を比較いたしまするならば、わが国の廃棄手続はこの一九五八年の国際放射線防護委員会の勧告を反映して定められておるわけでございますから、両者の間には相違はない、かように考えております。したがって、この点について、さらに反映ということばについて照会をするというようなことは考えておりません。
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西
西村関一#14
○西村(関)委員 そういう点がやはり国民の間に疑惑を与えていく大事な一つのポイントだと思うのでございまして、わが国の原子力科学者もそういう点につきまして——明確にわが国の基準と合致するものだということを言い切れるかどうかという点について、いまの大臣の御答弁ではどうも国民は納得しかねると思うのでございますが、そういう点、専門家の御意見はいかがでございますか。
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兼重寛九郎#15
○兼重説明員 お尋ねでございますので、要点だけ申し上げますが、わが国のそういうことに対します規定では、一般の周辺監視区域外、一般人の立ち入りをしている制限のできない地域のことでございますが、そこの空気中または水中の放射性物質の許容濃度は、三カ月間についての平均濃度が第六条第一号から第四号までに規定する許容濃度の十分の一とする。そのほかこまかいことはございますが、基本はそういうふうになっております。その基本が、先ほどから出ておりますようにICRPの新しいほうの勧告、それに対しまして全く同じではございませんけれども、日本側はいつも小さいほうの数字をとっております。そういうのでございますが、アメリカ側のスキップジャック報告といわれておりますこの報告の中に書いてありますことは、米国側は放射性廃棄物の投棄によりまして、環境内の放射性核物質の平均濃度が米国標準局便覧第五十二号に掲げられた連続被曝の場合の最大許容濃度の十分の一以上に増大しないようにすることを目標とすると書いてございます。これは当時それが五十二号でございましたけれども、今度それが六十九号であるらしいことがわかったのでございますが、その十分の一を、日本で申しますと周辺監視区域外の一般の地域が十分の一をきめているのと同じように、アメリカ側はその平均濃度がそれの十分の一以上に増大しないようにということを目標にすることは同様なのでございます。
 そこで、今度はそのための廃棄手続で、潜水艦からあるいは原子力軍艦から投棄されますそういう放射性の液体は、職業人に対するちょうど百倍、一般人に対する千倍でございますが、その千倍をこえないものは捨ててよろしい、こういうふうに言っているわけでございます。そのことが日本で申しますと、これは保安規程というのできめているのに当たるわけでございます。その保安規程によりますと、日本でも職業人に対する値の百倍をこえない場合には、三カ月間の平均が十分の一、職業人に対するものの十分の一をこえない場合には、これを捨てていいという保安規程を幾つかつくっておりまして、原研のJRR1と言っているころからそれを使っているわけでございます。したがって、そのことから申しますと、アメリカの排出水の百倍以上でなければ捨てていいということと、日本が三カ月の平均に対して十分の一をとっていることとは、比較するものが違っておりますために、それでいまのような誤解が起こるのではないかと思います。
 そこで、その反映したということは、もちろんその勧告あるいはNBSHB六十九号そのものではないと思いますが、かりにそのようにとりましても、たとえば日本は三カ月で平均をとりますけれども、ICRPの勧告は一年の平均というようなこともあります。アメリカは一年未満の平均と言っておりますから、これはアメリカと日本とが全く一緒にはならぬわけでございます。したがって、むしろ大事なことは、エード・メモワールの中に言っておりますように、「原子力潜水艦の液体排出物は、日本国の法律及び基準並びに国際基準に完全に適合するものである。」そのことでございます。これは排出物を言っておりまして、その基準のことは言っているわけではないのでございます。ですから、そのことだけを信用すれば、それで日本の基準に合うようなものを捨てるということになるのでございます。しかし、前から、五十二号を反映したものであっては、そうは言ってもとても日本の基準に合うようなものを捨てるということはできないじゃないか、こういう御意見も学術会議その他から聞いておりますので、そこでその裏づけになるように、もとの廃棄するところの基準が日本と同じICRPの新しいほうの勧告を反映したものであるかないかということを知ることが大事な点だと思って、それを確かめたわけでございます。したがって、反映しているから、もうそれでいいのだというふうにはすぐにまいらぬことはお説のとおりでございます。
