大出俊の発言 (国際労働条約第八十七号等特別委員会)

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○大出委員 いろいろな国がありますから、おのおのの国の事情があったりいたしますけれども、六十五カ国が批准をしているということになりますと、日本も、日本国憲法その他のたてまえからいたしまして、どうしても批准をしなければならぬ時期にきていると思うのでありますが、その意味で、総理がおりませんから外務大臣に御質問いたします。
 日本国憲法の前文に「日本國民は、恒久の平和を念願し、」「平和を愛する諸國民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷從、壓迫と偏狹を地上から永遠に除去しようと努めている國際社會において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」こういうふうに明確に規定されているのでありますが、これは私は、日本という国の国際社会に対する態度を明らかにいたしておると存じます。そこで、国際労働機関憲章の前文によりますと、結社の自由の原則の承認と、いずれかの国がこの憲章の趣旨に沿わないということになると他の国の障害となるから、締約国は、正義及び人道の感情と世界の恒久平和を確保する希望とに促されて、この各条、つまり労働機関憲章に同意をする、こういうふうになっているわけです。してみると、今日までの経緯を考えますときに、新聞あるいはその他の報道機関を通じまして、このILO特別委員会が開かれたけれども、どうもまたむずかしいのではないかとか、あるいは水をかける、ブレーキをかける云々ということが一部に伝えられるのでありますが、この日本の憲法前文に規定しておる立場からいたしまして、かつまた、先ほどの復帰をしたときのいきさつからいたしまして、国際社会における名誉ある地位を占めたいと思うという、総理がいつも言われる日本の立場、これらから考えまして、どうあってもこの国会において批准を完了いたしません場合は、名誉ある地位を占めるどころではなくて、醜を国際社会にさらす結果になると私は考えるわけでありますが、この点についてもあわせて御答弁を賜わりたいと存じます。

発言情報

speech_id: 104604313X00519640508_008

発言者: 大出俊

speaker_id: 17168

日付: 1964-05-08

院: 衆議院

会議名: 国際労働条約第八十七号等特別委員会