西村関一の発言 (科学技術振興対策特別委員会)

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○西村(関)委員 いま具体的に幾つかの点をお述べになりましたから、具体的にお尋ねをしなければならないと思います。
 一つは、廃棄物の投棄基準の問題でございます。寄港時にあたりまして一次冷却水を直接海に放出するということは原子力潜水艦の常識になっているのでございます。この投棄基準だけが安全性の問題をきめるものでないということは長官もただいまお触れになった点でございますが、この基準の問題に限って申しましても、アメリカ合衆国の覚え書きによりましても、放射性廃棄物の処理に関する訓令、これが一九五九年にアメリカの上院下院の合同原子力委員会の記録に付属文書として公表されているのでございます。これが基礎となりまして、アメリカ海軍は投棄許容基準を飲料水としての許容濃度の百倍に定めておりまして、これよりもきびしくすることは軍事上の性能をそこなうというふうに公聴会で証言をしておるのでございます。許容濃度の百倍の濃い液体を流しましても、大量の海水に薄められるから許容濃度よりは難くなるというのが基本的考え方であると思うのでございます。ここで許容濃度として採用いたしました数値、最初アメリカ標準局の便覧、NBSHBの五十二号というのが、国際放射線防護委員会すなわちICRPが一九五三年に勧告したものを採用いたしましたが、その後ICRPは一九五八年にさらにきびしい勧告をいたしておりますので、その数値を採用したのがNBSHB六十九号であるというふうに述べられておるのでございます。
 ところが、この覚え書きによりますと、アメリカ海軍省の訓令はICRP及びNBSHB六十九号をそのまま採用したとは言っておりません。これを「反映」するものとするというような、反映ということばを使っておるのでございます。大臣が過般来いろいろな機会にわが国の基準と合致するのだというふうに言っておられまするこの点につきまして、アメリカ合衆国の覚え書きは、ICRP及びNBSHB六十九号をそのまま採用するとは言っていない、これを反映するというような言い方をいたしておるのでございまして、これはきわめてあいまいな、非科学的な表現であるといわなければなりません。これは文書によっても、資料によっても明らかなのでございます。結局は、このわが国の基準そのままを用いるというのじゃなくて、これに反映したものを用いる。さらに突っ込んで言うならば、許容濃度の百倍まではよいという考え方を変えてないのじゃないかというような点がうかがわれるのでございます。
 この点、反映したものというふうな言い方をしておるのに対しまして、原子力委員会の委員長として、また科学技術庁の長官として、この点が反映といったようなことでなくて、ICRP及びNBSHB六十九号の基準をそのまま採用するのかということをあらためてアメリカ当局にお聞きただしになる用意はございますか。

発言情報

speech_id: 104603913X02019640909_012

発言者: 西村関一

speaker_id: 8562

日付: 1964-09-09

院: 衆議院

会議名: 科学技術振興対策特別委員会