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西
西村関一#16
○西村(関)委員 ただいま兼重さんが言われました中にもあるように、周辺監視区域外の水中の放射性物資の三カ月間についての平均濃度が許可濃度の十分の一以下にならなければならないということがきめられているのでございますが、原子力潜水艦の場合は、監視区域設定ということができないと思うのでございます。この点が、原子力潜水艦の場合は第一次冷却水の排水口の出口そのものに適用しなければならないと思うのでございますが、こういう点につきまして原子力委員会としてはどういうお考えのもとに安全性を承認なさったのであるか。
 それから、それと関連をいたしますが、入港の際の事前の通知はございますが、出港の際の事前の通知というものは明確にされておりません。いわば、いつ何どき黙って出ていくかわからないというような状態にあるわけでございます。これは私が申すまでもなく、原子炉の起動のときに第一次冷却水を排出しなければならないという構造上から、むしろ入港のときよりは出港のときのほうが問題があるわけでございます。そういうことについては、これまたアメリカ側が港内あるいは十二海里以内において放出しないという約束を守るならばという一応の前提に立って、原子力委員会は結論を出しておられるわけでございますが、原子力潜水艦の構造上、出港の際にこそ危険が伴うと思うのでございます。
 そういう点とも関連いたしまして、周辺の監視区域というものを原子力潜水艦の場合は一体どこに設定をするかという点と、出港の際における第一次冷却水の処理について。また、出港については何らの通告なしに向こう側の自由裁量によって出ていかれる。これは明らかに、今回の寄港がただ単に乗り組み員の休養とかレクリエーションとかいうだけでなくて、アメリカ側の文書にもございますように、第二の点は兵たんの継続ということばが言われておりますが、これは明らかに軍事的な要素を持っている。こういう点は、きょうは科学技術振興対策特別委員会でございますから、軍事上の問題とかあるいは平和の問題とかイデオロギーの問題とかというような点については別の機会に触れたいと思いますけれども、安全性の問題から考えましてこれらの点が明確でないので、さらにお尋ねを申し上げる次第でございます。
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兼重寛九郎#17
○兼重説明員 ただいまの御質問の第一の点でございますが、外国の軍艦でございますから、艦体の舷側と申しますか船側と申しますか、そこが周辺監視区域の境であると日本側では了解しております。このことは、日本のこの関係規則を先方に知らせるときに同時に知らせてございます。そういうことも先方が知った上で自分のほうのいろんなことを調べて、実際排出するものは日本国法律に合致するということを言ったのだと了解しておるわけでございますから、その監視区域が船の外側、たとえば十メートルの先に仮想の区域があるというようなことは考えておりません。
 それから、出港のときでございますが、お尋ねのように出港時間がわかっておれば、そのときにそばにいってはかるとかということには便宜があると思いますが、入ってきております間どういう態勢にしていなければならぬかというようなことは、まだこれからの経験によるわけでございます。必要とあればそれを非常に綿密にすることもできますから、必ずしも出港の時間を二十四時間前に予告してもらわなければそういう対策がとれないとも考えなかったものでございますから、入港の予告ほどには重視しておりません。そういうことは十分に対策がとれると考えたわけでございます。
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西
西村関一#18
○西村(関)委員 それでは私は国民は安心しないと思います。そういう点は、入港を認められる結論を出される前に、もう少し明確にアメリカ側に突っ込んでいただかないと困る問題じゃないかと思います。いまになって、今後の問題としてそれはさらに必要ならばアメリカ側に照会をすることがあるというようなことでは、これは私は十分納得ができません。
 しかし、私に与えられております時間がもうなくなりましたので、最後にもう一点お伺いをいたしたいと思います。
 それはバックグラウンドの測定であります。これは長官、科学技術庁におきまして、このことに対する関係各省庁の打合会を開かれ、そうして必要な予算要求を大蔵省になさったというふうに聞いておるのでございますが、家の意見によりますと、これは原子力委員会の報告書の中にも触れておられる点でありますが、あらかじめ寄港地についてバックグラウンドの測定等必要な環境の調査を行なうことを政府に勧告しておられる。この点は私は当然のことだと思うのであります。具体的にどのようにしてその環境の調査をやるか。具体的な方法は今後の問題のことである、それゆえに関係各省庁との打ち合わせがなされたと思うのでありますが、どういうふうな具体的な方法をおとりになるか、どういうふうなお取りきめをなさったか。八月十九日ということを伺っておりますが、その会議の結論というものは、どういうふうな具体的な方法をお出しになるということになりましたか。
 特に寄港予定地が佐世保、横須賀というふうに聞いておりますが、このような人口稠密な都会の地に、こういうような非常に危険な問題のある——時間がありませんから一々指摘申し上げることはできませんが、原子力潜水艦が入ってくる。しかも、さっき触れましたように、出港については何ら事前の通知なしに出ていくというようなことも含めまして、どのようにして測定をなさるか、調査をなさるか。バックグラウンドの測定というものは、専門家の見解によると非常にむずかしいものである。これは放射能の測定において微量の放射能の強さというものを精密に測定しなければならない。放射能測定の技術の中において一番困難とされておることを、一カ月の間に一回や二回の調査でもって十分な測定ができると原子力委員会あるいは科学技術庁はお考えになっていらっしゃるか。十分な準備と高度の経験を積んだ測定技術というものがなければできないし、専門家の意見によると、一回や二回では測定できない。これは環境状況がいろいろ変化してくる。海流の移動の状況でありますとか、プランクトンの発生状態でありますとか、気象条件など当然季節的な変化を伴うのでございますから、ただ一カ月やそこらの調査では的確なデータを出すことができないというふうに専門家の中では言われております。それをどのくらいかかって、どのような方法でバックグラウンドの測定をなさるのか。その点を国民の前に明らかにしておいていただきたいと思います。
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愛知揆一#19
○愛知国務大臣 詳しいことは政府委員から御説明をいたさせますが、ただいまも御指摘のように、この点は非常に重要な点であると思いますので、原子力委員会といたしましても、政府に意見を申し述べました際に、御案内のように、原子力潜水艦が現実に入港する前に港湾における放射能水準の調査ということと、それから停泊中の原子力潜水艦の近傍における放射能のモニタリングと、それからわが国近海の放射能水準の調査、これがどうしても必要である、そのためには関係各省ができるだけの努力をもって対処しなければならないということを勧告いたしました。これを受けた政府側といたしましては、この三点を中心にいたしまして、たとえば水産庁とか気象庁とかというところの具体的なバックグラウンドの調査あるいは将来におけるモニタリングのやり方その他について、科学技術庁が調整役になりまして、関係省庁から必要な予備費の要求もし、これも一部分すでに決定をいたしたわけでございますが、抜かりなく調査にすでに当たりつつあるわけでございます。
 それから、大体少なくとも一カ月はバックグランドの調査にかかるというふうに当初から考えておりましたが、期間としてはまず一カ月以上の期間におきまして十分の調査をしていきたい、こういうことで関係各省庁の間に十分な連絡をとりつつ準備を進めておるという段階にあるわけでございます。詳しくは原子力局長から御説明いたしたいと思います。
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村田浩#20
○村田説明員 関係各省庁では、政府の受諮決定がございました八月二十八日以後数回にわたりまして会合を持ちまして、具体的な港湾並びに近海における放射能調査計画をつくっております。それによりますと、事前調査、つまり最初に原子力潜水艦が寄港いたします前に行ないます調査としましては、二一程度行なう。それから、事後調査につきましては、これを定期調査と臨時認否に分けまして、定期調査といいますのは原子力潜水艦の第一回の寄港以後、その後どのように寄港するかということとは無関係に、定期的に行なう。それから臨時調査は、原子力潜水艦の寄港のつど行なう。そのつど、寄港前、中、並びに先ほど西村委員お話しございました出港の直後、その三回ずつ行なう。こういう計画で進めております。
 これらの事前調査、事後調査につきましては、海水、海底土並びに海産生物につきまして所要の資料を採取しまして、それぞれの持ちます放射能のレベルを分析いたすわけでございます。それから、近海につきましても定期的に調査をいたすように計画いたしてございます。
 なお、御質問の中で、このような非常に精密な放射能調査について十分な備えがあるのかというようなお話がございましたが、御承知のとおり、政府ではすでに数年前から環境並びに食品等の放射能調査を年々計画に従ってやってきております。大体年間約一億円の経費を支出しまして環境の調査をやってきております。ただいま申しましたような資料等の分析技術も非常に進歩いたしております。これらの放射能の分析技術につきましては、私どもも世界的レベルにあるものと考えております。
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西
西村関一#21
○西村(関)委員 ただいま科学技術庁長官のお答えの中では、二つに分けて調査するというお話でございましたが、いま原子力局長の御答弁では、もうすでに年間を通じて一億円の予算をもって調査ができておるし、十分な資料もできておるということでございます。
 しかし、いま問題になっているのは佐世保とか横須賀とかいうような、アメリカ原子力潜水艦の寄港が予定されている地域に対するバックグラウンドの測定の問題でございまして、日本全体の問題としての資料はできておりましても、そういう点についてはなおさらに、一カ月以上ということを長官がお答えになっておられますが、専門家の見解ではどうしても一年くらいはかかるだろう、かかるというふうにいわれておると聞いております。一カ月以上、以上といえばこれはなかなか意味のあることばでございますけれども、こういう点についても、いま、それならば一カ月以上というのはいつまでかといったようなことを私は伺おうと思いませんが、慎重な上にも慎重なバックグラウンドの測定をなさらないと、またそれが国民の納得のいくような調査の資料が出ないと、原子力潜水艦がかりに寄港するといたしましても、その後の放射能の問題についての科学的なデータ、原子力潜水艦が入港してから後の放射能の状態を測定するのと対比する科学的なデータにはなかなかなりかねると思うのでございまして、これは単に言いのがれのためのバックグラウンドの測定であって、国民の目をごまかすための測定であるというふうにとられましてもしかたがないと思うのでございます。こういう点につきましては、日本の科学者の意見も十分に聞いて、納得のいくような測定をなさることが必要ではないかと思います。
 私は、同僚の委員の皆さんがたくさん質問を用意しておりますから、お伺いしたいことはなおたくさん残しておりますけれども割愛させていただきますが、最後に長官にお伺いをいたしたいのでございます。
 原子力委員会の委員長として、今回の決定をなさるにあたっての委員会の方針は、すべてアメリカ側が約束していることを守るという保証の上に立っている、その前提の上に立っているということでございますが、そのアメリカ側が言っているところの保証またはその委員会が前提としておられます点につきましても、私はいろいろ問題を感じておるのでございまして、その問題点についてここで解明をいただく時間的な余裕がございません。ただ残念に思いますことは、日本のほとんどすべての原子科学者が心配をしている、いまなお疑問を持っている、これだけの資料では十分に納得がいかない。原子力委員会の見解では、安全性の点だけにしぼって考えても、原子炉の安全性また第一次冷却水の排出に関する安全性の問題、さらに事故があったときの安全性の問題といったような点について、日本の権威ある原子科学者が十分に納得してない。一、二の例外はあるとしましても、ほとんど大部分の科学者が納得をしてないというのにかかわらず、アメリカ側の言い分だけを信用して、それだけにたよってやっていくということは、あまりにも原子力基本法の平和利用という、三原則の自主性というものに対して私は委員会としてはきわめて権威を失墜する結果になるのじゃないかという心配をするのでございます。今後原子力の平和利用がますます盛んになってまいります。またならなければならないと思いますが、そういう場合において、権威ある原子力委員会の信用がこの点において失墜をいたしますならば、わが国の原子力開発、平和利用に対する開発に一大障害を与えるのじゃないか。私は、アメリカ原子力潜水艦の寄港の問題と離れて、そういう点はかつてのデンマークの原子力委員会がとりましたようにき然たる態度で、科学的な、あくまでも科学的な判断に立って、そこには長官はいささかも政治的な判断をまじえてない、あくまでも原子力委員会の精神、機能に立って科学的な見地から結論を出したというふうにお答えを出しておられますが、どうも私どもといたしましては政治的判断が勝っておるというふうにしかとれないのでございます。こういう点、最後に私は大臣の御所信をあらためて承って、自後の質問は別の機会に譲らしていただきたいと思います。
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愛知揆一#22
○愛知国務大臣 ただいまお尋ねの点につきましては、私はこう考えておるわけでございます。
 原子力委員会の総合見解というものも、私は非常に良心的であると考えております。と申しますのは、最初から前提にはっきりいたしておりますように、原子力潜水艦が軍艦であるという特殊の地位を持っておる。その制約のもとにおいてなし得る限りのデータあるいは方法によって調査をいたしまして、その判断はあくまで自主的にやりましたものでありますということを明確にいたしておきたいと思うのでございます。
 それから同時に、この原子力委員会としては、確かにお話のように、これから原子力がますます実用の時代で発展をすることが当然予想をされますので、原子力委員会といたしましてはいろいろの御意見や御批判を今後におきまして十分取り入れて、権威のある存在として大いに働くようにいたしたい、こういうふうな考えでおるわけでございます。
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前田正男#23
○前田委員長 次に田中武夫君。
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田中武夫#24
○田中(武)委員 関連をいたしまして、一言だけお伺いをいたしたいと思います。
 この原子力潜水艦の寄港を政府が承認した土台は、原子力委員会が安全性を確認した、そして二十六日に委員長から総理に口頭報告した、そういうことであるので、この原子力委員会の安全性の確認ということは重要なものであり、また責任は重大なものだと思うのです。
 そこでお伺いいたしますが、この原子力委員会が安全性を確認したのは、あなは原子力委員会設置法のいかんにかかわらずというようなことを言っておりますが、一体どういう権限においてなされたのか。あなたが総理に二十六日口頭をもって報告せられたのは設置法の三条による報告なのかどうか、その点をお伺いいたします。
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愛知揆一#25
○愛知国務大臣 これまた私率直に報告を申し上げておりますように、純粋に法律論から申しますと、これが原子力委員会に与えられた職責であり責任であるかどうかという点については御意見もいろいろあろうと思います。しかし同時に、政府の機関といたしまして原子力の安全利用ということ、あるいは放射能の害から国民生活の安全を守りたいということについては国民的な御期待を負っておる、こういう確信のもとになし得る限りの誠意を尽くした努力をいたすべきであると考えておるわけでございます。したがって、一年八カ月前でございますか、昨年の初めにも、政府としても、文書等によって原子力委員会の見解を求められたことはないようでございますけれども、一年八カ月間にわたってできるだけの努力を続けてまいりました。そしてこれがその後、外務省を通じてあるいはその他によって総合判定をなし得る状況になりましたので、判断をいたし、その結果を口頭で委員長から総理大臣に報告をした、こういう状態になっておるわけでございます。
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田中武夫#26
○田中(武)委員 言われることはわからぬことはありません。あくまでも原子力委員会は、原子力委員会に与えられた法律的な権限ではないけれども、国民を放射能から守るという崇高な使命の上に立ってやるべきであるということであり、そしてその結果をあなたは報告した、こういうことなのですが、確認しておきます。あくまでも原子力委員会の決定は法律的効果があるものではない、同時にあなたの報告はこれまた法律的な裏づけがあるものではない、このことだけを確認しておきたいと思います。
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愛知揆一#27
○愛知国務大臣 正確に申しますと、設置法に基づく法律的な勧告というものではございません。
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田中武夫#28
○田中(武)委員 原子力委員会の機構なり権限、任務等は設置法であるわけなのです。設置法に基づかない行動というのはどこから出てくるのですか。
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愛知揆一#29
○愛知国務大臣 それは先ほどお話し申し上げましたことで御理解願えるかと思います。
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